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初、漫才

あと3時間でもしたら、人前で初めて漫才をする。少し緊張している。やるからにはウケたい。でも、本当にどうなるかわからない。不安だ。

今まで役者として舞台に立って、芝居をしたことはあるがまたこれは別。すぐ目の前で、出来がわかるのだ。まあ、初舞台からウケようとなんて思うのは贅沢なのかもしれないが。決して緊張はしてないのだが冷静に頭が動いてないので、文章がめちゃくちゃになる可能性が高い、すんません。

今、目の前に相方がいるのだが、この人はいい意味でも、悪い意味でも楽観的だ。シンプルなネクタイの結び方しかできないから難しいの練習しようとぬかして新宿のガストでネクタイを何度も結んだり解いたりしている。その前は彼女との愚痴を聞かされた。こう言うと惚気かと思われるかもしれないが今回はマジの別れの危機らしくて僕としては心の中でガッツポーズしている。もっとこいつの不幸話を聞かせてほしい。早く一番残酷な形でふられたらいいのに。初漫才だと言うのにお笑いの話を一切しない。これで、台詞も完璧ならば言うこともないが、こいつはちゃんと緊張してちゃんとヘマをする。

以前も、キングオブコントの一回戦で(正真正銘の初舞台)で、前日までは「余裕!準決勝までは行けるわ!」と言っていたくせに当日会うとタバコをいつもの倍くらい吸っていた。もはや、火をつけた瞬間に消してまた新しい物を吸い出すという奇行を繰り返した。まあ、でもなんだかんだいけるだろうと思っていたが相方の登場して最初のセリフが「はい、起きてください」なのだが本番は僕には「…………………ふぁ……く……す」と聞こえた。そのくらい本番に弱いイメージがある。

今日も楽しませてくれよ。もちろんオレも楽しめるように。いってまいります。

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