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シリーズ「第1作」は、シリーズ全体を体現するものに

青春オムニバスSSシリーズ「青過ぎる思春期の断片(略して「青春断片」)」を始める際、「第1作はシリーズ全体を体現したような、シンボリックな作品にしよう」と決めていました。

なので、タイトルは「ほんの一瞬だけの青春」――「青春」という文字が入っています。

そしてシリーズ・タイトルにある「青過ぎる」というフレーズが、小説本編の中にも盛り込まれています。

サイト内に作った「青春断片(略)」もくじページが、青空をイメージしたWebデザインで、シリーズ的にも「青い空」のイメージがあったため、第1作は作品全体的に「青空」「空の青さ」を感じさせるような小説に仕上げてみました。

そして何より肝となっているのが「結局、青春なんて、どこにあったんだろう。」という、SSの出だしです。

青春小説を謳いながら、いきなり第1作の初っ端で青春に疑問を投げかける(むしろ否定するくらいの勢いの)この出だし…

これが何より、このシリーズの本質を物語っている気がします。

このシリーズは、決して「キラキラした熱い青春」を描くものではありません。

第4作でも「青春なんて、全然キラキラしてない。」という言葉が出て来るのですが…

青春とは決して「キラキラしているだけのものじゃない」という想いが、作者にはあります。

むしろ「キラキラしていない青春に苦しむ」人に寄り添うSSを書きたいという想いがあります。

なので、シリーズの大概の作品が、結構な「どん底」から始まっていたりします。

ただし「どん底」なままでは、ただ暗いだけの小説で終わってしまいますので、そこから作者特有の「柔軟(過ぎる)思考」で「カタルシス」へと持っていくのが、このSSシリーズの「目指しているもの」なのです。

こうして書き上げた第1作ですが…

書き上げた当初は「まずまずなんじゃないか」と思っていたのですが…

2作目を書き上げた段階で「いや、1作目は『おとなし過ぎ』たな…」と反省してしまいました。

(むしろ2作目以降がいきなり飛ばし過ぎなのかも知れませんが…。)

どうにも「(オムニバスものの)シリーズ1作目」や「序章(プロローグ)」が、様子見の「試し試し」になりがちなのが悩みどころです…。

(読者を獲得するためには、冒頭の「出だし」にインパクトがあった方が良いので…。)

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