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歴史・人物伝~新選組同志編②リーダーの素養を持っていた近藤勇

新選組局長の近藤勇は、天然理心流・試衛館道場の道場主でもあり、若い頃から弟子たちを指導する立場にありました。つまり、リーダーとしての素養と経験を持ち合わせていたと言えるでしょう。

近藤は武士の出身ではありません。上石原村(調布市)の農民出身で、子供の頃から熱心に剣術を習って腕を磨き、試衛館の先代に実力と人物を見初められて養子に入り、道場を継ぐことになりました。

大正時代まで生きた永倉新八が、後年こんな話をしています。
近藤が、ある道場で手合わせをした時、相手に竹刀を払い落とされてしまいます。普通ならここで「勝負あった」なのですが、近藤は2、3歩下がって柔術の構えをして寸分のすきも与えなかったのです。最後まで勝負を諦めない天然理心流の真骨頂とも言えるエピソードですね。

新選組時代の近藤は、上昇志向の高い人物でした。それは自身の立身出世のためだけではなく、(将軍家お膝元の)多摩出身の自分たちこそ、本当の直臣なのだ」という強い佐幕意識があったからだと思います。

現存する近藤の写真を見ると、いかにも武骨で怖そうな印象を与えます。そんな近藤の特技が「げんこつを口の中に入れること」だったそうで、あちこちで特技をお披露目し、得意げになる表情が目に浮かびます(笑)


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