塩田千春さんの赤
いよいよ今月末頃までになりました。
森美術館で開催されている《塩田千春》さんの作品展
10/27までの会期になっていますので、ぜひご覧になって下さい。
⇒ 『魂がふるえる』
Shi.Chi.さんのツイートを読んで、すごく行きたくなりました。
友人に話したらぜひ!ってことで、2人の友と
夏のはじめに足を運んだのです。
スケールが大きい、という予想はしていた。
舞台美術を手掛けている方だったから。
けれど、空間は予想以上に大きくて、近づくと実に繊細だった。
紅い堅そうな糸が幾重にも絡まって、部屋を覆い尽くしている。
船が燃えて、海までが炎に包まれているかのようだ。
<不確かな旅>
近くに寄ると、編み込まれた蜘蛛の巣のよう。
こちらは塩田さんが描いた油絵。
描いてみて、自分がやることはこれじゃない、と思ったそうだ。
絵では表現しきれない、ってことなのかな。
私は写真展に行くと、必ずそこの書かれた文字をじっくり見つめてしまう。
何かを表現する人の言葉には、ものすごい魂が宿っていて
圧倒されるんだよね。本質を突くのは、こういう言葉、の気がしてしまう。
*
ここからは、彼女が少女時代に集めていたという
<小さな記憶をつなげて>
ね、かつて少女だった人は、思わずひとつずつ確かめたくなるでしょ。
六本木の上空の雲とのコラボ。
小さな頃から、世界は構築される。
しかも、ピンで貼り付けたように、根付く。
塩田さんの赤は、火であり、血であり、彼女のありあまる程の熱情。
という言葉すら、本質に触れているのか、まったく自信がない。
がんじがらめの繋がりであったり、断ち切るための解放の象徴であったり
彼女が意図したものか、そうであるかないかはともかく
各自が大きなものに包み込まれたような感覚を受ける。
だから、見てほしい。
*作品は全て、作家名 :塩田千春さんのものです。
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いつか自分の本を作ってみたい。という夢があります。 形にしてどこかに置いてみたくなりました。 檸檬じゃなく、齧りかけの角砂糖みたいに。