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『画狂人 北斎』

新国立劇場小劇場にて。和田雅成さんが出ているからというだけの理由で舞台に通うようになってからしばらく。今回も例に漏れず、全5回鑑賞。

1回目の感想は、「舞台セットの転換の音どうにかならんの?」「上手から裏明かり漏れてますが?」だった。スタッフワークに粗があると気になってしまうのは病気なので毎度のことなんですが。この日はめちゃくちゃ酷いと思った。2公演目ということもあり調整も間に合わなかったのかもしれないけど、1回目の記憶はこれしかない。

まあこのツイートが全て。
2回目行ったら、だいぶ配慮が感じられたかな。ちょっと音のボリュームが上がったりも。

お前ごときが偉そうになにを〜〜〜!分をわきまえないお小言はここまで。ここからはちゃんと内容の話をします。

この作品、私は、すっと馴染んであまりにも違和感がなく受け入れることができる作品だと初見からずっと思ってて。あんまりにも引っかかりがないもんだから気味が悪いくらいだったんだけど。なんでか3回目でやっとわかりました。この作品のメッセージ、かなり自分の中に刷り込まれてて、最近の自分のモードを作ってるやつだったからでした。

この作品は、狂人(=自分の気持ちに素直に、ひとつのことに打ち込む人)こそ素晴らしい!というテーマだと思うんですが、自分の気持ち(喜び、楽しいという気持ち)に素直に何かに打ち込むというモード、この一年、私が大事にしてきて実現できたんじゃないかなと思っていたことで。一年前までは、大学入って始めた勉強も演劇も、好きでやってるはずなのに苦しくてたまらなくて、なんでこんなことやってんだろなんて思ってた。でも、やっぱ楽しんだもん勝ちだなと思って。無理せず楽しもう、そのためにはどうしたらいいだろうと考えて。

この作品のメッセージがしっかり体に馴染んでいる自分に嬉しくなった。

これは私の超個人的な感想。

でまあ、このあと何かけるかなと思ったら和田雅成さんのことしかないんですけど。5回も見に行ったのはひとえに、和田さんを見たい、の気持ち故だからね。私の感想は3つかな、

・目のお芝居が最高に好き
・役を透かして和田さんの今が見える感じが良い
・やっぱりお顔が良い

和田さんは目に迫力があるし、目にいろんな感情を込める役者さんなのでとにかく目を見て欲しい。序盤の津波の記憶をフラッシュバックした時に見せた、恐怖に射すくめられる目と、終盤の、南斗先輩に「北斎は、描くことしかできなかったんですよ」と語るときの、真理を手に入れた迷いのない強い目がお気に入り。

映像収録日のご挨拶で和田さんが、絵を描きたいのにかけない凛太と自分がリンクする部分がある、とおっしゃっていたのだけれど。それはこちらとしても感じるところで。それだけじゃない、想いを大事にするとこも、物事を言葉の檻に無理に閉じ込めようとしないところも、他にも色々、見ていて和田さん自身を思い出してしまうような要素が沢山あって。見ていてとても微笑ましいし、愛おしいし、きっと、和田さんが凛太という役に息を吹き込むと同時に、凛太からもたくさんのものをもらってるんだろうなと思った。和田さんもブログでもことあるごとに言ってるけど、この役は財産になるだろうね。絶対。

3つ目はかくまでもありませんね。御尊顔の造形美が素晴らしいというだけですはい。以下略です。

北斎の感想はこんな感じかな。幸せな一週間でした。次の推し現場は泪橋ディンドンバンド3!

#演劇 #俳優 #舞台

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