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ヴァーツィフェスティバル2010

(*)この日記は2010年時点のものです。ノンフィクションですが、登場人物や団体が既にフィクションと化している可能性がある点、ご了承下さい。


前回の中欧旅行締めくくりです。話を盛らないように気をつけます。
でも書き終わってみたら充分長いです。3000字とか短編小説です、完全にw

中欧旅行最後の国ハンガリーの首都、ブダペスト1日目の夜でのお話。

毛むくじゃら一行(2人)は、
あまりにスムーズに(?) ブダペストの観光名所を見終わってしまい、
やることがないから、早めに帰って明日に備えようとし、
帰り道のヴァーツィ通り(繁華街)に差し掛かった。

そこで女性2人組に英語で呼び止められる。
いかにも普通のハンガリー人。顔面偏差値平均40。

女達:『どこに行けばオーシャンビューが見えますか?』
達:『ドナウ川ならそこを右に曲がったところにありますが。』

~中略~

女達:『ところで、どこから来た人ですか?』
達:『日本人ですが。』話し込む4人。
女A:『え!私、日本に留学してたことあるんです!奇遇ですね。』
毛沢山:『えぇ。』
女B:『この後予定はあるんですか?良ければ飲みにでも行きませんか?』

顔を見合わせる毛一行。(英語の勉強にもなるし、別にええか。)
『えぇ、別にいいですが。』

ここから全てが始まったwww 

まぁ、この時点でいかに我々が愚かなのかはお分かりであろう。 笑

それは置いといて。

連れて行かれたは歓楽街のラテンバーw 血と毛が無駄に騒ぐww

そこでウォッカをショットで2杯。スパークリングワイン1本を空け、
サラダを少し食べ、なぜかBGMになってる『さくらさくら』を歌い、
宴もたけなわ。

女:『そろそろお会計にして、クラブに行きましょう。』
毛達:『いいね!お会計は?』
支配人:『15万フォリント(7万円)になります。』


ぬぁーーーーーーーーーーーーーーにーーーーーーーーーーーーーー!!!


ケチケチ学生旅行にとってこれは痛手。て言うかボッタクリやん!
女とこの店、絶対グルやん!!

顔面偏差値40の癖に生意気な!このマジック・マジャールめ!!

貧乏学生にそんな金払える訳もなく、有り金の5,000円を私、
残りは相棒がクレジットカードを担保にして金をおろすからと、
女Aに外へと連れ出され、毛むくじゃらは女Bと店で
保証という名の『人質』して待つことに。

そこで考え込む毛むくじゃら

『店で待っているのは明らかに不利だ。ボッタクリなのは自明やし、助けを呼ぶか、警察に行くかすれば何とかなるんじゃね?』

しかし、女Bがいる。こいつは明らかに店側の手先だ。
ここは中国生活において着想を得たあの技術を使うしかない!

諦めたようなジェスチャーを取り、
女Bと話をしながら一枚、また一枚とジャケットを羽織り、
バッグを肩からかける。そして作戦A、スイッチオン。

さっきのウォッカが利いたかのように突然吐き気を催す顔をし、
立ち上がる毛むくじゃら

『待ちなさいよ。』と言う女Bの声を無視し、
ヨロヨロと入口近くのトイレへと駆け込む。

酔ったふり作戦、ここまでは成功。

しかし、そのせいで屈強な体つき(アジャ、ダンプ松本と同格)の
女支配人と一緒に飲んでいた女Bが揃って入り口近くで見張る。

ハンガリー語で何か言い合っている。
日本語とは同じ語族とは思えない。理解不能だ。

しかし、ここで引き下がれない。トイレを出た後も酔った振りを続け、
一瞬の隙をついて、店を出ようとする毛むくじゃら

ただ、無情にも自動ドアは固く閉ざされていたww

連れ戻そうと屈強な女支配人の豪腕が毛むくじゃらの肩に掛かるw

負けるか!と渾身の力で支配人を吹っ飛ばし、
自動ドアも指だけで無理やりこじ開けた。北京原人覚醒。

完全に力技だが、とにかく脱出成功w

店を無事抜け出すも、ここで相棒の所在が未だ掴めていないことに気づく。

彼を残して1人ホテルに帰ることは出来ない。
彼にもしもの事があったら、母よしこになんて申し開きしたらいいんだ。

そうすると女Bが追ってきた。手がかりはこいつしかない。

(胸元を押さえ、気持ち悪さをアピールしながら)

毛:『俺とキミの友達はどこにいるんだ。』
女:『知らないわ。銀行よ。早く店に戻りましょ。』
毛:『ふざけんな。みんな逃げれたんだから、とにかく合流すべきやろ。』
女:『分かったわ。(女Aに電話を掛けて話をする) この道をずっと行った先にいるから一緒に行きましょう。』

吐く振りを続け歩く毛むくじゃら。
しかし、15分ぐらい経っても相棒の姿は見えない。

毛:『いったいどこなんだよ!』
女:『(ずっと話してた女Aとの電話を切り、)分からないの!私、田舎出身って言ったでしょ?』
毛:『はぁ!?今まで電話してたのに?意味わかんねぇよ!電話貸せよ!』
女:『携帯持ってない貴方が悪いんでしょ!?店に戻るわよ。』

理不尽だ。意味が分からない。
普段、理不尽な毛むくじゃらが、理不尽なハンガリー人に激怒するw

毛:『ふざけんなーーーーーーーーーーーー!!!(日本語でシャウト)』

ビビッた女は『店に戻るわよ。』を連呼しながら毛むくじゃらから逃亡。


ふぅ。これで無事になった。っていや、相棒どこだ!!!

