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8/17の日記 Fruto Proibido/Rita Lee

最近ブラジル音楽の発見に楽しさが止まらない。
文明の利器Apple Musicの力を借りて様々な雑誌やサイトなどを見て気になったアルバムを調べて聴いているわけだが、中でもこのアルバムはリピートが止まらない。

ヒタリーは元々ムタンチスのメンバーで、1970年にソロアルバムを出してからはソロとムタンチスの並行での活動となったが、数年後にムタンチスを脱退してそれ以降はソロのみでの活動をしているという経歴。今作の名義自体は「Rita Lee&Tutti Frutti」ではあるが実質ヒタのソロと言える内容である。

国内盤でも何度か発売されている1st〜2ndはムタンチスの延長線に近い内容であり、制作にはメンバーのセルジオディアスやアルナルドバチスタも関わっているという事で前に聴いたことはあったが何故かあまりハマらなかった。しかし、今作は当時英米での流行りだったグラムロックの影響が強く、70年代らしい骨太で楽しいロックの数々が収録されている。
特にアルバムにおけるピアノの存在感はとても大きく、跳ねるようなロック的な演奏が今作の明るくノリノリな雰囲気を作っている。ピアノのソロから入る一曲目「Dancer Pra Nao Dancer」なんか正に今作の象徴とも言える。

ヒタ自身のボーカルもムタンチス時代と違って張り上げるように、ハスキーに歌っておりよりロックな力強い歌声になっている。ブラジル感は薄めだが単純明快さと力強さで一発でハートを掴まれた最高のアルバム。

また、ヒタのソロは3rd以降は日本国内盤が出ていないようで、その点においてもサブスクなしでは辿り着くことができなかった名作でもある。頼むから国内盤出してください。

今日他に聴いたアルバム

Africa Brazil/Jorge Ben …このアルバムも凄く印象的で今日の日記でどっちを取り上げようか迷った。これまでアコースティックだったギターをエレキにした本作はサンバファンクとも言われる底抜けに陽気でファンキーな作品だった。リフも特徴的なものが多くキャッチー。そのガチャガチャしたリフやギターカッティングの雰囲気は60'sのガレージサイケにも通じるものがあると思うんだけどどうでしょう?
彼の代表曲でもある「Taj Mahal」は今作に収録されていることも忘れてはいけない。

Side Trip/Kaleidoscope(US) …サイケブーム時にアメリカ、イギリス、メキシコと各地に点在していた内アメリカで活動していた方のカレイドスコープのアルバム。全体的な雰囲気は意外にもアラビアンな感じで意外性があった。独特で気だるげなボーカルがまた脱力感を感じれるので結構好きなサイケ。
最近はブラジルにうつつを抜かしていたので本元のアメリカのサイケで良いと思ったのはちょっと久しぶりな感覚。

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