見出し画像

映画館の思い出

もう30年も前の記憶になるが、大学生の頃、映画館は今のように入れ替え制では無かったように思う。
だから、見て好きだった映画は、もう一度見ていた。
今思うと、映画館で2度繰り返し2度見られるって贅沢だ。
大学のレポートで、映画を見て感想を書いてくる、というのがあった。
高校の授業と違って面白かった。
私は大学生になったばかりで、一人暮らしもはじめたばかりだった。
見る映画は、ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」に決めた。ウィノナ・ライダーが好きだったのだ。
ミニシアター系の映画で、銀座まで行った記憶がある。
映画は短編が5つほど入っていて、どれもタクシー二関わる話だったと思う。
ウィノナはかわいくそしてかっこよく、ロベルト・ベニーニはしゃべりまくっている映画だった。
映画が終わって、夜の銀座を1人歩いた。
私のイメージしているビジネスマンや観光客のいる「銀座」と違って、夜の銀座は、人気が無かった。
「大学生になったな。」と思った。夜の銀座を1人で歩けるのだ。
どんなレポートを書いたのかはさっぱり覚えていないけれど、夜の銀座をほくそ笑みながら歩いた記憶だけは残っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?