2022.3.21 関ジャニクロニクル 完結

ついにこの日がやってきてしまった。
永遠なんてないと痛いほどわかっている私たちだけど、どこか心の中では変わらないものがほしいと思っていた。

珍しく、しんみりと始まったクロニクル。いつもみたいにセットに入ってきた5人が、年表や周囲に貼られた写真を見渡す。

柵の外からの俯瞰のアングル、柵の外側にはお昼時代のクロニクルの写真。カメラ目線スポーツ、いきなりドッヂ、成立させろ記者会見。全部、彼らの歴史。
安田くんを映すカメラ。後ろの丸ちゃんカッパの抱き枕とのツーショットで、思わず爆笑してしまう。
横山さんの切なそうな(悔しそうな?)顔。みんな全体を見回して、昔を思い出すような、懐かしむような表情で沈黙する。たぶん、目線の先には7人の姿が浮かんでいたんだろう。何か本当に言いたいことを堪えているような、そんな表情だった。


「村上くん、どうもでけへんのかな、やっぱり。倒立して水飲めへんのかな。」

安田くんの一言で、急に爆笑タイム突入。これぞ関ジャニ∞、情緒がジェットコースターどころじゃない。

関ジャニの母で、相談者のスタッフさんを見つめる安田さんの真っ直ぐな目。こちらまで目を離せなくなる。この人は信頼できるな、付いてきてよかったな、と思える。

北欧酒場とウーザイゲームをいつのまにか自分たちのものにしてしまう関ジャニさん。”ホクヨウ酒場”とか”北欧サバ缶”とか、”北欧酒場”が言えない年上2人が微笑ましい。

そして、激臭タイム。罰ゲームのはずなのに、お決まりのようにみんな嗅いでいき、ちゃんと大倉くんに回っていく。彼ららしい。
珍しく顔に出るくらい臭がる村上さんを見て、身の危険を感じて自分の体を抱きしめる大倉くん。かわいい。

「激臭嗅いで終わろ。」の横山さんに、「こんなんせな終わらんのやったら終わらんとってくれ…」の大倉くん。まさかこんなところでこの言葉が聞けるとは思わなかった。
そしてたぶん、これが序盤にみんなが我慢していた言葉だろうか。きっとスタッフも。何回も、強調してテロップが出された。

「終わらんとってくれ」

大倉くんがぐずぐずしている間に出される、歴代スタッフさんたちの名前。亀高さんや福山さんの名前も。愛されてるね。


友よ。シンプルなスタジオ、照明。床に反射して映る5人。

色眼鏡を外す安田さん。あの目。引き込まれる。”これから俺たちが思ってること、伝えるぞ、”とでも言っていそうな、覚悟を感じる目。

サビのハーモニーが綺麗だった。5人が、そこにいた。感じられた。

2番の入り、大倉くんのメインが歌われず、安田くんの綺麗なハモリだけが響く。歌い忘れか、それとも感極まってしまったか。それにつられてか、その後の村上くんの声も少しうわずり、涙目になる。けど、私たちに届けようと、カメラを真っ直ぐ見つめて歌い切ってくれた。”何熱くなってんだいい歳こいて… って齢にかまけて己を曲げてたまるか”、村上くんが歌うから説得力が増す詞。横山さんはずっと切なそうな顔をしているし、丸ちゃんはすごく歌に力が入っていた。それでもみんな、目線をずらさず、カメラをずっと見据えてくれていた。時折下唇を噛み締め、終盤の一瞬にすごく悔しそうな顔をした横山さんが忘れられない。

みんなみんな悲しいんだ、悔しいんだと思えた。だけど、5人の後ろに伸びていた照明が、真ん中に集まって1本の道のようになっていく。ちゃんと、5人にはこの先の道も続いているんだ。


次の番組も決まっているし、芸能界だから番組が終わるのも当たり前だし、関ジャニも長いしこういうのには慣れているだろうから、悲しいのは視聴者だけだろうと勝手に思っていた。
けれど、関ジャニの5人も、そしてスタッフさんたちも、この番組を大切にしてきて、終わるのが悲しいのが伝わってきた。

歌を歌って涙ぐむ5人とその歌を聴いて泣く私たち、どれだけ遠い存在でも同じ人間だと思えたし、同じ時代に生きることができて本当に嬉しい。
この時代を、一緒に生きてきたね、これからも乗り越えていけるね。そんな実感を持てた。


もちろん悲しい、寂しい。だけど不思議と絶望的な悲しさはなく、変わらないものがあると見せてくれた。


先日の村上信五くんと経済クンで、村上さんが別れの季節を過ごすときに大事にしていると言っていた言葉。私も、高校生のときに出会ってずっと心に抱いてきた言葉。

「花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」

次の春、だね。

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