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書評 キリンが小説を読んだら  読書は出会いと言われます。僕は、本書で良い出会いできたと思います。

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読売名著60という企画から生まれたのが本書
4つのテーマ、心、言葉、社会、生命をキーワードに
名著が選択されプロが書評を紹介しているという本です。

まず、どこから読み始めたらいいのか、読みたくてうずうずしている人のために最初のきっかけを示せたらいい。

この世界には、本は無数にあり
一生のうちで出会える本の数は限られています。

読書と男女は出会いが大切です・・・という言葉を誰かが言ってましたが
その出会いの場としての空間が本書だと思ってさしつかえないと思います。

とは言っても、すでに読んでいる本も多く
その場合は、自分の感想と本書の書評を比べてみるのも楽しいかと
見えてなかった部分が見えてきたり、共感する部分があったりして楽しいです。

例えば、角田光代さんの対岸の彼女の書評ですが

「八日目の蝉」でも言えることだけど、角田光代の作品においては
事件の 事後 が大切に描かれている。葵が葵になった過程。誰かが誰かに影響を与えるということ
 
そう説明されると、「なるほど」と思うのです。
自分の読んだ本であっても、こういう未知の発見がある。
それも楽しい。

これは絶対に読みたい
そんな本を本書は僕に提示してくれた。
これは本好きにとっては宝物なのです。

何を読むかは、一番悩むところです。

本の書評以外にも、作者のおじキリンさんのコラムが読めます。
少し理屈つぽいのですが、小説愛に溢れていて、とても面白い。
村上春樹の1Q84とか、もう一度再読したくなりました。

2021 7 3



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