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桜の色が、今よりも濃かったら、ここまで人々を魅了しただろうか。 そんなことを考えてみる。 半分の半に色と書いて、半色《はしたいろ》、と読む。 あるいは、半端のパの色、端色《はしたいろ》。ハシタイロ。 平安時代、高貴な者だけが身につけた色は、濃く深かった。 深紅や濃い紫色に代表される、はっきりとした、強い印象の色合い。 他の者には使うことが許されず、禁色《きんじき》となった色。 でも、だからこそ存在した、中途半端な色があって。 浅い色は反して、許色《ゆるしいろ》となる。