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自分の中の客観性

世の中の変化の中で一番気づきにくいもの、それこそ「自分の変化」です。

久しぶりにあった甥っ子の背がだいぶ伸びたことは気がつきますが、ずっと一緒にいる奥さんの肌ツヤが良くなったことは気がつきにくいように、ずっと一緒にいる人の変化というものは気がつきにくいものです。そして、そのずっと一緒にいる人の最たる例が自分自身です。

人の成長も劣化も断続的に起こるわけではなく、継続的に少しずつすこじずつ起こっていきます。昨日できなかったことが10%だけできるようになり、また次の日に10%、また次の日に10%...といったように些細な変化を積み重ねていく毎日です。

そんな中で私たちが一番陥りやすい罠が、「自分の悪い変化に気がつくことができず、気が付いた時にはだいぶ悪い状態にある」ということです。ニキビや肌荒れなど目に見える容姿のことであれば、多少はわかりやすいとは思いますが、自分の内面的な変化になると基準がどうしても視覚的(客観的)に見ることができないので、どうしても相対的な変化というものに気がつきにくくなってしまいます。

では、どうすれば気がつけるようになるのか。それは、無理矢理にでも「基準」を作ってしまうことだと思っています。これからそれについて説明していきます。

リトル本田

突然ですが、あなたはサッカー選手の本田圭佑さんを知っていますか?

“ビッグマウス”と呼ばれるような大きな発言と残してきた数々の結果で日本サッカー界を牽引している現役のレジェンドプレーヤーです。彼は、とあるインタビューで自分の中にリトルホンダがいるといて、彼が決断などをしていると言っていました。

記者:ACミランを選んだ本当の理由は?

本田さん:心の中で、私のリトル・ホンダに聞きました。「どこのクラブでプレーしたいんだ?」と。そうしたら、心の中のリトル・ホンダが「ACミランだ」と答えた。そういう経緯があって、ACミランに来ました。
(引用:日刊スポーツ

僕は、このリトルホンダこそ間違いなく本田さんの中にあるブレない「基準」だと思っています。そして、何かを決断する時、今の自分を客観的に見るときにこのリトルホンダに聞いて見る(一定の基準から俯瞰して自分を見てみる)ことを意識的にしているのだと思います。

この基準は、本田さんのリトルホンダ(基準の集合体+価値観)のよう出なくてもよくて、「こうなったらこう」といったようなそれぞれの場合の基準が複数あるという形でも全然いいと思っています。

例えば、僕の場合だったら、「今いい感じなのかな」と思ったら、それは動けていないということを表しており、最近量が足りていないことを示していると自分の中で基準を設けています。未熟な僕が「いい感じ」な訳がないのですが、どうしても気分がいいとき、何かをやりきったときにはそれ自体に満足して自分を客観的にみることができなくなってしまうため、自分の中で基準を設定し、その基準に達したらアラームがなるという感じにしました。

こんな感じの基準を複数を作っていく形でも全然いいと思います。

基準は経験から生まれる

基準を作るのはすごく大事なのですが、それより大事なのは経験をすることだと思います。なぜなら、経験をしていかないと自分の中に基準をを作ることすらできなからです。

「今いい感じなのかな」と昨日の自分は思っていたけど、よくよく考えてみれば全然いい感じじゃないし、最近動けてないなと振り返る経験をもとに、「今いい感じなのかな」と思ったら、それは動けていないということを表しており、最近「量」が足りていないことを示しているという基準ができます。あくまでも経験→基準の順です。

元の基準が多くないときは、どうしても色々と当たって砕けてを繰り返していくしかないのですが、ある程度当たって砕けてを繰り返していくと、自分の中で基準が増えていき、初めてのことでも自分の基準、価値観を踏まえて客観的に行動できるようになっていくと思います。それが、リトルホンダなんだと思います。

メタ認知

多分、これまでの話は「自分を客観的に俯瞰する」という側面が強いので、現在ビジネス界やスポーツ界で注目されている「メタ認知」とだいぶ似ている部分があると思います。

メタ認知は「客観的な自己」「もうひとりの自分」などと形容されるように、現在進行中の自分の思考や行動そのものを対象化して認識することにより、自分自身の認知行動を把握することができる能力である。 メタ認知的知識とは、自分自身の状態を判断するための知識を指す。 - Wikipedia

このメタ認知も、最近すごく注目されてきているので、「鍛え方」や「身につけ方」みたいなノウハウがたくさん出回っているように感じますが、僕はそんなノウハウよりも「自分を成長させたい」という強い成長欲求が何より大事だと思っています。ノウハウはあくまでも手段であり、最終的な目標は自分が成長すること、そして成長の先にある自分の目標を達成することが最終目標だと思います。

精神論的な話になってしまい、だいぶ申し訳ないのですが、結局は自分の強い思いが最強だと最近すごく感じているのでどうしてもこの結論にたどり着いてしまいます。結局は、自分の中のメンタルなんだと思っています。

まとめ

最後に話が脱線してしまいましたが、自分を成長させる上でも些細な自分の変化に気がつくことはすごく大事だと思いますし、自分の何気ない悪い変化の兆候を自分で知る方法を持ってるか持っていないかで、有意義な時間を過ごせるかどうかが変わっていくと思います。人生に無駄な時間はありませんが、無駄だと感じてしまう時間を減らしていく努力はすごく大事だと思います。

自分の些細な変化に気がついてあげてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日も一日、お互い頑張っていきましょう。

1997年の日本生まれ。