周りを見渡すとそこは真っ暗闇。廃墟のような雑居ビルが並ぶ脇道だった。

怖いけど、なんとか大通りに抜け出し、(そこも実際はかなり暗い。)

毛むくじゃらは道行く人に助けを求めることにする。

『ボッタクリはどう対処したらいいですか?』と聞いて回った。

だが、ハンガリー人は基本無視でロクな反応をしない。

例外はひたすらSorryを連呼していた法律を専攻している草食系男子、

警察署の場所を教えたかったのだろう、『1,2,3,ポリス!』と言う謎のギャグを言い出す女性。

外国人のお前が悪いと言うカップルもいたりと、誰一人相手してくれない。

20人ほど聞いたあたりだろうか、愛犬パトラッシュを連れた爺さんが来た。

流暢な英語を話す爺さんは、俺の事情を聞くと、

翁:『そりゃいかん。警察に行くべきだ。Come with me.』

そして最寄の警察署へ。しかし、開いていないw 

ドア横のインターホンを押すと、オペレーターが出たので事情を話す。

すると、スタッフの女性が、

女:『それは犯罪ですね。ただ、私は警察ではないので112番にダイヤルしてもらえますか?』

えぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?

あなた警察署のインターホンを通して話してますよね?警察官ですよね?

ブダペスト名物たらい回しを体験し、へこむ毛むくじゃら

すると爺さんが、

翁:『それなら開いていて、かつ英語が分かる人がいる大きめの警察署へ行くべきだ。』

毛:『ありがとー。おじいちゃん。おかげで助かったよ。』

遠いからと、翁の言うままにタクシーへと促される毛むくじゃら
するとおじいちゃん、

翁:『すまんが、わしはここまでじゃ。』


じいちゃーーーーーんw 

どうやらハンガリー人は無理はしないらしいw


そして警察署に到着。しかし、誰も英語分からずw
突然警察署内の電話が鳴り、毛むくじゃらは警察に呼び出される。

電話越しに英語が分かるハンガリー警察に事情を説明。
しかし、俺の意図はうまく伝わらず。
挙句の果てに『Are you drunk? Can you speak English?』とまで言われたw
はとっくにシラフだよw お前よりは発音いいぞww

それでもなんとか粘り、伝家の宝刀『涙声 Help me』を連呼。
事態の緊急性を伝えようと奮闘。

そして言われた『Please wait ten minutes』。

待つこと1時間w

ようやく、警察官2名がやってきて『Come with me』と声をかけた。
しかし、彼らは英語全くしゃべれず。と言うか喋ろうとする努力もせずw
何を喋っても『OK』『Not speaking English sorry.』の二点張りw
更に2人のうち1人はサスペンダー姿でずっとピーナッツ食ってるw

てかよく考えたら not speaking English って英語を喋っていませんって意味やんな?w

その矛盾は後になって気づき爆笑。後から来る笑いってやつね。

何はともあれ、10分で着く道を30分かけゆっくりと店に到着。

そこで繰り広げられる茶番w ここで警察と店もグルであることに気づくw

店内もろくに捜索せず、むしろ警察に阻止される毛むくじゃら
相棒の所在は未だ掴めず。

挙句の果てにが破壊した自動ドアの賠償金を払わせようとするw が回避。
店を出た後は行くアテもなく、日本大使館に連れて行ってくれと言っても、

『あそこ遠いし、もうやってないんじゃないの?』と警察に言われ、
(あいつまだピーナッツ食っとる)

『やってるに決まってるだろ。』と返したら、Not speaking English sorry. lol

~中略(1時間半以上経過し日付も変わったので、ホテルで待つことに)~

相棒のおかんへの言い訳を考え、
(なんかドナウの流れについて調べ尽くしたいと言って聞かなくて……下手くそか。)

今後のプランを考え、(部屋で着替えてすぐ、タクシー1時間で着く大使館まで行くか)

などと思考を巡らせながら部屋に戻ると、

相棒はホテルの部屋のベッドに横たわり、
放心状態で独りEURO SPORTS見てましたとさw

あの時、画面に映ってたデル・ポトロの鼻の高さと
プレイの繊細さがやけに印象に残りました。

めでたしめでたし


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