最近聴いている良い楽曲(レビュー)

 


 こんばんは。えーっと、名南奈美です。最近聴いている曲の話をしようと思います。本稿のオープニングは『夜明け Brand New Days - 鐘ヶ江隼弥[CV:生田鷹司](作詞作曲:堀江晶太 編曲:ANCHOR)』でお送りします。

ヒカリユメ - れるりりfeat.鏡音レン(作詞作曲:れるりり 編曲:具理然 演奏:Lowland Jazz)

 最近というか今日(5月3日)投稿された曲です。前評判がよくて以前から期待していたのですが、正直、とてもすきです。

 ホーンセクションやジャズ編曲が好みなのもあるんですけれど、全体的な曲調やメロディ・歌詞の多幸感が最後のパートを引き立てていて、構成センスが最高だなあと思いました。

 そうした音楽に明るくて平和な絵柄のイラストによるMVが合わさることでさらに温度差を倍増させていて、プロフェッショナルなものを感じました。

 ちなみに編曲の具理然さん、具理然さんがリーダーをつとめるLowland Jazzさんはジャズアレンジカバーなどをしているビッグバンドで、音色が気に入ったら↓のカバー動画も聴いてみてください。



DADDY! DADDY! DO! feat.鈴木愛理 - 鈴木雅之(作詞作曲:水野良樹 編曲:本間昭光)

 一期と二期でオープニング曲を歌ってる人・作ってる人が同じアニメ、いいですよね。三期も同じだったら二曲ぶんのセルフパロディとかやってほしい。この曲は一期の『ラブ・ドラマティックfeat.伊原六花』とはデュエット相手が違うんですけれど、個人的には『DADDY! DADDY! DO!』の鈴木愛理さんのほうが鋭いルビーのような美しさがあって好みです。

 リズミカルなハンドクラップ、ハモリなど盛り上がる要素のよさもさることながら、二番の「二度と逢えないひとだから」のあたりの演出的な編曲が切なくて素晴らしいと思います。

 歌詞そのものも一期の曲よりも切なさというか刹那感が増していて素敵ですね。「燃えてしまいたい」「火照りだす」「遊びが本気(マジ)になる」「恋の火に焼かれたい」と、恋愛的な意味での「火遊び」をテーマに言葉を選んでいるのかなあと思います。

 あとやっぱり自分はラッパがすきなんだなあと思いました(ラッパって言うな)。

豚になってyeah yeah - Neru(作詞作編曲:Neru)

 Neruさんのラッパが入っている曲は『人生は吠える』が一番すきで、二番目は『世界を壊している』、そして三番目は『CYNICISM is(Instrumental)』だったんですけれど、この曲を聴いてからは『豚になってyeah yeah』が三番目になりました。

 ノリがよくて陽気な上物とビートをクールなギターが支えて絶妙な上品さを産み出している上に、シニックでドライで優しい歌詞とラスサビのレンさんのどこか投げやりに悲しんでいるようなロングトーンが合わさって、めちゃくちゃよいですね。

『なんて物騒な時代だ』も『くたばろうぜ』もとてもすきだからドンツーミュージックのNeru曲総じて好みかもしれない。『隣の芝生 is blue』も次のアルバムらへんに収録していただけないだろうか(されなかったら一曲だけ目当てで『ドンツーミュージック3』を買うしかなくなる)(むしろ廃盤になる前に買うべき?)

 歌詞についてもうちょっと。

しゃしゃった講釈ばっか垂れ散らかしてご利益などがあるかと問いたい
あれよあれよと効き目が祟ってむしろ呪いをかけるまである
そうだとすりゃ困った パパとママとも相談しなくちゃ
ならこうしませんか 僕と楽しいことしませんか(動画説明欄より)

 のよさみすごくないですか? 他人を厳しく批判したり「こうあるべきなんだよな~」みたいなこと言い過ぎると未来の自分が現在の自分の言葉に縛られて身動きとれなくなる、プライドを捨ててでもお金を稼がないといけない緊急事態になっても『金のためにプライドを捨てた人間を馬鹿にした過去の自分』の言葉を思い出すと踏み切れなくなっちゃう、みたいな事例ってあるし、「そうだとすりゃ困った パパとママとも相談しなくちゃ」が講釈を垂れ散らかすような人の未熟さ・幼児性をおちょくってる感じでめちゃくちゃ意地が悪い。

 で、そうした皮肉の後に「ならこうしませんか 僕と楽しいことしませんか」がくる温度差が優しくてちょうどよくてありがたい。私も豚になりたい

 あとこの曲のサビを歌おうとすると「シャレたダボハゼ共など」で噛む。絶妙な位置に濁点がある。

キリフダ - PENGUIN RESEARCH(作詞作曲:堀江晶太 編曲:PENGUIN RESEARCH)

 PENGUIN RESEARCHの新曲二曲、HATENA派とキリフダ派がいる印象なんですけれど、私は僅差でキリフダ派です。勝因はBメロの『少年の僕へ』を思い出すようなリズム。

 それから、『HATENA』は過去曲三曲の引用や二番のAメロの「ん~~!」、サビの歌いかたの切なさがすごくよかったんですが、『キリフダ』は優しいピアノとかAメロの爽やかアニソン感が1stアルバムのPENGUIN RESEARCHを彷彿とさせる空気ですごく嬉しくなったんですよね。ロック全開なアツいのも勿論最高なんですけど……今のPENGUIN RESEARCHが爽やかで綺麗な曲を作ったらこうなる、というのを2ndアルバム以降の二曲目でやってくれたのが嬉しくて。

 PENGUIN RESEARCHは新曲を出すたびに期待以上の予想外をやってくれる印象で、『キリフダ』ももちろんそうで、曲調としては上述のように1stアルバムっぽい懐かしい感じなんですけれど、2ndアルバムを経たからこそ前奏の「lalala...」があると思いますし、歌詞も2ndがあったからこその「強く優しく生きてみるよ」という生きる意志、「悲しみや苦しみは誰かに使うカードじゃない 隠れがちな幸せに気づくために与えられるもの」という穏やかさがあって、素敵だなあ、これから先の曲も楽しみだなあという気持ちになります。

 サビ前にグリッサンド(だっけ?)があるのズルすぎる……。

 ジャケットのアートワーク、『それでも闘う者達へ』でペンギンの絵ではなくなってこれからどうなるのかなあと思っていましたが、『HATENA』と『キリフダ』の配信ジャケットを見て、ペンギンではないものの好みなセンスだったので安心しました。

惨 - 朱麗(作詞作編曲 - 朱麗)

 朱麗さん(Akaliさん?)のアルバム曲。YouTube Music premiumの会員じゃなくても聴けるはずです。

 DTMならではの音楽ですごくすきです。加工もカットアップもワルそうなロックとワルそうなギュバババしたシンセ音の組み合わせも、ひたすらカッコよくて凄まじい。ポンポン跳ねるドラムもシンセらしくていいと思います。それから、二番のAメロも前半何を言ってるのかわからなくて面白くて聞きどころ満載で大満足な一曲。

 ベースとギターがゴリゴリで音圧もすごくて、イヤホン爆音で聴きたい音楽です。そういうのいいですよね。

 ちなみにこの曲が収録されているボカロアルバム『万歳惨唱』も勿論YouTube Music Premiumの会員でなくても聴けるので、よければ聴いてみてください。


 以上ですよ~

 自粛期間が長引いちゃいましたけど、この記事と取り上げた楽曲群が暇潰しの手助けになれば幸いです。


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