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ことば。
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2019年1月の記事一覧

雪が降るその世界の隙間 1

うたが歌えないぼくには
詩をかける手があった。
詩は手だけでは、書けない。
からだ全身で別の世界に飛びこんだ。

助けを呼ぶ声はでなかった。
#詩 #小説

無題

喜びと悲しみが
渦巻いて、いや助けはいらない
この欲望、心地よく

自分自身で分かってる
本当はどの道を往くのかを

ちからがのこってないだけ
それは他人の道を往くからなのか

燻りつつ燃え上がる 私のろうそく
タシカデしかし弱いともし火
#詩

てがみ

ぼくじゃないぼくへ
とどけたい詩があるのです。

ぼくとはすこしちがうあの人に
とどけたいうたがあるのです。

ぼくだけがしっているあの過去に
とどけたいことばがあるのです。

きっと、時を越えとどくはず

まだ辛く眠っているあなたに。
#詩

ある部屋で

神さま、ぼくのはなしを読んでいるだろうか
あなたは立ち上がって紐をはさみ
窓辺からこっちをみまもる

どうなっても最後までよんでくれる
そんな

笑みを浮かべたような気がした

ぼくが最後まで書きあげたらきっと
あの部屋にあがれるだろう

そして誰かの詩を読む
生きたあかし、うた

となりでかみさまは支度をしている
今度はぼくがかみさまを見守るばん

真っ白いノートをもって彼は
何を書くだろう?

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呼吸

酸素が僕の肺を満たした
大地から僕に、僕から大地に巡るもの
呼吸する

何もかもが呼吸をしている
そのリズムは各々で

しかしどこか呼応しながら
#詩

「糸」

たて糸とよこ糸を
編みこむようにことばたち
嬉しそうに 折り重なる

夜、誰かの詩をうつすとき
私は悟ったのだ
私のうたは交差点。

誰かがあんだ 赤い糸
世界があんだ 白い糸

それを私はひろいあげ
つづきを織ることにした

さぁさぁ

実際 秀才 喝采
北斎 天才
僕は? 僕は?

再開 才能 開花
最悪 死ぬまで 凡才
僕は?僕は?

咲いて散る 悪の華
親の頑張りなさい
聞かずに育って
詩人になる

何もならずに僕は死ぬ?
何かになったら僕は死ぬ?
実際 天才 なんでもできる
なんだってなれる
才能 自分で見えてない

再起動 立ち上げまで
後10秒
#詩 #声に出して #さぁさぁ

会話

ひとつひとつ つみあげる
石のような そのことば
ひそんでるものと 遊んでる
先は見ずに 戯れる
時間はまだ ありあまり
#詩

割れた壺を
ひとかけら、戻していく
元には戻らないけど
新しい美を感じる
割れて初めて生まれたそれは

記憶になく懐かしい
#詩

日々

やったことが全部
裏目に出て
悲しくなっても
夜になったら暖かして
寝てね

明日になったら
どうなるかはわからないけど
きっといい日
知らない歌を聴いて
こころ、おどるよ

その次の日になったら
美味しいご飯食べるよ
君と僕で
まだ後悔してるなら
みそ汁のんで泣いてもいい

夜寝るときに小説書こう
登場人物に、物語たくして
たのしいよ
自分だけのことばが
浮かんでくるよ

一週間が終わっても

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完璧さ

ノートを一冊買いました。
最後まで書いたのは何冊だろう。
いつも数ページ、空けておく
それは紙が息をしてる様な間隔で
文字で埋め尽くされた空白は
生きづらそうに見えるから
#詩

コトバは、美の最小単位
粒子のように細かくて
ぶつかりあって 混ざり合う
変化しつづけるもの
消えるもの
#詩

詩 2018

かちまけの2018
うそつきな2018
だまってて2018
信じられたら楽だろうな2018
まだ明けないぼくの2018

今日からあたらしい西暦、
じゃなくてわたくし暦
8102なぼくのじんせい
8102回生まれ変わってあげたよ

急ぎすぎてひとのなかはもう
くらくら
かぞえることから解放されたくて
今日もふらふら

だから自分の自分は気づけない
叫んでる気がする
叫んでる気がする
叫んでる気がす

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