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さらし

さらし ご存知でしょうか?
お祭りで男の人や女の人がお腹や胸に巻いていますよね

でも今回は妊婦さんが使う 腹帯 とも呼ばれる方についてのお話しです


妊婦さんにさらしがいつから使われていたか ご存知でしょうか?
実は結構古くから 日本で使われているんです!

 腹帯祝いの起源については、 日本の古代書物である『古事記』や『日本書紀』には、紀元後三世紀頃、朝鮮半島新羅の征伐に赴いた時、神功皇后が産気づいたため、腹帯に小石を挟んで陣痛をしずめ、帰国後無事に元気な男の子を出産したとの話があり、これが腹帯の起源と関連していると思われる。

産育儀礼における腹帯の実態と動向の検討
─ 愛知県名古屋市の社寺の事例から ─ ムカルジー ヒヤ*



妊娠5ヶ月の戌の日に安産を願ってお参りに行くって聞いたことありませんか?
そこでお祓いや祈祷した腹帯をもらう(正確には買う…)こともありますよね

どうして 戌の日にお参りに行くのか?
それは、一度に多くの子犬を無事に産むことができる動物の犬にあやかっているからです



さらしが白色(または赤)なのにも意味があります

白(赤)は魔除けの意味合いを持っています

昔は子供ができても貧しさから間引き(堕胎)をしないとならないこともありました
堕胎をするために 冷たい水の中に入っていたそうです

そんな中
私はこの子を 産み育てる!という意思表示と
この子が無事に育ちますように!との願いを込めて
白色のさらしを巻いていたそうです

冷えは良くないから
お腹の赤ちゃんに5枚は着せてあげなさい
でも5枚も着せられないから さらしを巻いて温めなさい
と親から親になる子へ教え そうやって守ってきたそうです


大先輩助産師からこの話を聞いた私は 感化され 妊娠中はさらしを巻いていました

巻くのが面倒…
確かにその気持ち、わかります

でも
汗を吸収してくれるし 大きくなっていくお腹に合わせて加減を調節できる

忙しい日々の中 お腹の子に気がいかない時もあり 申し訳ない思いもありました
でも巻いている時間だけは お腹の子へ意識が向けられ
寝る前のお風呂上がりに 
今日もお疲れ様 ありがとう
元気だったかい?
また明日も一緒によろしくね!
と巻き続けることができました


さらし
腹帯の役目を終えたら
抱っこ紐やおんぶ紐になり
子どものオムツやおしり拭きになり
最後は雑巾になり
役目を終えていく

もちろん
いまはたくさんのさらしの代わりになる便利なものがあり
それを使って良いんです


大切なのは 自分のカラダが気持ちよくなり 使い続けられること

さらしをお持ちの方がいたら
よければ使ってみませんか?

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