映画オオカミの家の感想

2023年8月20日、友人に誘われて鑑賞したが誘われたのが19日頃だったこともあり事前知識ゼロ、ポスター第一印象で観るのを決めた作品

映画自体はコマ撮りアニメーションの「骨」と「オオカミの家」の2作品で前者は白黒40分ほどの無声映画、後者はカラー&リアル映像を交え80分位の作品だった。


「骨」

1880年~1900年前後の作品でここ数年で出土した作品を復元したものらしい。鑑賞したが正直なところ全く意味が分からなかった
仮面を被った8~10歳くらいの少女が主人公で、2人の死体を怪しげな魔術で蘇らせる主旨の作品だった。1人は20~30歳と思われる若い男性、もう一人は50~60歳あたりの眼鏡をかけたおじさんで、バラバラ殺人があったような感じで床から2名分の骸骨が出土(微妙に腕が足りない等)し、なんやかんやして人間の体裁を整えた継ぎはぎ死体が動けるようになり、若い男性と少女が結婚の真似をして最後は婚約破棄をして2名とも死体に還してEnd

推測だが、男性達の死体を作り上げるのに男性の身体構造を知らないニュアンスがあったので、少女が結婚というものをしてみたくて死体を蘇らせた作品なのかな?と言う作品だった。白黒映像のためグロさは感じないが断面とかは結構作りこまれていると感じた。

「オオカミの家」

冒頭はカラー映像の牧歌的な雰囲気と男性の語りで始まり、どうやらチリ辺りに存在している多分アーミッシュ系のカルト集落達による、自集落への語り聞かせの映像作品という体で作られた作品のようだ。
※映像に機械の類が映っておらず、村の「蜂蜜」にまつわる昔話らしい
※アーミッシュは移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしていることで知られる。

村で仕事のミスをした若い少女は、お仕置きと反抗心から村を抜け出してします。途中、かろうじて辿り着いた空き家にいた2匹豚(母親豚と子供豚)との3人暮らしを始めるが冬を迎えると・・・と言う流れ

3人家族で過ごしていたが、少女達は冬になると備蓄した食料も底を付きはじめ、しまいには豚達が少女を食べようとするが反省し助けを求めた少女をオオカミ(多分比喩のひとつ)が助け、村に戻った少女は仕事と子供たちの世話に努めましたとさ、めでたしめでたし


内容はマジで3匹の子豚やんけ!な感じ
童謡をもじった読み聞かせで集落の子供に「ちゃんと仕事をしないとこんな怖い事になるよ」ってやつですね
ただ映像は明らかに恐怖と不安感を抱かせることを目的に作られており、音に不快感を感じたり黒を多用していることもあり大人でも1時間も観させられたらテンション下がります。
ただ映像作品としては秀逸だと思います。絵画とコマ撮りの2Dとリアルの部屋や置物を交えることで不可思議でありながら想像のし易さもあるが滅茶苦茶に時間と労力を要したであろうこの表現方法、正直1時間を超えると目と脳が疲れてくるのだけはいただけなかった


追記
なんか情報によると元ネタの集落は1961年に開墾されたチリの移民集落コロニア・ディグニダらしいですね

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