NHK土曜ドラマお別れホスピタル。同じ時代を生きる仲間を得たような、そんな気持ち。

なんとなく見る気にならなかった録画『お別れホスピタル』を、データ入力の作業があるのに朝からいっきに見てしまった。
(全4話のドラマ。第3話は誤って見る前に消してしまい見てないけど。)
 
見終わると昼前になっていたけど、見てよかった。

終末期の患者さんをケアする病院が舞台。

その、亡くなる方が多くて退院する方はまれな病院を舞台に、いろんな背景をもちそれぞれの生き方をした人の最期の、おもに病院スタッフや家族とのやり取りや逝き方が描かれていた。
 
脚本は「おかえりモネ」「きのう何食べた?」「透明なゆりかご」の安達奈緒子さん。
 

登場人物一人一人の心のうちが垣間見られるセリフが、血が通ってるというか現実味があるというか生々しさを感じさせて、派手さはないのに見ごたえがあった。

患者さんやその家族は、いろいろな感情、想いを抱えている。
(それは患者さんとその家族に限らない。本当はスタッフとその家族も、誰でも。)

ふとしたときにこぼれる心の声に、言葉少なに、でも、いい塩梅の距離で寄り添い続ける主人公や医師、スタッフ。

正解はわからない。
だから悩むこともある。
 
 
ときに悩みながら、日々患者さんのお世話をする主人公岸井ゆきのさんの様子、
クールでも熱くもないけど患者さんのことをよく見ていて親切で正直な、若干世慣れてない印象の医師役松山ケンイチさん、よかった。

 
家族という人間関係のやるせなさ、あったかさ、苦さもテーマの一つだったように思う。
 
どのエピソードも実在しそうな登場人物たちの様子が目に焼き付いている。
俳優さんたち、みんなよかった。
 
そしてもう一つのテーマは、
人と話すこと かも。


療養病棟で働くことは体力的だけでなく、感情が揺さぶられることが多いかも知れない。

スタッフ同志がさり気なく、でも良いタイミングで配慮しあっている様子が(牽制してる様子も…)描かれていた。
現実でもそういう配慮のある職場が多いといいと思った。

ドラマの中で、主人公はある出来事のあと、

「人と話してください。」
 
と専門家にアドバイスされる。


どんな思いを抱いていても
日々は続く。
 
みんないろいろある。
考えてることもそれぞれ。

でも生きていくなら、
自分の正直な思いを誰かと分かち合ってみない?

そんな風に言っているドラマだったのかなと思う。
 

朝日がきれいだった。


自分の思ったこと、感じたことを正直に人に話してみる、
そのことのはたらきについて考えさせられた。
 
普段自分の気持ちを正直に話すってあまりできていない。

けどドラマを見て、たとえ伝わらなくても、うまくまとまらなくても、自分が今感じていることを人に伝えてみようと思った。

そんなわけで、いつもより丁寧に、ドラマを見た正直な気持ちを書いてみた。
 

長文にお付き合い、ありがとうございます!


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