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仔犬の世界

2年前の夏、我が家で犬が生まれた。
4匹。
母犬が赤ん坊への母乳やりに余りに必死になり、入院したため、様子を見ながら家族総出で2時間おきのミルクやりと下の世話をした。部屋も冷房で冷えすぎないよう高めの温度設定。

その時 1匹150グラム弱。スマホ程度のサイズ。

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今、体重は約30倍。約5キロ。

最初は30cmに満たない小さなダンボール箱に4匹はくっついて寝ていた。
それが今、部屋から飛び出して、リビングを縦横無尽に駆け回っている。

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彼らの世界を広げるのは、飼い主次第。
仔犬たちは小さなダンボール箱から、少しずつ生きる世界を広げている。
初めての散歩は何もかもが新しく、小さな目と鼻で探りながら歩き始めた。
何度も思う。
仔犬たちの世界を決めるのは飼い主次第だ。
出来るだけ広い世界を見て欲しい。
けれど見なくてよいものは見て欲しくない。一度知ってしまうと、もう今までの場所では満足いかなくなることもあるかもしれない。
「子供の世界を決める」

親心とは、こんなものなのだろうか?
***

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その秋、私は巨大なクルーズ船で上海に旅行に出かけた。目に入るのは途切れない大海原の水平線。そして世界中と繋がっている。
周りにいるヨーロピアンたちの言葉はまるでわからない。
3泊かけてやってきた上海の川の大きさ。
世界はやっぱり広そうだ。

仔犬たちの世界も少しずつ広げてあげたい、その時強くそう思ったことを忘れない。

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