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【Tips】目から鱗2/3男女相部屋〜宿泊学習

信じられない学級経営「優しさと思いやり溢れる」

こどもまつりと同じ年、3年目に目の当たりにした別の素敵な先輩の素晴らしい実践。
5年担任として、翌年の参考になるようにと、宿泊学習の引率になりました。6年生の各クラスに1名担任の補助として配置されます。私がついたクラスは思いやりと優しさに満ち溢れ、そばにいると幸せな気持ちがどんどん湧いてきます。バスの中でもマナーを守り、係の考えてきたバスレクをクラス全員で盛り上げて、みんなが楽しく過ごしていました。宿舎に着いて、夜に行われたクラスレクでの3つのゲームは圧巻でした。
「背中文字当てゲーム」
男女混成の班がいくつか作られ、その背中に一文字ずつ書かれた紙が貼られ自分たちの言葉を当てるもの。上品な笑いが盛れる中正解順に並べると、全員で声を揃えて読み上げる。そして拍手と笑いが巻き起こる。
「爪楊枝輪ゴム渡し」
男女交互に一列に並び、班ごとに口に加えた輪ゴムを順々に渡して、速さを競う。黙々と真剣勝負が行われ、最後の口元に輪ゴムが渡った瞬間に勝利の歓声があがる。
「人間狩り」(この表現が一番しっくりくる)
2間続きの大きな部屋の両サイドに男子と女子が陣地を構え、相手の陣地に突入し、連れてくる。一人の男の子が二人の女の子に足を掴まれて、笑顔で引きずられていく。もちろん、女の子も男の子に連れて行かれる。結果は女子の圧勝。男女の力の差ではなくて、そのゲームを全員が楽しもうとした気持ちの結果が女子チームの勝ちになった。

「多分この子たちの人生でこれが最後」

そのクラスは、大きな部屋2間続きのその部屋に「男女一緒に寝泊まり」しました。みなさんと同じように、学校宿泊行事で男女一緒に泊まる価値観なんて全くもっていない私は、もちろん驚きましたが、先輩のその考え方に感銘を受けて、「このクラスなら、それが最も自然な姿かもな」と思いました。
彼らは、人生で最後の「男女同部屋宿泊」を優しさと思いやりをもって味わったことでしょう。

翌年、実際にやってみた結果

ずっと、幸せでした。ある時、男子全員が廊下出てたので、「何やってんの?」って尋ねたら、「女子が着替えてるから」ってトランプをやりながら教えてくれて、「もう入っていいよ。ごめんね。お待たせ」って部屋の中から声がかかって、男子が部屋に戻っていきました。
夜は、3つのゲームを丸パクリで行いましたが、和気藹々と楽しく時間が過ぎていきました。
夜になり、教員の打ち合わせが終わって、クラスの部屋の様子を見に行ったのですが、他のクラスは男女が双方の部屋を訪問している騒ぎ声が聞こえてくる宿舎の中で、うちのクラスの子どもたちはすっかり寝息を立てて、夢の中。24時間ずっと一緒にいたら、別に夜更かしをして喋ることもないようです。

後日談〜おまけの話

少しもやましい気持ちも無く、楽しい時間を過ごした彼ら彼女らは、どうやら、それが人生最後の同部屋宿泊体験と思っていなかったらしく、中学校での宿泊学習で「男女一緒に泊まらせてほしい」って、先生に直談判したのは、おまけの話。

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