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考える力

今日は「考える力」というものについて真剣に考えてみようと思う。

今日のnoteは、僕が教える子供たちにぜひ読んで欲しい。

僕が子供たちに指導するときのキーワードの一つが、まさにこの「考える力」である。

「考える力」について論じる前に、そもそも「考える力」とは一体何なんだろうか?

僕自身の言葉を語る前に、インターネットで「考える力」と検索して出てきたサイトを紹介する。



ネットの記事を読めば何となく「考える力」とは何かがわかるかもしれない。

ただ、ネットを読んだだけで「考える力」が子供たちに付くことはほとんどないだろう。そうであったら、これほどまでに「考える力」の大切さが訴えられているなんてことはないからね。

ではここから、「考える力」を子供たちが身につけられるようにするためには?ということを考えていく。

いきなり少し話がそれるかもしれないが、そのまま読み進めてもらえるとありがたい。

まず僕が中学生を指導するとき、ある段階を踏んで指導することを心がけている。

①ソフトテニスを好きになってもらう

まず中学生になってソフトテニスを始める子には、ソフトテニスを好きになってもらうことが最優先。

最初はとにかくこのスポーツを好きになってもらって、ハマってもらうことが大事だと思っている。

ある意味当然のことかもしれないが、ここを丁寧にやっていけるかどうかで、子供たちがその後情熱を持ってこの競技に取り組めるかが変わってくる。そう言っても過言ではないほど、自分のやる競技を好きにさせることは大切である。

②ソフトテニスで、自分が成長する喜びを味わってもらう

次に、スポーツを通して自分が上達している感覚と、成長への喜びを感じてもらえるようにしたいと思う。

人によっては試合で勝つことに喜びを感じるかもしれないし、前よりラリーがつながったことに喜びを感じるかもしれないし、上手くボールが飛ばせるようになったことに喜びを感じるかもしれない。

何に喜びを感じるかは人それぞれであるが、二つ目の段階では、スポーツを通して自分が成長している実感を得ることでさらにこの競技にのめりこんでもらえるように心がけて指導を行っている。

③ソフトテニスを通し、「考える力」を身につけてもらう

ある程度ソフトテニスができるようになっていくと、ほとんどの子はどんどん新しい「欲」が出てくる。

試合にもっと勝ちたい!もっといいボールが打てるようになりたい!もっとラリーを続けられるようにしたい!もっとサーブの威力を上げたい!


などなど。ここまでくれば指導者としてはしめたもの。あとは心置きなく子供たちの成長を助けるための指導をしていくことができる。ここからが指導者としてのやりがいを最も感じられるところではないだろうか。

というように、段階を踏んで指導の「コア」を変えていくのが僕のやり方である。

やっと本題に入るが、「考える力」に対する僕の考え方を述べていく。

前提として、「考える力」というのは、生まれ持った才能や勉強ができるかできないかなどではないと考える。

考える力は、人のからだにある筋肉と同じで、鍛えれば鍛えるほど強く、たくましく、使えるものになっていくものだと考えている。

子供たちの中には、「自分は頭が悪いから、考えてテニスをするなんてできるわけない!」と最初から匙を投げてしまっている子がいる。

でも実はそんなことなくて、勉強の成績が悪くても真剣にソフトテニスのことを考え続けられると、だんだん「考える力」がついてくるんだよね。

勉強ができる子は、単に「記憶力」がいいってだけの子もいて、成績が良くても「考える力」が弱い子って実は多くて、だからこそ社会問題として「考える力」ってのがフォーカスされているわけ。

確かに「記憶力」が優れている子は、自分の頭で考えるための材料(知識)を多く持っているから、「考える力」も優れていることが多い。

でもソフトテニスにおいては、記憶すべき知識は限られているから、記憶力よりも考える力が重要になってくると思うんだよね。

考える力っていうのは解釈が広すぎてなかなか一言で表すのは難しいけど、あえて言うならば「課題解決能力」ってことなのかな。

例えば「試合にもっと勝てるようになりたい!」という課題を見つけるとするよね。

そしたら、「どうすれば試合に勝てるようになるか」を考える。

例えば、試合で勝つために「ラリーをもっと多くできるようにする」ことが大事だと気付くとする。

ではラリーを多くできるようにするためには?

「7割の力でボールをコントロールできるようにする」とか「フットワークを良くしてボールに早く追いつけるようにする」とか、そういうことを考える。

ではそうやって考えたことをクリアするためには?

「7割の力で打つ10本打ちをノーミスでやる」とか「ランニングを毎日5km行う」とか、具体的な行動計画まで落とし込むことが必要になる。

この一連の流れだけど、人に言われれば確かに気づくことができるんだけど、自分の頭だけでここまで具体的な行動計画を立てられる人って実は少ないんだよね。

指導者にとって、練習メニューを組むってのはそんなに難しいことではない。

そしてその組まれたメニューをこなせば、確かにある程度上達はすると思う。

でもそれでは「考える力」は身に付かないし、もっと言えば「考える力」が無いと、その人の成長スピードって遅くなってしまうんだよね。

中学校3年間、実質部活に使える時間は2年と少しで、その短い時間の中で最大限上達していくには、この「考える力」ってのが確実に必要なの。

これは絶対にそうだと思うし、話を聞けば多くの人が納得してくれると思う。

と、ネットに書いてあることはだいたいここまで。では指導者は何のために必要で、「考える力」を子供たちにつけさせてあげるにはどうすることが必要なんだろうか?

僕は練習中、「この練習で君が意識していることは?」とか「何がこの練習のポイントなの?」とか、試合中なら「今なんでそこに打ったの?」とか「なんでその動きをしたの?」とかをしつこいくらいに聞く。

なぜなら、本当に試合で使える技術を身につけるには、その技術の本当の意味をセットで教えてあげないと確実に身に付かないから。

それを理解するためには「考える力」が必要だし、その技術を最短時間でマスターするためにも考える力は必須だからね。

他にも「考える力」に関しての解釈は様々だけど、その解釈を自分なりの言葉で子供たちに伝え、どんな形であれ子供たちに「考える力」の重要性を説いていけば、もしかしたらその力をその子が身につけられるかもしれないよね。

で、そういった能力っていうのは、ただ単に学校へ行って日常生活を送っていれば身に付くものではないと思うんだよね。

だって学校で教えてくれることって、ほとんど答えが用意されちゃっている課題だから。

答えが無い課題に対して、自分なりの答えを出していく作業をやれることがまずない。そんな環境で「考える力」が身に付くとは思えない。

なのに社会人になった突端そういった能力を求められる。答えのない課題に向き合うことを求められ、それによって心と体と自分の時間を削られてしまう。中にはそういったことが原因で体調を崩してしまう人だっている。

じゃあ少し早く社会人になった先輩が教えてあげられることって何だろうか?


それが今回述べた全ての文章につながる。

そしてそういう力が、自分がソフトテニスを上手くなるために最も大切なことだと気づいた子から、伸びていくんだろうな。

もちろん、考える力と同時に「努力する力」も必要だよ。それについては今回論じないけど、その2つの力はセットだから、みんなもよく覚えておくといいと思う。

まとまりのない文章だけど、少しでも僕の考えてることが伝わったらいいな。

みんなガンバレ。おれも頑張ろ。

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