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私の痛みは私のものであり、誰かの痛みは誰かのもの。価値あるものはどうでもいい毎日に埋もれていく

毎日は些細なことでできている

駅の人混みを歩いていたらすれ違い様に相手のカバンがぶつかって舌打ちをされた
スーパーの閉店間際で値引きの惣菜を買おうとしたら隣の人に取られた

私にとっては不運なことも、物語にならないほど些細なことである
本当に些細で誰にも言えないつまらない不幸が毎日起きる
その度に私は一喜一憂し、ため息をつくのだ

そんな無意味な日常の価値のない不幸を噛み締めて、社会に適応しようと必死に毎日を過ごす
そして、給料日の明細で引かれている税金に絶望しながらも、なんでその金額を引かれていて、一体何に使われているのか
考えようとしても答えのない虚空を彷徨う

どうでもいいのである。どうでもいいのに生きている
一丁前に何かに責任を持った振りをして、分かりもしない何かに加担しているだけ
何かに怒り、間違いを責め、愛想笑いだけが上手くなり、その行き着く先を知ろうともしない

自分が自分であることも時々忘れてしまう
私は私でしかなく、私の痛みは私のもので、誰かにジャッジされるものではない

私が痛いと言ったら痛いのだ

その鈍い痛みは私のものであり、誰かに邪魔できるものではない
誰のものでもない、私だけの感情。それはすごく高貴で価値のある感情であることを決して忘れてはならないのである

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