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非正社員からの転身(ひとり親で初老でも就職できた)

わたしは、45歳。バツイチ。
28歳で平凡に結婚し、
子どもに恵まれた。
35歳から共働きして
だんだんと家族の生活に違和感がでた。
どうしても家事の比重が妻に重いw
「どうして食器の片付けも
 わたしなの?」
そう・・・いつもどうして?なぜ?
なんでよーーーの繰り返し。
思えばこれが間違いだった。
(人に期待するから期待外れのときに
 いらいらするんだ。)

気づくのがもう少し早かったら
離婚しなかったのかなぁ。。。と少し、
思うけど。
やっぱりそうしたかったのだろう。

20代の頃、口癖のように言ってた。
「あーーー旦那はいらないから
 かわいい子供だけは、欲しいな」

自分が言った、夢って叶うんだよ♡

と あのころのわたしに伝えたい。

結婚していたときは、漠然と
この生活がつづいて
子どもが巣立って
おじいちゃんとおばあちゃんになって
・・・ということが当たり前に
来るんだろうとか思ってたのに。

若いときにあんなこと、言わなきゃ
こうならなかったのかなぁなんて
最近、思うw

でも 私自身はひとり親になったことは
まったく後悔していない。
マイペースに生活できるし、
自分のことも娘のこともパートナーの
都合とか考えとか気にせずにいられる。
子どもにとっては あまりいい環境とは
言えないかもだけど。


小4の娘がひとり。
娘の名前は虹実(ぐみ)。
明るくて活発。ひとり親だからか、
発する言葉がクールで現実的。
そんな子どもに相談とかして
アドバイスが結構、
的確でいつも歳ごまかしてない?って
思ってしまう。
わたしが幼稚な考えなだけか(笑)

その娘があるとき、こう言った。
「ねえ、派遣の仕事って給料安い?
 これからも続けるの?」
学校で仕事について
考える授業だったらしい。

その一言がわたしを動かした。
いま、就職活動をしている。今?NOW?
そう、もう一度安定した収入を。
わたしたちの将来のために。

どうしてそのいばらの道を行くような
無謀とも言える挑戦をしようと
思えたのか?こんなこともあった。
「45のばばあなんて
 雇ってくれるとこはねえだろ。」
そう。
思えば、この言葉がわたしの闘志に
火を点けた!と思う。
最近気がついたのだが たぶん、
わたしはとても負けず嫌いなのだ。
ありがとう!くされ縁の親友よ。

・・・ということで派遣の契約が切れるこのタイミングで頑張ろう!
意気込んでみたものの
結果は見えている。

ーーーこの度は、弊社の求人に
ご応募いただきまして
ありがとうございました。・・・
心よりお祈り申し上げます。ーーー

「はぁ・・・」
虹実「どうしたの?」
「うーーん、また、
  祈られてしまったのよ(泣)」
虹実「じゃ、きっといいところに
   縁がつながるってことだね。」
「あ・・・そう。・・・だね。」

50社以上も履歴書と職務経歴書を
提出した。ことごとく惨敗。
そして 退職の日が来てしまった。
「春休みがわたしにも久々に
 訪れたーーー」
最初はそう思って職業安定所に行った。
職安のひともとても優しく丁寧に
応対してくれた。
(むかしの職安と違うな〜)
職安の紹介でも履歴書を送った。
書類審査で祈られた(泣)
「こうなったら新しいスキルを
 学んでしまえ!」
自分のやってきたこと、得意なこと、
好きなことの洗い出しをすると
やりたい仕事が見えてきた。
「本や文に関する仕事、
 ライターになりたいな♪」

「いいんじゃない?」

娘の虹実は、いつもわたしに元気を
与えてくれる。本当にわたしの
娘にしてはもったいない。
まさに天使の子だ✨
わたしにはない、ペースを持っている。
それから 特技も。
絵を書くのがうまい。
もうそれだけで尊敬できる人だ。
わたしが車の絵を描くと
車がべたっと寝ている。
彼女の車は、走り出しそうだ。

余談だが 我が家には車がない。
免許は持ってる。運転歴もある。
ただ・・・子どもに我慢なんか、
させたくないから車を養えないのだ。
わたしの愛車は、ママちゃりだ。
毎週、1週間分の食材を
買い出しに行く。
後ろの荷台に大きなかご。
前後のかごにたくさんの食料、飲料。
必死にペダルをこぐ。
二人の生活のために。
自転車のメリットは・・・
車よりは、お金がかからない。
まず、ガソリンがいらない。
駐車場代もいらない。
保険代も劇的に安い。
運動不足の解消にもなる。
ただ、夏は暑いし、冬は凍える。
雨風がふつうにつらいw
タイヤのパンク修理は多い。

