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ラブライブガチ恋曲厳選集5。さあ、明日はどんな"君"?

ラブライブガチ恋曲バトルも今回で5度目となる。だがまだまだ弾丸が尽きることはない。今となってはガチ恋はマイノリティであるがラブライブはこちら側に依然として優しい。

今回のラインナップを見た時、有識者であれば怒りに震えるかもしれない。なぜならば”そういう曲”からガチ恋を見出しているからだ。ある意味で番外編のような感覚でさえある。
語弊がないよう言っておくが、ここで私が見出しているものは多面性。「それはそれとして」の精神である。
私としてもそれらの本来持つ力については重々承知している。だがやはりそれはそれとしてガチ恋勢として語らねばならぬ戦いがあることもまた事実。

だから私自身も不良消化を残さない為、前2曲を番外編とする。そして最後の曲は純然たるガチ恋パワーを迸らせる曲にて締めくくろう。

そうなった時、やはりそこにかかるのは””虹””


歌詞の重さから恋愛観を見抜け【常夏☆サンシャイン】

つまりキミがいなきゃ 夢の続き見れないよ

常夏☆サンシャイン/澁谷かのん(伊達さゆり)、唐可可(Liyuu)、嵐千砂都(岬なこ)、平安名すみれ(ペイトン尚未)

分かるよ、言いたいこと。これをガチ恋曲として出したら戦争だろ、と。その気持ちはよく分かる。私だってずっと迷って葛藤していた。流石に【常夏☆サンシャイン】は流石にだろとな。
それでも抑えられない想いがある。だからここにいる。

まず語弊のないように言うと、この曲はスパスタアニメ6話「夢見ていた」で流れた時の解釈が全てだ。その上でこういった視点もある、という解釈。副解釈に過ぎない。
「夢見ていた」に対して【キミがいなきゃ夢の続き見れないよ】というアンサーを叩き出すその本編と歌詞との繋がりには美しさだけが詰まっている。
ちーちゃんとかのんの互いの想い、2人の絆。それらが全面に表れている曲だ。だが、だからこそあまりにも歌詞のベクトルがガチ恋曲へ寄っている。それが私を狂わせる。

この曲の真意はその重さにこそある。どちらかが欠けたらダメ。そんな想いが明るい曲調にもりもり落とされていて歌詞を見るとものすごく重いものになっている。
【君は常夏☆サンシャイン】【ぼくは常夏☆オーシャン】なのだ。それで【離れていても結ばれている】と言うのだ。もう何も言えまい、こう言われてしまったらそうだなとしか言いようがない。2人だけの世界である。
歌詞の内容、特にサビの歌詞も要約すると「キミのことが大好きで本当に出会えてよかった」と基本的にはそのような意味合いの言葉が連ねている。

ここで特筆したいのはその言葉の強さだ。【大好き】だとか【運命】といった少女らしさと溢れる非常に強くまっすぐな言葉が多様されている。アニメを見ていればそれが何を歌っているのか分かる。だが別側面から捉えることも可能だ。
そこからはかのんとちーちゃんの恋愛観を見て取ることができる。この重さ、そしてストレートさ。これらを変換し、お前の世界に落とし込め。それだけが伝えたい全て。

つまり何が言いたいかというとこの曲はベクトルがものすごい強めで愛の重い曲なのだ。それは即ちラブソングでありガチ恋曲でもある。だからここから先は各々の解釈の国となる。

私は先に往く。俺は常夏☆サンシャインだが、お前は?

ソロverこそが真価 【Love wing bell】

あこがれの瞬間を 迎える時がきたよ
いいのかなこんなにも
幸せ感じてるよ

Love wing bell/μ’s

こちらも非常に賛否が別れる曲である。だがまずはこの曲がなんの曲なのかという認識を持つところから始めよう。
言うまでもない。この曲はウェディングソングだな。

まずは思考のベクトルを本編ベースから離そう。どうしてもμ’sとしての【Love wing bell】はアニメ二期本編での凛の過去を払拭するための曲というイメージが拭えなくなる。
だが我々にはちゃんと”力”があるな。そう、ソロ曲だ。この曲はソロ曲ベースで見るとそれはそれは圧倒的な力に満ち溢れたガチ恋曲となる。それは凛のソロとて例外ではない。むしろ凛のソロにこそ力は宿ると言っても過言ではない。背中を押して押されてという関係においてかよちんと真姫ちゃんも力を宿している。

