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食トレって本当に必要?



食トレって聞いたらみなさんはどう思いますか?



食トレをやろうと思うときは、結果がうまく出なかったり、もう一段レベルアップしたいと思ったときが多い気がします。まず現状を変える一つの方法として食事を見直してみるという感じでしょうか。強くなるためには何かを変えなければならないという気持ちが湧いてくることはすごくまっとうで、思いつきやすくて、1番手っ取り早い方法といったら食事だと思います。

体重を増やしたり、体つきをがっちりさせてさらに強くなるんだと言う気持ちで、たくさん食べるようにしたりするのだと思います。

では、たくさん食べてガッチリさせて体重を重くして、果たして本当にプラスに働くのでしょうか。

私が現在やっているのは、陸上の長距離で、闇雲に食べる量を増やしてなんてやったら遅くなるのは誰もが分かることだと思います。無視できないぐらい重くなったら、動きづらくなって遅くなります。50kgの人と65kgの人が一緒に走ったら65kgの人は10kgの重りを背負って走ることになります。(全部が全部重りになるわけではないですが。)

これは当たり前ですが、他の競技ではどうでしょう。

例えば野球。私は素人なのでよくわかりませんが、イチロー選手は絶対に筋肉をつけて体重を増やしてはいけないと言っています。生まれ持ったバランスというのが人それぞれにあるんだからそれを大事にしないとダメと言っていました。高校球児がよくいっぱい食べてパワーをつけて球を飛ばすんだということを聞きますが、トッププロから言わせればそんなことしてもダメということらしいです。

私の以前やっていた剣道でもたくさん食べて体重を増やしてパワーをつけようという風潮があります。もちろんこの考え方に私は反対です。

剣道は基本、運動量が多い方が勝つ傾向にあります。どっしり構えてというスタイルもあることにはあるんですが、だいたい運動量で圧倒してくる相手には手も足も出ません。
剣道で大事なのは相手より先に打てる距離に入って打つことです。そしてこれを休まず繰り返すことです。休まず繰り返すことで、相手に時間を与えず、こちらのペースで試合を進めることができます。これをするにはかなりの運動量がいります。
当然、相手との速く距離を詰める必要があって、それを繰り返すわけですから、重くてはそれを実現することはできません。ある一定のペースを刻んでいく長距離走のようなイメージですから、ある程度体を絞る必要があり、長い距離をある程度のペースで押していけるだけの体力も必要です。私の場合は、結果的にみればクルーズインターバルをやっていましたし、たまに1000*5のインターバル(3’20/km)でやっていました。
それなのに食トレとか言って体を重くする行為には疑問を持ちます。そもそも体を重くしたところでパワーってつくのでしょうか。体重制限、計量があるスポーツで階級を上げるのはかなりきついっていうのに、食べてその分体重が増えたからと言ってそれ相応のパワーって身につけられるんですかね。
少なくとも思いつきでなんとなくそれが良さそうだからやってみようというのはやめた方がいいと思います。一歩立ち止まって見て考えてみれば、だめだと気づけることはあります。もし指導者であれば、教えている人のためにもしっかり勉強してあげる必要があると思います。それが指導するということだと思います。

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