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【ドラマ】「知らなくていいコト」野中春樹について考えた

日本テレビ系水曜ドラマ「知らなくていいコト」を、毎週楽しみに見ている。

https://www.ntv.co.jp/shiranakuteiikoto/


※細かいあらすじはすっとばしてますが、がっちり本筋に触れる部分もあるので、ネタバレ注意です。

週刊イースト連載班「野中春樹」という男について、思ったことをつらつらと。

野中春樹とは…

参照︰https://www.ntv.co.jp/shiranakuteiikoto/articles/4518js8beqvsrlgd0s1.html

そしてネットで「最低!!」と叩かれる野中。

私はドラマを見ながら、野中はきっと、今まで普通の人生で普通の価値観で普通の人と付き合って普通に生きてきたんだな、としみじみ思った。

「普通」とはずいぶん雑で適当な言葉だけど、一般的な定形な価値観(というのも雑でわかりづらい)が野中の価値観だったから

突如自分の身に起こった「普通」じゃないものに、驚き恐怖を感じてしまって

同じ気持ちなのではないかと思った尾高にも全く共感してもらえず、むしろケイトを受け入れられる尾高のことも理解が出来ず、混乱したのかな、と。

そして自分の感性はマジョリティだと証明したい気持ちもあってか、週刊誌にケイトのことを売るけど、極悪非道な訳でもないからすぐに罪の意識に駆られて気を病んで情緒不安定になってた。

このドラマに出てくる人たちは、少し出来すぎているくらい他人を許せて他人のことを思いやれる人が多い。

他人が自分と違う、という事実を受け入れる力が強い。

でも、野中は違った。

そして、野中のような人のほうが、割合的にはきっと多いんじゃないか。

世の中はどんどん多様性が進んで、価値観的には「違いを認め尊重する」といわれることも多いけど

自分が経験したことが自分の価値観になっていくものだから、今まで全く見たことないものが突然目の前に現れたら、そんなにすぐに「わかりました」とは、受け入れられないよなぁと思った。

そして野中は、時間をかけてわからないものに歩み寄るということをやめてしまったから「最低」になった。

理解できるかどうかは別として、わからないものに対して、それがなんなのか、事実を知る努力はとっても大事だと思う。

そして、みんながどうかは置いておいて『わたしが』どう思うか、が判断基準になるはずだ。

野中は共感にすがってしまった。そして野中の周りには、なぜか野中と同じ気持ちの人はいなかった。だから、ひとりでテンパってしまった。

話を重ねるごとに、周りとどんどんチグハグになっていく野中をこっそり応援していた。

野中もいつか、周りを受け入れられて、周りも野中のような人もいると気がついてくれるといいなと思った。

次で最終回。楽しみ。

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