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就学前のこと(其の一)

慶應中等部・SFC合格に際して聞きたいことがあるという際に、娘のことを直接知らない方から次のような質問をよく受けます。

「小学校の時は、どんな習い事していましたか?」
「いつから塾に通わせていましたか?」
「何か特別なことをしてきましたか?」

最後の質問は初めて伺った時は、質問の意味がよく分からなかったのですが、要はSFCの願書と一緒に提出する「活動報告書」に書く活動とは具体的にどんなことか?ということを知りたがっている、と後で分かりました。

なので、ここからは何回かに分けて、塾に通う前の娘と私達の過ごして来た様子に触れたいと思います。これはあくまで我が家のケースですし、これだけが正解だとは全くもってありません。あくまでご参考までにということと、せっかく幼少期に「遊ぶなら」「楽しいことするなら」、小6の2月に向かう「面接」に向けてのネタ作りも兼ねて、こういう時間の過ごし方もありますということでご紹介します。

次回は、就学前のこと其の二、です。

【国立小学校受験について①】

我が家の中学受験までの道程の中で外すことが出来ないのが、国立小学校受験です。これがあって、今があると言っても過言ではありません。

我が家は夫婦共働きにつき、娘が7ヶ月(0歳クラス)の頃から保育園にお世話になりました。娘が年中になる頃、同じ保育園を利用する先輩ママから「保育園に通いながら私立の“小学校お受験”は物理的に難しいけど、国立小受験専科の塾があるから、そこなら週末に通えるクラスもあるし通常の習い事相応のコストで通えるし体験だけでも行ってみれば?」と教えてもらい、娘と一緒に体験授業に参加したところ、授業内容としては小学校に入ってからも役にたつことばかりなのと、娘もまた「楽しい!通いたい!」と言うので年中の1月より通うことになりました。

娘は池袋にあるこの幼児教室に毎週日曜の午後通っていましたが、今でも当時車の中(往復)で話した内容や、その時流れていたラジオ番組のジングルなどが親子ともに瞬時に蘇って来ます。それほどに、親子共通の「楽しく」「充実した」時間でした。

娘は保育園でも楽しい時間を過ごしていましたが、当たり前ですが、日中一緒にはいないので「同じ時間を共有する」ことがなかなかできなかったですが、この幼児教室では子供が授業を受けている間に親は別室でその授業の概要と学習ポイントの説明を受け、さらには「今日の授業でやったことを、ご家庭でお子さんとやってみてください」と与えられるので、帰りの車内で或いは夕飯を食べながら娘といろんな話をしたり、問題を出したりして「同じ時間を共有」しながら、学習や学びをいたしました。

一つ例を挙げます。ある日の授業。子供達は実際の受験で行われる「口頭試問」の練習を教室で行っていました。別室では親は先生から「今、子供達は口頭試問の練習をしています。『将来、どんなお仕事をしたいと考えていますか?』というお題です。もちろんこの時点で、将来の仕事を決めているお子さんなど殆どいません。空想や夢レベルで当然いいのです。でも面接官は、それはもう一つ突っ込んでなぜですか?と聞いて来ますので、そこで整合性のある答えをアウトプットできるかが大事です。授業ではそのあたりの練習をしたいと思います。そして、ぜひご自宅でもお母様、お父様が面接官になったつもりで、子供達と口頭試問ごっこをやってみてください」と言われました。以下は、その時の我が家のやりとりです。

■1回目
母(私):「あなたは、将来どんなお仕事をしたいと考えていますか?」
娘:「えー、へへへ、あのね、パン屋さん」
母:「えーと、私は面接官です。面接官の先生にそんなヘラヘラした答え方はしないでください」(ややイライラ気味)


■2回目
母(私):「あなたは、将来どんなお仕事をしたいと考えていますか?」
娘:「パン屋さんです」(パリッと回答)
母:「それはどうしてですか?」
娘:「沢山、パンが食べられるからです!」(ドヤ顔つき)
母:「・・・」

こんな感じが、何回か続きます。その都度、「そんなんじゃダメ」と言わずに(言ったことも多々ありますこと、ここに懺悔しますが)、「こう言った方が、面接官の先生に思いが伝わるんじゃない?」と続けていくうちに、受験直前の口頭試問のやりとりでは、下記の流れにまでブラッシュアップされました。

■受験直前
母(私):「あなたは、将来どんなお仕事をしたいと考えていますか?」
娘:「お笑い芸人です」
母:「それはどうしてですか?」
娘:「沢山の人を笑わせて幸せにしたいからです」

このレベルまで来ました。こんな風に楽しみながら学べたことは、その後の娘の「最強の武器」ともなりました(自分の意見をロジカルにアウトプットすること)。また、このような娘とのやりとりは、今振り返るに親である私にとっても、かけがえのない時間でした。

この国立受験に纏わるお話はまだ続きがあります。それはまた次回に。


【本ブログの読み方のコツ】
このブログは、時系列に書いていこうと思います(年長~中学の順で)。ただ、ブログをお読みいただいている時点で、お子さん(お嬢さん)が小3より上の学年の場合は、入塾後のあたりから読み進んでください。ちょっとしたTIPSを示すことはできますし、個別にお話をお聞きすることも出来ます。

もし、お子さんが小3或いはそれより下の学年の場合は、よろしければ最初からご一読下さい。全く同じケースである必要はないものの、もしお子さんが「何かにハマっている」なら、それを最大限に活用して中学受験に臨まれることをお勧めします。

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