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我が人生を支え、道を拓いた 「53の言葉」これからの時代を担う皆さんへの私からの遺言 上田 研二 著

父もまた、経営者として、大切な「言葉」をノートに日々綴っていました。
これはそんな父から、先日、読んでみたらとふと手渡された1冊。

これは、著者である上田さんの人生を語る「金言集」としてまとめられた本。
上田さんは、ガス業界で活躍され、その後ご自身で「高齢者」という会社を起業されてと、ご自身でも回遊魚と表現されるほど、仕事に邁進する日々を送っていらっしゃいました。しかし、パーキンソン病という病に侵され、会社も退陣し、さらに体調が悪くなる中、この本の執筆を手掛けられました。
それは、上田さん自身が影響を受け、また支えられた「言葉」を、時代を担っていく若者たちに送り、役立ててもらえたらという「想い」からでした。

本書は、上田さんのガス会社入社時からはじまり、その人生の軌跡とともに、綴られています。今回はその中で、印象に残った言葉をいくつかご紹介します。

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・「将来何をするか?何をしたいか?」について考えを巡らせる前に、
自分のために「今、何をすべきか?」を考え、行動に移すこと。
それが少しずつ「今」を変え、「将来」に向かう道を拓くに違いない。

・人生は、不思議な出会いを含めて多くの偶然の中にある必然によって決められていく面がある。そんなときは、「もし●●したら・れば」などと考えず、それを素直に受け入れて自身の意識を変え、前に進んでいくべきと思う。

・たとえ小さなことでも決して姑息なごまかしはせず、常に正直であれ。

・会社組織というのは、いろいろな人材がそれぞれの能力を発揮することで、はじめて機能するもの。高い専門知識・技能を持つ人材だけでも、全体をとりまとめる能力のある人材だけでも、決して回らない。そして、自分はその中でどんな役割を果たしていくのか、果たせるのかを考え、目標を決めて努力を積み重ねていくことが何よりも大事になる。それは、自分の強み・弱みを含めて「自分を知り」、「強み」を伸ばすことでもある。

・「百聞は一見にしかず」「百見も一考にしかず」「百考も一行(行動)にしかず」
見ただけで終わるのではなく、自分の五感で気づいた問題を色々な角度から検証し、深く考える力こそ大切

・「できない理由」「言い訳」▶︎「俺がやらなきゃ誰がやる」「俺ならできる」と挑戦する習慣

・自分の成長を妨げるものとして「腐ること」「焦ること」「怒ること」

・無視されることを恐れるな。自分自身が(自分を)無視することは決してないから

・勇気とは、自分の心の弱さに打ち克つこと。自分が正しいと思ったことは、袋叩きにあっても主張せよ

・リーダー自身が「部下一人一人と信頼関係を築くんだ」という強い意志を持ち、部下に愛情を持って積極的に働きかけることが大事。
「うちの部所はコミュニケーションが悪い」と嘆く上司がいたら、上司自身がそうした姿勢で部下に望んでいない証拠として反省すべき

「教える」ということの本当の意味は、ただ経験や知見を伝えることではなく、相手に夢や希望、成長のための気づきを与えること。そして「教育」とは、問題解決能力をつけさせること。

・部下指導の際、相手に希望や自信を失わせるような「否定語」を使わず、「肯定語」

・本田宗一郎
「信用を得る条件は、相手に①好かれること、②約束を守ること、③儲けさせること」

・人材不足の原因は「人あるを知らず、知って用いず、用いて任せず」経営三不詳

・低迷している法人の経営者の共通した欠点「ケチ(人材に投資しない)・クズ(大事なことを決められない)・ネクラ(基本的に人が好きではない)・公私混同(特に金銭面)」何にでもちょこちょこ水を差す急須社長

・企業が経営者の器以上に大きくなれない、売れない原因として「いい人が採れない」ことにあるのではなく「優秀な人材を定着させられず、育てられない」経営者自身、つまり内部にある

・「企業づくりは人づくりから」

・馬鹿な大将、敵よりこわい
馬鹿な大将(人望のない経営者)
①自分をわからん大将 ②叱ることのできない大将 ③思想を持たぬ大将
④本気になれぬ大将 ⑤行動せぬ大将 ⑥啓発のできぬ大将
⑦教養を身につけぬ大将 など

・3つの行動指針 ①私がやる ②協力する ③明るくいこう

・好調な時こそ悪い芽が育つ(ダイエーホークス王監督)

・いかなる苦難にも負けず、苦難を友とし、苦難をわが師とする
日本ビクター元副社長 高柳健次郎

・命とは誰かのために、何かのために使う「時間」のこと
富安徳久

・今日という日は2度とやってこないのだということを忘れず、今日を大切に生きる

時に上司から、講師から、書籍から、多くの人たちから学んだ「言葉」。この言葉の1つ1つは、「気づき」をうながし、様々な経験の中で自身の血や肉となり、今までの生き方を根底で支えてくれたように思われます。と上田さんはおっしゃっています。
父もまた、その「言葉」を書き留め、自身の、そして経営の助けとしていました。
そして私自身も、また時に多くの言葉に助けられてきました。改めて、私もこうした「言葉」との出会いを大切にしていきたいと思います。

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