おやくしょのくまさん

中東の某危険地在住。間もなく債務残高1,000兆円の超大企業…の子会社で働くアラサー男…

おやくしょのくまさん

中東の某危険地在住。間もなく債務残高1,000兆円の超大企業…の子会社で働くアラサー男。 「遊ばざる者食うべからず」

最近の記事

満州から復員した祖父の手記(8/11~30)

終戦時、満州から復員した際の祖父の手記が出てきました。記録としてネットの海に落としておきます。なお関係者の多くは他界しており、本人に了承を取ることが出来ないため、人名等個人を特定できる情報は全て置き換えています。 【引用開始】 第二次世界大戦も末期 昭和20年には日本内地ではB29の跳梁に抗すべくもなく、当時 第59期生として陸軍航空士官学校在学中だった我々の操縦訓練は、敵襲が無く、燃料も未充分貯蔵してある満州でと云う方針となった。操縦候補生は5個中隊に編成され、各地の飛

    • ラクダの首は意外と曲がる

      「旅ネタ」は時勢に逆らっている気もしますが、実際に行けないからこそバーチャルツアーにご案内…ということで中東各国の、あまり知られていないおすすめ観光スポットをご紹介していきたいと思います。 今回ご紹介するのはエジプトの「ラクダ市場」。エジプトでは、最近はだいぶ減ってきたとはいえ、観光から食用まで、そしてもちろん昔ながらの使役動物としてもラクダの需要があります。需要があれば市場が出来る…ということでラクダ専門の市場が中東各地にはあるんですね。 性別もありますし、ラクダにも一頭一

      • 「名前」を笑ってはいけない

        突然ですが私は自分の名前がとても好きです。親から与えられたモノの中で一番気に入っています…が、中東ではその名前で少し困ったことに。 名前には"tsu"という音が入っているのですが、この音がこの地域の言語にないことが多く、ちゃんと自分の名前を発音して貰えないことが良くあります。多いパターンとしてはTとSの間に勝手に母音を補い、"Tesu"になってしまうものがあるのですが、酷いときにはなぜか最初のTすら認識して貰えず、突如現れたEだけは残り"Esu"になってしまうことも。さらに

        • 民主主義の勝利?

          21日に、イラクの首都バグダッド中心地のスーク(いわゆる「中東の市場」)で、2件の自爆テロがあり、 現時点で死者32人、負傷者110人が確認されているとのことです。 2018年に私が”某国”に来てから以来、恐らくバグダッドでは最大規模のテロになります。犯行声明はないものの反抗手口からISによるものとみられていますが、まだ混乱の最中でありまともな情報は入ってきていません。 2014年に突如勢力を拡大し、一時はイラク正規軍を一蹴しバグダッドに迫る勢いだったISですが、その後はイラ

        満州から復員した祖父の手記(8/11~30)

          (銃弾が)怖いからおうちで過ごそう

          皆様、明けましておめでとうございます。 今年もテロやらコロナやら…安全第一で過ごしたいと思います。 日本ではお正月が最大のお休みですが、最大ではないものの中東…というよりイスラム圏も同様に新年は祝います。ただし、私達のカレンダーでいうところの1月1日ではありません。イスラム教では月の満ち欠けを元にした太陰暦を採用しているため1年は364日。しかも閏月は採用していないため毎年、太陽暦から10日ずつズレていきます。去年は8月20日だったので、今年は8月9日くらい。なぜ断定出来な

          (銃弾が)怖いからおうちで過ごそう

          ナゴルノ・カラバフの思い出

          「ナゴルノ・カラバフ」をめぐるアルメニアとアゼルバイジャンの軍事衝突は残念ながら停戦合意後も戦闘が継続しているようです。同地域をめぐる国際情勢や、歴史に関する解説は既にネット上にたくさんありますので、2012年に同地域を旅した時の写真を上げながら、同地域の雰囲気や人々の生活をご紹介したいと思います。 ナゴルノ・カラバフへ行く実質的に唯一の方法は、実効支配しているアルメニア側から行くルート。今は戦争中ですが、こんな風光明媚な光景が広がっています。ナゴルノ・カラバフの”領内”は

          ナゴルノ・カラバフの思い出

          10秒で分かった"気になれる"「UAE・イスラエル国交樹立」

          詳しい方に怒られるのを承知で、タイトルのニュース、ものすごーーーーーくざっくり例えると 『地方の商店街(中東諸国)が、大型ショッピングモール(イスラエル)の強引な進出に力を合わせて長年戦ってきたけど、 この地域に影響力を持つ有力者(アメリカ)の仲介で、比較的影響力のある店(UAE)が和解のテーブルについた』そして 『商店街の反対運動のリーダーでもあり、一番の被害者でもあるパレスチナは当然「裏切り者!これまでみんなで一緒に頑張ってきたのに…」というものの、 他の商店主(

          10秒で分かった"気になれる"「UAE・イスラエル国交樹立」

          奴隷の皆さん、もっと自信をもって!

