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むつきは激怒した。かの、無知暴言の副会長を改めねばならぬと決意した。

「むつきさん、息子君は今特別支援学級だけど、一生懸命頑張って、早く普通級に戻るように、って思わないとね♥」
とPTAの副会長に言われた時の頭をぶん殴られて目の前に星が見えた如き衝撃たるや…………orz
「わかってねぇ!お前は全然わかってねぇ!」
と心の中で叫んでおりました。
特別支援学級や特別支援教育は子を普通にするための設備や教育じゃねぇんだこの野郎。副会長女性だけど。
で、学校も学校で、明らかに発達や行動にそっち系の問題がある児童の保護者が、余りに発達障害方面に無知なことに頭を抱えていた。(何で知ってるかって?支援が必要な子の保護者に支援級を開設しませんか?という打診をしても芳しい返事がないどころか、うちの子を障害児にするのか!と激怒すらされたという学校側の闘いの歴史を聞いていたから)。

それもあって、
「副会長さんにこんなこと言われてめちゃくちゃショックだったんですけど?!」
と校長に電話したら
「あの人からこそそんな言葉は聞きたくなかった…」
「ですよねぇ…」
ちなみにこの校長の言葉の本当の意味は、数年の時を経て知ることになる。

で、ワタクシ、一計を案じた。
「発達障害の講演会、やりません?」

根っからの教育者の校長、人権教育に力を注ぐ支援級担任が賛成しないわけないよね。

上の子の同級生に保育園から一緒だから4才くらいから見てて、どう見ても何らかの障害です本当にありがとうございました状態な子がいて。上の子も
「ぼくと同じような行動をするから良く似てる」と。
特別支援学級開設に動いていた時に、先生方や教委からの話を総合するに、情緒障害も知的障害もある子だと。
親御さんはどーかというと、「うちの子は普通だから」の一点張りで、支援員をつけるとこまでは了承したのだが、検査を受けることをすすめたらば学校とトラブルを起こしたと。
その子はうちの子曰く「学校でなんもしてない」
一番不幸なのはそういう、親が何もしねぇ子どもなんだよなぁ!
という怒り?義憤?も原動力の中の一つだった。

で、だ。
その時6月の末。学校側は、本当は12月の授業参観+PTAの時にやろうか?と提案してきた。
支援級編入の可否は市町村の教育委員会が11月までに判断するので、学校側はそれに間に合うように資料を作らなければならない。万が一支援級転入を希望する保護者がいたら、今年度の審査に間に合うようにしたかった。
「12月じゃ遅すぎる!7月のPTAは間に合わんか?」
とゴリ押ししたら特別枠を頂けることになった。

会議を数回重ね、運営や予算の結果、講演は子の通う放課後デイサービスの代表者さんが発達障害とはなんぞやについて講演して頂ける運びに。
ただし。
学校からの希望で、支援級在籍児童の保護者としての話を私がしなければならなくなった。
精神障害+吃音持ちが身体や声を震わせながら喋るのもアレなので
「あなたも当事者だから巻き込むからね、よろしく〜」
と旦那さんにヘルプ。ヘルプにしては尊大な態度だが。
話し合った結果、原稿は私、喋るのは旦那さんです。
この時点でプレッシャー凄いんだけど、が、がんがるよガクガクガクガク

当日になって。
最初10人くらいしか来てくれなかったけど、途中から4~5人会場に入って来てくれたのは嬉しかった!
何よりの収穫だったのは、学校の介入を拒んでいたうちの子の同級生の親御さんが出席してくれて、講演会終了後、講演者をして頂い放デイの方に熱心に質問をぶつけていたこと。
これだけでも会をひらいた価値があった!
そしてだな。
講演会を聞きに来てくれた方の一人が
「ウチの子は特別支援学級に転籍した方が良いですか?」
と学校に相談してきたそうな。

正直なとこね、期待してなかったんですよ。
去年も、保健師による発達障害について講演会、やったんですが、 特別支援学級欲しいっす、詳しいこと教えれ、って親が0だったと聞いてたから。
でも、今夏は、最低2人の悩める親御さんの助けになっている。
「それは多分、むつきさん夫婦のスピーチがあったからだと思いますよ。とても心に響く内容でしたもの!」……当日の朝に1時間で書き上げた原稿がそんなに人の心を動かす力を持っているたあ思いもしませんでしたが、そう言うんならそうなのかな、実感ないけど。


でも、自分のやったことが誰かの心に届いたこと、僅かな人数でも、第一歩を踏み出すきっかけになってくれたんだったら、自分のやったことは間違いではなかった、実を結んだ、って思えるし、単純に、凄く嬉しいよね
来年度になったら、今、うちの子と担任しか居なくて、ガランとした雰囲気の特別支援学級の教室に、誰かが入ってきて、楽しい学校生活を経験してくれればいいなあ、と。
スペース的にも勿体ないし(貧乏性)

※後日、教育委員会が
「面白いことをやったみたいですね」
と校長に言ったらしい。
意味深過ぎる。

とTwitterに連続ツイートをしたのが3年前。
支援級の人数はうちの子含めて4名に増え、昨年からは通級支援もできるようになりました。
通級支援の児童の中にPTA副会長の息子の名前があって、私だって聖人君子じゃあないから
「ねえどんな気持ち、ねえねえ今どんな気持ち?」
って聞きたい黒い心はあるよねぇ。

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