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成功しなかったとき、それまでの努力は無駄だったのか?

「いくら努力しても、成功しなかったらその努力は無駄だったということだ!!!!」
と夫は言い放った。

普通、社会では、「失敗してもいいから頑張ってみよう。」とか、
「結果より、頑張る過程に意味がある。」とか言われるが、
夫は「いくら頑張ってもうまくいかなかったら、その努力には意味がない。」と言うのだ。

20年前の夫婦喧嘩で売り言葉に買い言葉。
夫は何か言おうとするのだが、ボキャブラリーが貧困ゆえ的を射ず。
好意的に解釈すると、
「努力する方向が間違っていたら、いくら頑張ってもうまくいかないし、努力すること自体が無駄なことになってしまう。」と言いたかったようだ。

そう言われたら一理あるなと思える。
「的外れな努力」では目標も達成できないし、疲れるだけで徒労に終わるということは、私にもわかる。

しかし、「それはまだ娘には言わないでくれ。」と私は夫に言った。
子育てには順番があるだろ。
「的外れな努力」の意味は、小学校3年生にはまだ難しい。
やっぱりまずは「努力することは大切だ。」と教えたい。

「努力しているんだけどうまくいかない。何がいけないんだろう。」と
子どもが感じた時に初めて、「努力する方向がおかしくないか?」
アドバイスできる親でありたいのだ、私は。

「失敗から学ぶ」という発想のない夫は、”待つ”子育てなど考えられない。かと言って、失敗しないように先回りしてあれこれ手を出す
過保護な親でもない。
子育てなんてよくわからないけど、思ったことを思ったときに言っただけ。
間をすっ飛ばして、エラソーにそれらしいことを言うからややこしくなる。

しかし、大人になっても「的外れな努力」はむなしい。
夫から放たれた正反対の価値観は、図らずも
努力の意味を深く考えるきっかけになった。合掌。


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