          奴隷労働に勤しむ社会人の皆様、これから奴隷となられる学生さん、ごきげんよう。 煽ったような書き出しとなってしまい大変恐縮ですが、本日はその奴隷であることで皆さんが得られる安寧についてお話します。 ワークショップや座談会などで途上国(中東)の開発についてお話すると、日本の学生さんからは必ずと言っていいほど『教育が一番大切。教育がすべての根幹。たしかに短期的に解決しなければいけない問題があるのは分かるけど、それでも教育に重点的に投資すべき』と返ってきます。これは本当にどの大学で

          奴隷の皆さん、もっと自信をもって!

          玉の輿なら第三夫人を狙え

          石油王と結婚して悠々自適な第二の人生を送りたい方に向けたお話です。 先日、同僚と「イスラームの一夫多妻制において、はたして第何夫人が一番お得か」と議論になりました。まとめると↓こんな感じになります。 第一夫人:正妻としての役割。やらなきゃいけないことも多い。 第二夫人:一番不遇。存在感薄い。 第三夫人:おススメ。ローリスクで美味しいとこ取り。 第四夫人:一番愛されるポジション。ただしハイリスク。 以下解説。 日本においても、イスラーム=一夫多妻というイメージを持たれて

          玉の輿なら第三夫人を狙え

          紛争地在住者が伝えたい緊急事態時の過ごし方(ストレス対処法)

          多くの方が外出を控えている状況かと思います。 まずは自身の、そして他人の物理的な健康を守るため、それは必要なことです。 一方で、その状態が長期化することは、精神的な健康にとっては脅威です。 そこで本日は、ちょっと特殊な自身の経験をもとに、「”見えない脅威”に慢性的なストレスを感じる中、物理的に狭い環境に押し込まれ、他人とのコミュニケーションが不足しがち」な状態におけるストレスの対処法についてお伝えしたいと思います。 目次も兼ねて、先に要点だけを簡潔に書きます。 ① ご自身が

          紛争地在住者が伝えたい緊急事態時の過ごし方(ストレス対処法)

          誰でもできるテロ対策①(伏せ方)

          海外旅行のみならず、東京オリンピックなどの大型国際イベントでは日本でもいつテロがあってもおかしくありません。 そこで、個人で出来るテロ対策tipsをお伝えしていきたいと思います。 第1回目は『伏せ方』です。 『銃声や爆発音が聞こえたら伏せる』ということはそれなりに認知が広まってきたかと思いますが、意外と知られていないのが正しい伏せ方。 ポイントは以下の3点… ①音のした方向とは逆方向に頭を置くように倒れる ②両脚は広げる ③耳をふさぎ、目を閉じ、頭は横にして口を少し開け

          誰でもできるテロ対策①(伏せ方)

          一寸法師ドクトリン

          先日、某国の某大使館を狙ったロケット弾による攻撃がありました。 まあ迫撃砲とかロケット弾による攻撃自体はよくあることではあるのですが、「発射台が発見された」というニュース記事を見てびっくり。 それがこの写真なのですが、なんとオート三輪の荷台に雑に設置されたものだったんですね。 よくトヨタのトラックの荷台を改造したものはアフリカの紛争地などでもよく見るのですが、オート三輪を改造したものは私も初めて見ました!笑 こんな日曜大工的なお手製移動砲台で、何十兆も軍事費をかけている先進

          一寸法師ドクトリン

          選挙が来ると両替屋が儲かる

          『中東ってやっぱり汚職とか多いんですか?笑』 よい記事というのは、世間一般の思い込みに反する事実であるなど、意外性があることも条件の1つかと思いますが、上述の『問い』に関しては、残念ながら素直に『はい、多いです…(^_^;)』とお答えするしかありません。 …と、それではここで話が終わってしまいますので、では現地に住む日本人(外国人)にとって身近な汚職について、述べていきましょう。 まず『汚職』といっても種類は様々で、おそらく一番イメージしやすいのは政治家や高級官僚が賄賂

          選挙が来ると両替屋が儲かる

          鼻毛が伸びやすい地域に住んでいます

          『中東に住んでます』と言うと『危なくないんですか!?』と心配してもらえることが多いのですが、諸般の事情によりここでは多くを語れないため、本日はその次に多い『やっぱ暑いんすか??』についてお答えしようと思います。 地域差があります…という予防線的な前置きはしつつも、総論としては『はい、とても暑いです。でも、けっこう寒いときもあります』という回答になります。 まず暑い…というより熱い時ですが、真夏は50℃を超える時もあります。私が体験した最高気温は50℃くらいですが、湾岸地域

          鼻毛が伸びやすい地域に住んでいます