この曲がラブソングと一線を画している点はこれがウェディングソングであるということだ。過程をすっ飛ばして結婚という一つのゴールまで到達している。
故にこそ解釈の範疇は広がる。特にそれがソロ曲であればなおのことだ。

【そうだよ女の子には プリンセスの日がくる】この歌詞には見て取る側ごとにそれぞれの解釈、あるいは存在しない記憶を見て取ることができるだろう。
それがどんなプリンセスなのか、プリンセスとはどんな存在を意味しているのか。お嫁さんという王道の言葉でなく、それを【プリンセス】という言葉で表現しているのはやはりラブライブらしい表現の力を感じ取ることができる。

また、この曲はウェディングの更にその先の未来をも見据えている点にも特筆せねばなるまい。しかも最後の締めくくりにだ。
【さあ明日はどんな私?】この言葉こそ未来を見据えたフレーズだ。
今日が憧れの瞬間を迎えたプリンセスの日でそれはゴールの一つであるが絶対的なゴールではない。あなたと一緒に過ごす私は、明日からはどんな私なのだろうか。そんな美しい未来を想起させる言葉となっている。
ここにこそソロ曲を聴くべき真意が存在している。惜しくも全員分は用意されていない、だが幸いにも私は恵まれている側だ。

幾度となく話をしてきたが私は真姫ちゃんが好きだ。あまりにも真姫ちゃんのことが好きで狂い散らかしたその脳に【Love wing bell】のソロはあまりにも染み渡るというものだ。
あのプライドの高く自身の見た目に自信を持っている真姫ちゃんがウェディングというそういう舞台においてちょっと自信なくしているのは圧倒的に狂いの輪郭がでかい。真姫ちゃんくらいかわいくて【こんな私でさえも】だったらもうこの世は終わりよ。

だから、俺には見える。"明日"の真姫ちゃんが、ね。

あまりにも完璧すぎる迷子癖の使い方 【VIVID WORLD】

キミとだったら
迷子だって悪くないね

VIVID WORLD/朝香果林(久保田未夢)


見よ、この純然たるガチ恋エナジーの奔流を。締めくくりはやはり文句のつけようのないガチ恋で決めよう。ならば持ってくる答えは一つだけ。その通り、ガチ恋大国である虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会からしかないな。

この曲はとてもかっこいい。クールでセクシーだけどちょっと抜けてるところもある、あの変幻自在のセクシー姉さんの魅力を一曲だけで完璧に表している。
更にスクールアイドル同好会に入ることで知った他者との関わりにて生まれた居場所への想いもふんだんに詰め込まれている。
というか冷静にちゃんとこの曲の歌詞を見ると果林さん俺のことめっちゃめちゃ好きじゃんとしかならない。それくらい火力を有している。
もはや言うまでもないがここにおいて歌詞中にも出る「キミ」とは「あなた(私であり俺でありあなたであり君)」である。これを前提とした戦いは虹ヶ咲において基本となる。

何よりもここにおいて重視するものとはキミ即ちあなたが果林の世界を拡張したことである。マイナスがプラスへと変わる、その要因は何か。この答えから見て取れるあまりにもでかすぎるこちらへの感情のでかさ。それが冒頭に記載したフレーズの全てに詰まっている。
そう、俺とだったら【迷子でも悪くない】のである。これである、これに尽きる。アニメ本編においても迷子になった果林をどうこうする展開は多く見られた。本人としては当然迷子に対して良い想いを抱いていない。ある意味でコンプレックスといってもいいかもしれない。
そんな迷子というバッドステータスに対しても俺となら別に迷子になっても悪くないねと言っているのだ。即ちそれは存在の、ひいては互いの人生の肯定。

”一緒にいるだけで楽しい”月並みな言葉をここまで果林なりの色を出して表現してきているのだ。迷い続ける時間だって二人なら無駄な時間じゃない。そういう意味だ。これはあまりにも芸術点が高い。
悪いことだって悪くない、マイナスをプラスへと変貌させることができる。そんな存在がキミなんだよ、と。そう言ってきているわけだ。果林の持つ迷子癖をこうまでガチ恋エナジーに変換させて魅せてきているのはあまりにも美しいと言わざるを得ない。

