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ニセモノ品の品質って、最近どうなの?

最近、ネットで買った商品が多いですよね?
コロナ渦で、なかなか外に買い物に行こうという気になりませんしね。
いま、本物だと思って買っている商品が、実はニセモノだったという被害が多く出ています。
使ってみても、わからないんですよね。
しかも、本物品のワンシーズン前の最新のデザインの模倣品が、普通に市場に出てくるスピードを実現しています。


たとえば、アンダーアーマーの靴にホバーっていう旗艦ブランドがあります。
ホバーには着地した時の衝撃を走っている方向に変えるという機能が付いています。
具体的には、靴の底の厚いソールに反発力に優れたカーボンファイバー製のプレートが搭載されています。
これが、足が地面に着いた時のエネルギーを、前方へリターンすることで推進力を与えて、走りを加速させるんです。


いま、ランニングシューズ業界は、ナイキのヴェイパーフライというシリーズを発端に、厚底シューズブームなんですよね。
これは、着地した時の衝撃を走っている方向に変えて、マラソンランナーのタイムを縮める効果があります。
発端は、ケニアの選手がフルマラソンで2時間切りを達成時に履いていました。
いまや8割以上のプロのマラソンランナーが、ナイキのヴェイパーフライシリーズを履いています。
世界陸連は厚底シューズを禁止するか、しないかという議論をしているほどなんです。
東京オリンピックでの使用ができないかも、と思われていたのですが、企業側に五輪後までの新シューズ技術開発を禁じるという方向で決着が付きそうです。


しかし、偽物品の品質はどうなんでしょうか?
タイの偽物品って、パッポンの縁日の屋台で売っているような品質の低いものなんでしょ、って思われているかもしれません。
実は、さきほどお話しした最先端の機能性シューズでも、偽物が出ています。
しかも、ちゃんと靴の底の厚いソールにカーボンファイバー製のプレートが搭載されています。
アンダーアーマーのホバーの偽物も出回っています。


いま、模倣品は、その商品の本物品が製造されている地域で製造しています。
スポーツ用品の正規品が販売されているのは、主に、インドネシアのジャワ島と、ベトナムの南部です。
アンダーアーマーはベトナムの南部で、ナイキはインドネシアのジャワ島で製造されています。


偽物品も、実は、同じ地域で製造されています。
そのため、品質も本物レベルのものが多く出てきているんですよね。
本物品を作っている人たちでも、たまに本物か偽物かわからなものが出てくるほどなんですよ。


しかも、商品単体だけではなくて、化粧箱のような包装部材も、本物そっくりになってきているのが驚きです。


日本でも、2019年10月に、ゴールドジムのパワーグリッププロの模倣品が、見つかりましたよね。
パワーグリップというのは、ウエイトリフティンググリップとも呼ばれている、筋トレを行う際に、疲労しやすい握力を補助するトレーニングギアです。
筋トレをする方であれば、パワーグリップというトレーニングギアを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?


このパワーグリッププロも偽物品の品質が高くて、本物品と比べてやっとわかるというレベルの高さです。
ゴールドジム公式サイトでも、パワーグリッププロの偽物について掲載されているのですが、パッケージなども精巧にコピーされているようです。


偽物品の品質は、驚くほど向上しています。
しかも、本物品と価格も1-2割安い場合が多く、消費者はセール品、訳あり品と間違えて買ってしまいますよね。
このように値付けも、よく考えられたレンジになってきています。
こんな値段だったら、もう偽物でしょ、という価格では、売ってきていない商品が出てきています。


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