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京大リレー講義(2) 臨床心理学「コロナとの関わりとこころの古層」河合俊雄先生

京都大学のオンライン公開講義
テーマは、ウィズコロナ時代に必要な「人文学」

8/9(日)  #臨床心理学 河合俊雄先生「コロナとの関わりとこころの古層」

村上主義者(村上春樹さんのファン)には垂涎の講義でした。
お祭りや日本の昔話から近代の心理学につながるお話。村上春樹の世界の「壁抜け」(『ねじまき鳥クロニクル』)が引用されて「思わぬものとつながっていく」のがポストモダンの世界の在り方だと。

風邪やものもらい(関西弁ではめばちこ)は、人にうつせば治るっていう迷信があって、科学的にはあり得ないことをみんなが信じていたことがある。しかもそれって、今の大人世代が子供の頃、けっこう最近だったりする。

「大きな物語」と「小さな物語」をキーワードに。

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出典:震災のこころのケアからみた心理療法・箱庭療法(2012).
   震災のこころのケア活動(2014)

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今日のお話はまだ予備調査だけど、本調査が終わったらリリースされるのかな。人文学系の調査研究の結果も世の中にシェアされていくといいな。

コロナ禍のポジティブな影響があること、高齢者に思春期?って不思議ワード。もっと掘り下げて聞きたい。

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村上春樹の小説では、大きな物語として「世界の悪」と、小さな物語として「恋人や夫婦の関係」をつなげて書かれている作品が多い。大きな物語と小さな物語を分けたのが『1Q84』であった。

協調性を強要されるようになったら、それはすでに協調性ではなくなる。寛容のある協調性とか、違いを認め合う協調性を考えていくことが大事。

大きな物語(政府のこととか未来予想とか)のほうに焦点があたっているのが今の社会であるが、それぞれが生きていくうえでは小さな物語(身の回りの人との関係とか)が大事なんだよ、っていうことを強調しておきたいと思います。

(完)



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