車がなくて
いちばん困ったのは、
虹実が病気になったとき。

熱があるのに歩いてもらった。
さすがに情けなかった。

情けないとか、つらいとか、
頑張らないととか、いつもどうして?と考えていた。

そんなことを思っていて
ある時、こころが折れた。
そこの職場は、いつも地獄絵図に
出てくるような
針だらけの地面がわたしの下だけに
存在していた。
聞こえない声が聞こえて。
(どうしていつもできないの?)
(忙しいんだからもっと残業してよ)
(え?また、子どもが病気?
        嘘なんじゃない?)
(こんな簡単なだれでも出来ることが
 できないなんてねーーー)

いつももたもたして。
どうしたら上手く出来るか、
正解が見えなくて。

そしてその日。
地下鉄に乗ることが出来なかった。
電車の中で急に涙が溢れてきて
駅でトイレに駆け込んで
泣いた。ずっと泣いた。
それでその会社に行くのは
無理だと諦めた。

もう、この派遣会社には仕事を
紹介してもらえない、他のところからも
無理かもしれない。
もう一度、
働けるようになるのだろうか?

その日から1ヶ月は、家事と食事と
涙を流す日々が続いた。
病院にも行った。
最初は産婦人科に行ったが
(更年期障害と思った)
すぐに心療内科を紹介された。

適応障害と診断された。
ひとり親には
よくある病気だった。
独りで悩み、
育てなければならない重圧。
すぐにその職場を離れることで
だんだん症状は改善されるということで
仕事は辞めた。

派遣会社に手続きをするために行ったら
最後に担当の人とその上司らしいひとが
ご丁寧に1階までお見送りをしてくれて
「どうも申し訳ありませんでした」
と 謝られた。
その時は その意味がまったく
理解できなかった。
(え?謝らなくてはいけないのは、
 わたしなんじゃないの?)
しばらくしてメンタルヘルスのことを
知ったら分かった。もしもそういう
会社の責任で病気になったときに
辞めさせたら訴訟される
危険性があるためだ。

知らないと損をすることは、
この世の中にはたくさんある。

例えば、ひとり親の支援制度について。

わたしはきっと恵まれているほうで
離婚の手続きをしたときにある程度は
役所の人が教えてくれた。
児童扶養手当や児童手当のこと。
住所変更、学校の転校。

ただ。今でも知らないことは多い。
そう、この二人だけの生活になって
派遣で仕事するしかないと諦めて
まともにハローワークにお世話になって
なかったが今回は
がっつりおんぶに抱っこしてもらおうと
ガツガツと何にでも興味を持って
聞いてみた。

自分の興味がそこに向くと
不思議なものでいままで気づかなかった
インフォメーションが
目に飛び込んでアピールしてくる。

「ひとり親のためのサポートセンター」

ついでに寄ってみた。
コーディネーターの人に相談すると
「こういうのもありますよ」
そう言って勧められたのが
(ひとり親家庭高等職業訓練促進資金)
  ー住宅支援資金ー
簡単に言うとひとり親の家庭において
就職活動をしている世帯主に家賃を
貸付してくれる制度。
※自立支援プログラムを受けるなど
 規約あり。
月4万円まで。1年間。
この制度のいいところは、
 ・無利子
 ・連帯保証人なし
 ・1年以内に就職して
  1年間就業すると返還免除
こんなのは本当にありがたい! 
これまでなぜこれに出会わなかった?

まぁ、今まさに自分にとって
必要なことで。さらに 
自分が就職することを真剣に考えたから
見つけられた情報。  
自分と娘にはいまがタイミングだった。

そしてやりたいを実現するために
職業訓練校を受験することにした。
筆記試験対策で過去問をやってみた。
もう、〇〇の定理とか
忘れてしまってるよ・・・
試験の日。
(数学の問題、多くて難しくて
 ぜんっぜん、出来なかったー)
(面接、緊張してなにしゃべったか、
 覚えてないw)
そんな感じでこりゃあ、やばいとまた
求人広告を毎日、睨みつける。

合格発表の日。

10時からHPで公開します。
(いやーーー現実を見るのはつらい)

そう思ってちょっと抵抗したが
「ま、ダメ元かw」
と、確認することに。

すると・・・
な、なんと!!合格していた。

ひとりきりのリビングで
「え?え?えーーーー!」
と悲鳴を上げ、
何回も番号を確認した。

「やった〜!!!!!」

そして 職業訓練に励んだ。

内容は、初めてで難しかったが
同じ訓練を受けているひととも
日に日に仲良くなって
励まし合い、助け合って
共に成長した。

年齢も境遇も前職も
同じところがまったくない、
30人くらいの集団。

わたしたちは、5ヶ月の訓練を終えて
見事に資格試験に全員合格。
そして就職先も全員が決めている。
そう、わたしも。
この歳で。

訓練校の先生方の丁寧な指導、
就職活動支援、仲間の励まし、
そしてたったひとりの家族の虹実の
笑顔のおかげだ。

この職場で1年以上、務めながら
ライターの副業でも稼いでいく。
20代、30代のときは、
ずっと働きたいなんて思わなかった。

いまは、生きていて
働けるうちはずっと働きたい。
誰かの役に立ちたい。
そのために。
わたしはアップグレードをしつづける。

きっと、自分の夢も娘のしあわせも
手に入れて見せる!



  


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