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公立小だったから開けた道

国立小学校(3校)の抽選に全落選し、その間、私立からは1校から合格いただきましたが、親子で話し地元の公立小学校に進学を決めました(決めたというよりその選択肢しかなかったのですが)。
※この辺の話は、「就学前のこと①~③」で綴っているので、よろしければご一読下さい。

仏教系の私立小学校受験の際に(年長の11月に)茶道に出会い、自分もそれをやってみたいと言ったのち、翌年3月から、家から45分ほどかけて裏千家の社中にて、茶道を習い始めました。良い社中に出会えたの本当にご縁だと思います(今回は割愛しますが、いずれこの社中についてもゆっくり書きたいと思います)。

最初は「すぐに飽きるのではないか」と思っていましたが、その後、小4の終わりまで習い続け、お濃茶のお点前に入るところで中学受験で中断したものの、中学入学後に茶道を再開いたしました。つまり、6歳の直感は当たっていたのです。「本当にしたいもの」の選択として。なので、前章で「運命の出会い」と書きました。

そうして地元の小学校に入学して間もない頃、今度は決定打となるもう一つの出会いがありました。学校で配布されたチラシを持ち帰り、私に見せて「お母さん、これなに?なんでこの子供達は着物着ているの?」と聞いて来ました。

それは、松竹とフジテレビの共同企画で、市川染五郎丈(現、松本幸四郎丈)と一緒に歌舞伎ボンダンスを踊ろうという旨のものでした(キッズからシニアまで募集)。決められた回数の稽古(日曜)を基本、全回出席することが条件。稽古を経て最終日は、実際に大きなコンサート施設で踊る(出演する)という内容で(公演チケットを販売し、実際にオーディエンスの前で舞踊を披露するもので)、それを伝えると、元来人前に出て何か披露することがあまり好きではない娘は、「それならいいや」と一旦は引っ込んだものの、私が「でも、これお稽古の時は毎回浴衣か着物を着るって書いてあるよ」と募集要項のチラシをさすと、それまでの表情を一変し、「本当?毎回着られるの?」と言うので、そうだと返すと「やる!絶対にやる!!申し込んで!」とその日のうちに申し込みました。

無事に選考に通過し(書類きちんと書けば誰でも通過するフェアな企画)、稽古が始まると、茶道同様、毎回キラキラした目で稽古に励み、日舞もやったことないのに、好きこそものの上手なれ、でめきめき上達していきました(松本流の先生方にも「日舞やっていたの?」と言われたのには驚きました)。

そんなことを私の友人に話したら、

「だったら、本番前に本物の歌舞伎を観ておいで」

と歌舞伎座のチケットを2枚、用意してくれました。忘れもしない娘にとって初めての歌舞伎鑑賞は『怪談乳房榎』でした。小1の夏(8月)、彼女は「歌舞伎」と決定的な運命の出会いをここで果たします。小1で歌舞伎なんて分かるのかしら?と思いながらも、着物が大好きな娘はそれを鑑賞するだけでも楽しいだろう、という軽い気持ちでの鑑賞でした。

そこで彼女が感じたことは、自分でも書き留めているようですが、いろんな人にも聞かれたので、そのコメントをそのまま書きますと、

「全く話の筋は分からなかった。途中ちょっと寝たし。でも、これ(歌舞伎)をまた観たいと強く思った」

とのこと。休憩入れて4時間ほど観劇して、「もういいや」じゃなくて「また観たい」とは、小1にしては凄いなと思いましたが、この時はそれが運命の出会いだなんて思ってもみませんでした。

その翌月から、毎月1~2回は、歌舞伎座、国立劇場、新橋演舞場などで歌舞伎を観劇し続けています(中学生になった今も観劇は続けています)。

これが娘の“コンテンツ” になっていき、慶應合格への道へと繋がっていくのでした。

これらのことが起こったのは、娘が公立小学校に通っていたからだと我々親子は考えます。大きな理由として以下の3つが挙げられます。

1) 学校から近く余暇の時間を多く持てた
2) 私立、国立に通う学費や交通費、そのほかに学校に掛かるコストを歌舞伎鑑賞チケット代なのに充てられた。もし、私立に通っていたら、我が家の家計的に、学校に通うこと以外のアクティビティは厳しかったと思います。
3) 件の染五郎丈と舞台で一緒に踊れる企画の案内は、娘が通う公立小学校でもらって来ました。もちろん近隣の私立でも配布されていたかもしれませんが、実際には私立・国立小やインターナショナルスクールに通うお子さんは、全体の2,3%程度でした。

国立小の抽選が全滅で、茫然としていた茗荷谷駅のマックでの私に、声を大にして言ってあげたい。「公立小でよかったよ」「公立小だったから、今、娘の道が開けたんだよ」と。我


ということで、今回のタイトルは、「公立小だったから開けた道」でした。

次回は、小6まで続けた習い事が面接突破の鍵となるお話です。

【本ブログの読み方のコツ】
このブログは、時系列に書いていこうと思います(年長~中学の順で)。ただ、ブログをお読みいただいている時点で、お子さん(お嬢さん)が小3より上の学年の場合は、入塾後のあたりから読み進んでください。ちょっとしたTIPSを示すことはできますし、個別にお話をお聞きすることも出来ます。

もし、お子さんが小3或いはそれより下の学年の場合は、よろしければ最初からご一読下さい。全く同じケースである必要はないものの、もしお子さんが「何かにハマっている」なら、それを最大限に活用して中学受験に臨まれることをお勧めします。

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