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映画:インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~

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視聴時期:2020年7月
公開時期:2018年

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インプットめも

あらすじ

ピートとエリー夫妻が、これまで考えてもみなかった子どもを持つことについて考え始めるところから物語が始まる。今まで仕事が忙しくて考えたこともなかったけれど、仕事は軌道に乗っているし、でも家族からははなから期待されていない。それでも家族の言葉をきっかけにエリーは真剣に考え始め、ピートに養子を迎えるのはどうかと提案する。
2人は養子を迎えるための講習を受け始め、同じように子どもを求めるカップルやシングルの女性と交流を持つ。
まずは里親となり子どもを一時的に預かるところからスタート。里子とする子どもは公園の中で開かれた交流会の中から選ばれる。公園の一角にティーンエイジャーが固まっているエリアがあり、彼らは里子に選ばれにくい年齢に達したためとうに自分が選ばれることをあきらめていた。
そこで出会ったはっきりとものを言うリジーと言う15歳の少女が気になり、彼女を里子にしようと決める。彼女には弟と妹がいて、兄弟すべてを受け入れることにした。
引き取り後、ごく最初の時期はハネムーン期とも呼ばれるお互いに楽しい時期がある。子どももいい子。親も子どもがニコニコしていて幸せ。でも次第にお試し期に入り、それまでうまく回っていたはずの歯車が回らなくなる。弟妹がその時期にある時、リジーは手を貸して助けてくれたものの、次第にリジーにもお試し期がやってくる。

感想

タイトルほどインスタントなお話じゃなかった!
でもハッピーな映画だったのでこれは落ち込んでいる時にも気持ちよくみられると思う。重苦しい話じゃなかった! ジャンルもコメディだしね。

ハネムーン期→お試し期、これは介護でも療育でもあったなぁ。人と密接にかかわろうとするとあるんだろうな。

リジーが保護者でいなければならない子どもだったのがすごく伝わる。でもその一方でリジー自身も子どもでティーンエイジャー。構おうとする大人をわずらわしく思ったりもするし、失敗や間違った行いもある。
でも作中一度も弟妹をわずらわしく感じているそぶりがなく、徹底して保護者の立ち振る舞いだったことに、これまでの環境やリジー自身の優しさを垣間見た。
残念なことにリジーが恋したのはよくない大人・ジェイコブで、ジェイコブはリジーに自身の卑猥な画像を送信して、リジーにも裸のセルフィーを要求していた。このことにたまたまバスルームに入ったエリーが気がづいて問題が発覚する。これって里親・里子関係なくどの家庭でも起きうること。好きになってもらいたいがために、相手の要求を飲んでしまうって気持ちはわかるんだけどね。いい大人だったら15歳の未成年にそんな要求はしない(と信じたいです)。
弟妹以上に、リジーの母親を求める気持ちは強い。過ごした期間の長さ、記憶の量もあると思う。リジーが頑張って弟妹の面倒を見ていたのもきっと母親のためだったんじゃないかな。わかる。わかるよ……。
作中で出てきた研修でグループディスカッションをしていて、こういう場はいいなぁと思った。お互いの苦悩を人に話すことによって笑えることにしてしまえる可能性がある。また斬新なアドバイスを得ることもできる。一番深刻なのは、誰にも話さないで蓋をすること。家庭のことって人に話しにくいこともあるけど、なるべくオープンにしていたほうがおかしなことにはなりにくい。人に言えないような家庭環境は見直しが必要な状態だと言えるかも。グループディスカッションに参加していたからと言って、本当のことを話しているとは限らないけど、場を設けられても真実を打ち明けていないならそれは相当まずい状態な気がする。

映画は気持ちのいい終わり方をした。
だけど家族は続いていくので、映画には描かれなかった苦悩もいーっぱいあると思うし、繰り返していくと思う。人の心には波があるから、信じる気持ちが満ちている時、引いている時でまた相手を試してしまうこともある。でも、いい時も悪いときもあるのが当たり前と思って乗り越えて行けたらいいなぁと思いました。自分自身の人生についても。

ご覧いただきありがとうございます!