子どもでいるにはエネルギーが要る【3/3アプライド・ドラマの感想】
去年から何度か参加している、オーハシヨースケさんのアプライド・ドラマがまた仙台で開催されました。
なんか激しい"子ども向けプログラム"
今回は午前の部と午後の部があり、午前は子ども向けのプログラムだったので、初めて3歳の息子を連れて行きました!
今回の子ども向けプログラムは「昔子どもだった人もOK」ということで(笑)、私も息子の付き添いではなく、一人の参加者として輪に入りました。
プログラムの基本的な流れはいつもと同じで、最初に簡単な遊びをいくつか行ってウォーミングアップをしてから物語の中に入ってアレコレやるという感じでした。
私と息子は午前だけの参加だったので、2時間しか活動しなかったのですが、なんかいつもよりエネルギーの消費が激しかった気がしました。
最初は、息子が一緒で色々気を遣ったからかなぁと思いました。
だけど、休憩の時に他の方々(大人)も「なんか今日激しい」みたいなことを言っているのが聞こえて、やっぱり他の人も同じように感じているんだと思いました。
激しさの正体。
ここからは翌日以降に振り返っていて考えたことですが、今回の子ども向けプログラムでは、大人の参加者も自然と子どもの視点やエネルギーになっていたのだと思います。
みんな昔は子どもだった人たちなのだから、忘れていた感覚を久しぶりに味わったということになります。
私は、子どもでいるにはこんなにたくさんのエネルギーが要るんだと感じました。
そして、あることを思い出しました。
"子どもは子どもらしく"の重要性
それは20代の頃に通っていた精神科の治療プログラムでよく聞いた、
子ども時代に子どもらしく過ごすことができなかった
という言葉です。
親が何らかの依存症を抱えていたり、歪んだ価値観であったりすることで、その家は安心・安全な場ではなくなり、家庭として本来持つべき機能を果たさなくなってしまいます。
そのような家を機能不全家族と言い、機能不全家族で育ったことによって生きづらさを抱えている人のことをアダルトチルドレン(AC)と言います。
ACの人は、大人になっても人間関係がうまく築けないとか、精神疾患や依存症になるなどといった問題を抱えてしまうことが多いそうです。
私の通った病院では、そういった問題を"自分がこれまで生き延びるために必要だったこと"と定義づけていました。
そのことと、今回のアプライド・ドラマで私が感じたことを合わせて考えると、ACの人は子どもらしく過ごすのとは別のところにエネルギーを使わなければならなかった、ということになります。
だけど子どもが持っているエネルギーって、本来は全て子どもとして生きるために使われるべきなんだな、と私は気づきました。
言い換えれば、"子ども時代に子どもらしく過ごす"ということは、エネルギーを適切なところに使うということにもなります。
つまり子ども時代って、この先を健全に生きていくために必要なことを感覚で学んでいくのです。
勉強や社会のルール、他人との付き合い方といった目に見えることはもちろんですが、それ以外にも適切な判断力とか体力のコントロールなどといった、感覚でしかわからないようなことも日々の生活の中で無意識に身につけていくのだと思います。
でももし、それが十分にできなかったとしたら、その人の人生はどうなるでしょうか。
想像に難くないと思います。
私は、子どもの頃にどう過ごすかって本当に重要なんだと気づきました。
だからといって、現在行っている育児に活かせるかというと、難しい部分も多いのですが…
疲れることを避ける大人
話は少し変わりますが、大人になった今、"童心に返る"ということは、言い換えれば自分の感情に素直になることとか、自分自身と真剣に向き合うっていうことにもなりませんか。
どちらも、それなりのエネルギーが必要です。疲れます。
だから疎かにしてしまう大人が多いのかな…と、私は今回色々考えて思いました。
目を背けていたほうが楽なこともいっぱいありますからね。私にもあります(^^;)
大人になると、やらなければいけないこととか責任を負うことがいっぱいあって、それでいて体力は衰えていくので、子どもの頃のように「何事も全力!」ではいられません。
でも、面倒なことと向き合う勇気とか、「自分はどうしたいか、どうすべきか」という取捨選択は、やはり大切にしなければならないなと思いました。
今回もありがとうございました
今回は息子と一緒の参加だったので、息子の様子や変化などを中心に感想をまとめたかったのですが、私自身のことだけでいっぱいになってしまいました。
でも、過去にうつの治療で学んだことを別の視点から理解することができ、今回も非常に実り多い時間になりました。
息子に関しては、3歳だから「とりあえず参加した、なんか楽しかった」というだけでいいのだと思います。
できることなら、また息子も一緒に参加したいです。
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