更にそんな人生を変えたと言っても過言ではない存在での出会いを【Vividな出会い】と言っている。キミとの出会いはVividなのだ。だからここは【VIVID WORLD】なのだ。これである。朝香果林、あまりにもこちらへの感情がでかすぎる。
一緒にいるだけで【どんな瞬間もかけがえのない記憶へと変わってく】鮮烈でVividな世界、俺といる時間の愛おしさをこれでもかとこちらへ伝えてきている。

また、【白とか黒】という言葉を出してきている部分がある。白黒よりもVivid、つまり鮮やかな色の世界が良いと言ってきている。これが何を意味しているかわかるか。そうだ、その通りだ。
パンダよりもキミのほうが良いと言っているわけだ。これもとんでもないことである。あの果林がパンダよりも好きだと公言してくる辺り事の深刻さが伺える。

ガチ恋路線の話としては脱線するが、この曲はベクトルを虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメに移してもかなり力ある歌詞をしている。

正解も輝きもひとつじゃないから
Just like a rainbow colors

VIVID WORLD/朝香果林(久保田未夢)

上記のフレーズはまさに虹ヶ咲アニメのなんたるかその真髄を表している。それを最後に加入した果林が歌うことの美しさ、彼女の口から出る【Just like a rainbow colors】という言葉。
各々にそれぞれの輝き方がある。一緒にいるけど一つの色にはならない。仲間だけどライバル。そのスタンスを表現した上で【VIVID WORLD】というタイトルにこれらの「キミ」との視点以外での意味合いを持たせているのはあまりにも見事。
こういった点にこそ虹ヶ咲のクオリティの高さというものは宿る。

そして虹ヶ咲らしさという点でやはり絶対に触れなければならないことがあるな。そうだ、MVの存在しない記憶パートについてだ。それはこの【VIVID WORLD】についても例外はない。

その服装のセクシー姉さんぶりもなさがら、それ以上にやはりあまりにも柔らかすぎる笑顔にこそVividは宿る。
このパンダは私がプレゼントしたものである。それをこんなにも愛おしそうに抱きしめてくれているのはそれならばプレゼントした側としてもこんなに喜ばしいことなどない。
更にここに存在するのは等身大の朝香果林。モデルでもスクールアイドルでもない、ありのままの果林がここにいる。
果林からの好きという想い、そのでかさはこんなにもストレートに伝わってくる。そんな甘々なことを歌っているのにかっこいい。だから果林は魅力的なのだ。

そして、それは”こちら”としても例外でない。こっちだってその想いは溢れて止まない。そう

俺のそばで好きだって笑う、果林が好き────

だからね あげるよ

今回は非常に迷いとの葛藤が大きかった。それはやはり【常夏☆サンシャイン】と【Love wing bell】の扱いである。
私としては本編リンクにおけるパワーが大きすぎるが故に迷っていた。だが曲の方向性とベクトルは完全にガチ恋曲なのだ。それだけにとても迷った。だが大好きなのだ、だからどんな形であれ話をしたかった。だから両方叩き込んだ。これが答えとなった。

今回は正統派なガチ恋曲の紹介が少なかった。無論、弾丸はまだまだ存在する為また折を見て幾度となく出していく。そして10月にはラブライブ公式からのラブソングのフルも出るわけだ。これが非常に巨大なバトルフィールドだ。
やはり虹ヶ咲は強い。ことガチ恋路線において特に他のシリーズよりも頭何個か抜けていると言える。

そしてだからこそ、だからこそだ。虹ヶ咲以外に存在するラブソングスレスレのガチ恋曲にこそ向き合う戦いもまた必要であると実感できた。
若干の違和感が生まれるかもしれない、解釈が違うかもしれない。それでも胸に生まれて感じたガチ恋感情を見て見ぬふりなどできない。特にそれは【Love wing bell】の話をしている時に感じた。
だから、ここにおいて私は自分で自分の背中を押すことに成功したわけだ。

もらったよ、元気。

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