どんなに嫌われても、最低60兆以上は味方がいる。【pixivからの転載】

○「味方」の定義
1.自分の属する方。仲間。
2.仲間として力をかすこと。加勢すること。

「君には友達がいない? なら、家族を大事にしようよ。え、家族もいない? なら、いつも一緒にいる仲間はいる? え、仲間もいない? 君は一人ぼっちなんだね。そうだ、心の支えは何かある? ペットとか、好きなタレントやキャラクターでも良いよ。え、心の支えすらない? でも大丈夫、味方はすぐそばにいる。見えないって? いるよ! 君の体の中に60兆も……君をつくる細胞、僕たちがいるよ! 例え君が一人ぼっちでも、この地球上に友達と家族と仲間とペットと推しと全人類がいなくても、僕たちは一生 一緒だから!」

 あなたがどんなに嫌われたとしても、あなたの味方は必ずいる。例え、地球すべての人間、動物、植物に心の底から嫌われたとしてもだ。本当に味方がいなければ、あなたも、みんなの嫌われ者も今生きていないからだ。

 タイトルの中にある「60兆」とは、人体の細胞の数である。
 あなたの体には数えきれないほどの細胞と菌類が住んでいて、毎日あなたが健康に生きるお手伝いをしている。これはあなたが犯罪を犯したり、みんなに嫌われたりしても変わらない。みんなに嫌われたとしても、あなたの体は変わらず生き続けようとするからだ。
 ただし、あなたが自分の体をないがしろに扱えば、細胞が負荷に耐えられず壊れたり上手く働かなくなったりして、結果としてあなたの体も弱ってしまう。
 別に細胞や細菌(まとめて彼ら)を過度に美化する必要はない。最悪、彼らに嫌われても良い。どんなにあなたを嫌いだったとしても、あなたの体がなければ彼らは生きていけないからだ。
 あなたと彼らは運命共同体で絶対の味方同士なのだから、あなたはあなたの健康のために、彼らを大事にした方がいい。

 本題に戻ろう。あなたの味方は、細胞や人体内の細菌だけではない。あなたの味方は、他にも大勢いる。

 冒頭に示した定義2.を思い出してほしい。

 一緒にいる時間が一分にも満たなくても、一度すれ違ってもう二度と会わなくても、自分と正反対で趣味嗜好思想の合わない人間でも、独裁軍事国家の最高指導者でも、なんなら何の使い道もない道端の小石でも。人間でも動物でも植物でも鉱物でも天体でも、たった一秒間だけでもあなたに力を貸してさえいれば、誰(何)でもあなたの味方になりうる。

 例えば、動物はお肉としてあなたに食べられる。植物は光合成をして、あなた含め生物が生きるのに必要な酸素を作り出す。鉱物はあなたの日々使う道具の原材料となる。本は読むだけで、あなたに知識と体験を与える。

 太陽はあなた含め生物が健康に過ごせるように、光と温かさを与えてくれる。月と木星は隕石から地球を守ってくれる。人間一人が犯罪を犯したとしても、これら天体は地球の全生命のために恵みを与えるのをやめない。

 そう。あなたにはすでに60兆以上の味方がいる。あなたは今までも、そしてこれからの人生も、例え全員に嫌われたとしても同時に数えきれないぐらい多くの味方に支えられて生きていくだろう。

 ただ、あなたの味方(らしき人、または味方を名乗る人)全員が必ずしも人として正しい、理想的な人間とは限らない。また、あなたを嫌っていないとも限らない。

 ひょっとしたら、あなたの味方を名乗る人は、本心ではあなたへの復讐を誓っており、それを隠して近づいているのかもしれない。あなたに力を貸してくれる人もしくはあなたに都合の良い話を吹き込む人は、あなたを堕落させようとするか、自分の欲望のためにあなたを利用しようとしているのかもしれない。

 余談だが、鉱物と天体に感情(好きと嫌い、尊敬)があるのかはわからない。けれども、仮に太陽・月・木星・地球があなた一人を本気で嫌ったとしても、これら天体はすべての命を支え守り続けるだろう。

 しかし、地球に嫌われる人間が増えすぎた時、地球は嫌いではない人間まで巻き込んで、嫌いな人間を粛清するかもしれない。(細胞が人間なしでは生きられないように)人間は地球がないと生きていけないが、地球は人間がいなくても存在できるからだ。

 しかし地球から見て好きな人間・尊敬できる人間が多ければ、彼らが健やかに暮らせるように、地球自身も穏やかに人間含むすべての命を見守るだろう。

 このように、あなたの行い次第では地球に嫌われることもある。しかし、地球と全生命に嫌われ、またあなたが自分自身を本気で嫌い憎んだとしても、あなたを変わらず愛し続ける存在がいる。それは「宇宙」だ。
 あなたが宇宙に嫌われることは絶対にない。つまり、宇宙に嫌われる者は最初から存在できないしくみになっている。宇宙はこの世のすべてを愛する存在だからだ。

「もし君が地球上のすべてに嫌われたり、地球上に君一人しかいなくなったりして、寂しくなった時に思い出してほしいことがある。それは、60兆個もの細胞が君に力を貸し続けること、宇宙が君を愛し続けることだ」

「もし寂しくなったら、君の中の60兆個の細胞たちを思い出して。宇宙を思い出して」





彼らがあなたの味方である事に、あなたが好きか嫌いか、あなたへの善意か悪意かは関係ない。

転載元
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19247796

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