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好きなもの、好きなこと

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映画・本・コーヒーなど、好きなものについて綴ったエッセイ
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#ほぼ毎日note

折にふれて見返す私の大好きなCM

ふとした時に思い出しては、何度も見返している大好きなCMがある。調べたら10年前に放映されていたリクルートポイントのもの。かれこれ9年近く推している私の大好きな俳優の池松壮亮氏が素晴らしいのは言うまでもないのだけれど、何よりCMの流れと込められたメッセージが秀逸なのである。 息子に伝えたいことが2分間にみっちり詰まっている。息子に伝えたいと同時に、毎回毎回、自分にも言い聞かせている。池松君のナレーションもこれ以上なくマッチしていて、相乗効果が凄まじい。 とりあえず、2分間、

祖父から受け継いだ“映画好き”の遺伝子

私が生まれた時、唯一生きていたのが父方の祖母。明治生まれの働き者で、「やることもきっちりやるけれど、言うこともちゃんと言う」というタイプの人で、ちょっと怖かった。いや、本当は私は怖くなかったけれど、周りの人が祖母のことを「怖いばあさん」だと思っていたのは、子どもながらに私も感じていた。 そのおばあちゃんも私が8歳の時に心不全で亡くなったのだけど、亡くなった後、父方の親族が集まる時によく話題に上る話が、私は好きだった。 祖母は、子どもを9人!産み、育てながら、片道3キロほど

【20年来の愛読書】『海馬 脳は疲れない』には、おもしろく生きるヒントがいっぱい

私が、人生で1番何度も読み返している本は、『海馬 脳は疲れない』。ほぼ日刊イトイ新聞の主宰・糸井重里氏と、東京大学・薬学部助手(現在は教授)であった脳科学者・池谷裕二氏の、脳についての対談をまとめた本だ。 この本を読むと、2人の対談をその場で聞いているような錯覚に陥る。そして、人類や自分や子供たちの可能性にウキウキワクワクしてくる。2002年の本なので、脳の本としては、もしかしたら情報が古いのかもしれない。でも、私は何度も驚かされ、優しく喝を入れられる。その上で、そっと背中

映画の「つまらない」について考える

先日、映画の終わりに聞こえよがしに「つまらない」と言った人がいて、私は憤った。 とりあえず、その出来事についてnoteに書くことで、一定の溜飲は下がったのだけど、「つまらない」という言葉が、頭から離れない。(全然溜飲下がってない)…ということで、この際、ちょっと深堀りてみることにした。それにしても、ちょっと/深堀りって、結局一体どっち?と、自分に突っ込みを入れつつ…。 1.『つまらない』=分からない 最初に思い浮かんだのが、つまらないんじゃなくて、分からなかったんじゃな