買った蓮根を褒められる

2024年9月5日 19:38

茨城県で丹精込めて（おそらく）育てられ泥の中から掘り出してくださった（多分）蓮根を、選んで食べるだけの私が褒められる

夏の終わりを嘆いていたはずなのに、お昼休みのこの夏のような空

暑い暑いよ暑すぎる私にはちょっと暑すぎる

この暑さにお昼休みは大人しく過ごし、夕方まだ明るいので荷物が届く時間まで少しお散歩へ

つい歩きがちな車屋町をまたまた、お香の薫りに吸い寄せられ鼻を膨らませながら北へ歩いて丸太町まで突き当たったら引き返す

夷川通りに面したレストラン『おおたや』の、車屋町側のお店のお玄関

こちらは洋食が美味しい昔ながらの雰囲気のあるお店で、ずいぶん前に何度か行ったことがあるきりだけど宴会や昼飲みもされていて活気のあるお店

“走りの松茸名残の鱧“でしたっけ？そんな言い方で土瓶蒸しにして組み合わせた”出会いもの“を和食のお店で秋口に頂くこともあるが、これがたまらん美味しさ

お蕎麦屋さん『尾張屋』は、今改修中（何かを直している）で10月2日まで休業されると貼り紙がある

ここも20年前くらいはよく来ていて、天ざるとか鴨せいろを頂いた気がするけれど、今や外国人の方がズラリ並んでおられて気軽には行けない

その東のお向かいは、『種嘉』という最中の皮を製造されているお店で、ピーナツやアーモンドなどのナッツの入った最中を販売されている

私の大好きなお店の、ご存知かもしれない大きな最中もここのもの

香ばしいナッツとあんこが絶妙に合うし、目の前で拵えてもらった作りたての最中は皮がパリパリでとても美味しい

その2店を背にして南へ歩くと押小路の手前にあるドーナツ屋さん『ニコット＆マム』

優しい味のふんわりドーナツは何を食べても美味しい♡

押小路を西に曲がり烏丸通りの手前、大好きなパン屋さん『しろはとベーカリー』があるが、もう閉まっている

美味しいお店の前ばかりを歩いていたらお腹が空いてきたので急いでスーパー『八百一』へ向かわねばと、漫画ミュージアムの前を通り過ぎ御池通りに出てまた少し東に歩いて、東洞院に出る

荷物の到着に焦りつつ、『八百一』でお買い物をする

きれいな蓮根を嬉々としてカゴに入れ、ぬか漬け用の小蕪、アボカド、キクラゲ、キャベツもかごに入れる

お会計を済ませて袋詰めをしているとお隣に立つ女性に『いやぁ、きれいな蓮根選ばはって〜、大きさもちょうどええし、そんなんありましたんかぁ』と声をかけられ、しばし蓮根を眺めては『しかし上手に選ばはりましたなあ』とか、目利きを褒めてくださる

『本当に綺麗で、使いやすそうで嬉しいですぅ』

『おたくさん、どないして食べはりますねん？』

『蒸し焼きにしてお酢とお味噌とか、胡麻や胡麻油で食べます。胡麻油とお塩だけでも！』

『へええ、私ら、ごま油で炒めてきんぴらしかせえへんし、やってみますわ』

腰が曲がっておられ、うつむきがちに袋詰をされていたので私のいる端っこと場所変わりましょうか？とか何かお手伝いしましょうか？と声をかけたが『かましまへん』との答えだったので、『お先です』とお店を出る

その女性、どんな方を想像されましたか？

白Tシャツに、陸上選手もしくはエアロビのインストラクターさながらの膝丈の黒いスパッツという出で立ちですよ

ニッポンの未来は明るい

イエイイエイイエイイエイ

年上かな？と思うや否や、おかーさん・おとーさん・おばーちゃん・おじーちゃんと声を掛ける人がいる

『あんたにおかーさん言われる年違うで！』とそう言った人を追いかけて行って怒っている女性を見たことがあるし、介護施設へ実習に行った際、担当する女性に初対面で『おばあちゃん』と話しかけたために実習中ずっと無視され続けた友人もいる

親しみを込めて呼びかけただけではあるが、それでは済まされない事もある

そして、このくらいの年齢だからこんなふうに呼んで良かろうと言う意識は、その呼び名に相応しい方へ寄っていくよう刷り込まれていくのではなかろうか

『あなたが思い描いた通りになりましたねぇ〜』

油断するとこんな事を書いちゃう私も“BAR魔の巣”にココロのスキマを埋めに行かねば

本日も良いお買い物が出来ました

理由は何であれ、褒められるって嬉しいな♡

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