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新電力の役割

電気は買わない

ビジネスインサイダーの記事です。
私は記載しているように、登録電気小売事業者の代表です。だからのこの記事はとても腑に落ちるんです。そうです。
電力会社から買わない。
その通り。だって買う意味ないですから。でもゼロではないのです。
再エネ化が進むと、
・オンサイト発電:自社で太陽光とか水力のサイトを持つ
・オフサイト発電:自社設備などの発電を自己託送で送電する(他社でも可能に)
・クレジット関連
という感じです。で、上2つは電力会社と一緒にやらないとだめですが、需給調整とか、夜間や出力が出ない時、メンテをするときなどの部分供給などが電力会社の役割です。
今後アグリゲーターと言われる人がこの一部を担うようですが、アグリゲーターだけではできませんから登録電気小売事業者が必要です。
でも、主力は電力会社から買わないのです。
なぜか。
それは将来的にエネルギーは持っている人が勝ちだから。
現状の資源高を見れば一目瞭然ですが、資源は持っているが価値で持っていない人が負けです。脱炭素がその傾向を著しく濃くしました。
記事内でもセブンアンドアイの例が挙げられていますが、自己託送やオフサイトPPAの基準が緩和されています。オフサイトPPAは従来は発電設備と需要設備が同一もしくはグループ会社でないと認められませんでしたが、今後は事業協同組合のようなものを中間に設立することで可能になります。
セブンアンドアイの例は1社でできる体力と規模ですからこれは素晴らしいスキームです。
でも今後は数社が資金を出し合ったり、自治体などと連携して発電設備を所有して、組合組成をしてオフサイトPPAで企業が電力を消費する、本物の地産地消モデルになるのではないでしょうか。自治体からは特定の電源があるので企業誘致に有利なりますし、企業から見れば簡易に再エネ化が進みます。オフサイトPPAを目的とした事業協同組合はこれからいろいろな形で進むと思います。
そうすると我々は隅っこの仕事しかないような感じがしますが、たぶんコーディネーター的な役割になるのでしょう。
新電力制度のスタートから見ていますが、このあたりが恒久的な役割のような感じがしています。


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