直行直帰OKなのに、スタッフが立ち寄りたくなる事業所を目指す!その想いを管理者にインタビュー!
-障がい福祉サービスに携わって20年ほどになるんですね。
はい、でも元々は工業高校出身です。介護系の仕事に就く前は、全く畑違いのモノづくりの仕事をしていました。そこから介護の仕事を始めようと思ったきっかけは、祖父が亡くなったことです。祖父と長年一緒に暮らしていましたが、祖父が亡くなった後「自分は何もできていなかったな」という後悔が残って。それで、これからは高齢の方々と向き合っていく時代になっていくのではないかと思って、介護の仕事を始めました。
-では、初めから障がい福祉を目指されたわけではなかったんですか?
高齢者介護の仕事をするイメージを持って1社目に入社しました。でも、入社してから気が付いたのですが、利用者様の8割が障がいをお持ちの方でした。そこは障がい特化の事業所だったので、初日から「あれ、思ってたのと違う」と(笑)
でもせっかく入社させてもらったので、まずはやってみようと思ったのを覚えています。8割は障がい福祉のサービスでしたが、高齢者介護の仕事もありました。「私みたいな人間でも、誰かのために貢献はできるのかな」という思いで5年間続け、その次の職場も障がい分野を選んで12年続けました。
-2社目以降も高齢者介護ではなく、障がい分野の仕事を選ばれたのはなぜですか?
色々経験することによって自分の中で考え方が変わっていったからです。利用者様の思いにより深く寄り添って行動できる、臨機応変さを求められる、毎回たくさん変化があるという部分で、私は障がい分野の方が合っていると感じるようになりました。
例えば、高齢者介護であれば基本的には介護保険を利用して、1時間・2時間という時間の中で、契約内容として決まったことをサービスとして提供するという形になります。一方、障害福祉サービスであれば、長時間のサービス提供も多くあります。利用者様のやりたいことにまっすぐに寄り添うことができる仕事ですね。重度訪問介護であれば、1日中サービス提供をさせていただくこともあります。これまでで1番長い勤務としては、72時間の旅行に行ったことがあります。
-12年間勤務された職場から、当社へ転職された理由は何ですか?
もっとチャレンジしていきたいという思いがあって、そんなときにmusubi Groupのホームページを見て「ここなら今までとは違う経験ができるのではないか」と思ったからです。あと、この仕事を引退するまでずっと成長させてもらえる事業所だと強く感じました。
-チャレンジや成長というのが転職のキーワードだったんですね。
musubi Groupであれば、障がい分野だけでなく高齢者分野や医療分野の事業もありますよね。身近なところで色々な情報を得たり、共有できるところに魅力を感じ、たくさんのことを吸収できるのではないかと思いました。
たとえば、訪問看護ステーションmusubiの利用者様へ訪問介護のサービス提供をさせていただいたことがあります。電話で訪問看護師と情報共有をして、「こういうときはどのような介助をする方がいいですか?」等たくさん質問をさせていただきました。看護師の皆さんにはとても助けられましたし、何より勉強になりました。
それに、ここは研修制度やフォロー体制が整っていると思います。入社後の研修は、先輩と一緒に利用者様のお宅を訪問して現場で教えていただくのが基本ですが、ただ同行して様子を見るだけではないんです。「挨拶ができているか」「利用者様のお話をよく聞けているか」といった大事なポイントを学べるようにチェックリストが用意されています。ここまで徹底する事業所はなかなか無いと思いますね。でもその基本ができているかどうかで、利用者様からの評価が大きく変わってくるので、非常に大事だと感じます。
また、オンデマンドで受講する座学の研修もあります。この研修を受けて、私は介護保険への理解が浅かったことに気づきました。制度についてまだ理解しきれていないところがあったり、理解しているつもりだったけれど実は間違っていたり。それはここに入社してから知ることができた部分ですね。
-入社当初の業務について教えてください
まずは現在(京橋)の事業所ではなく、放出のサービス提供責任者(サ責)としてスタートしました。最初は訪問介護業務から始めて、そこから2年ほど多職種連携や営業の仕事にも携わるようになりました。
その中でも、地域との結びつきは大切にしています。同じ利用者様を他事業所と一緒に担当することがあるため、利用者様の情報共有などは欠かせません。訪問介護をしているとそのような横の繋がりが多いんです。他事業所の人員とサービスのバランスをとるのが難しいとき、私たちの事業所へ案件の担当依頼がくることもあります。また、相談支援員の方とは、紹介を受けた利用者様の近況確認をしています。
地域自立支援協議会が実施する研修では、都島区の事業所が集まって情報共有ができる場もあります。今後も訪問介護や営業だけでなく、そのような研修にも積極的に参加して横のつながりを強めていきたいですね。
-1番最初に乗り越えた壁、大変だったこと
放出の事業所は、私が入社したときスタッフが男性ばかりだったんです。 新規案件の依頼をいただいても、女性希望の案件が多くて、スタッフはいるのにサービスに入ることができないという歯がゆい思いをしました。女性のスタッフが必須ということになって募集を始めて、放出の女性スタッフも増えました。
京橋にも、前田さんという女性スタッフがサ責として入社してくださったので、すごく変わりました。今までは私が1日2~3件ほど訪問介護業務をしながら事務作業もしていたので、営業に行く時間がなかなか無かったんです。でも今は、前田さんにも営業をお任せすることができるようになりました。
訪問だけでなく営業にもいける方はとても貴重です。あと、都島区、旭区は女性希望の新規依頼が多いので、前田さんが入ってくださったのはすごく大きな意味があります。
-新規事業所の管理者への打診があったときどんな気持ちでしたか?
「そんな仕事を任せていただけるんだ」という嬉しさや「お話をいただいたのならやるしかない!」という気持ちがありつつ、「自分にできるんだろうか」という不安がありました。
辞令というよりも相談のような感じで、「2022年7月に京橋の事業所がオープンするので、そこの管理者をお願いできないでしょうか」とエリアマネージャーの永井さんからお話があったような形です。
正直、入社前は「管理者をやりたい!」というほどの強い気持ちはあまり無かったんですけどね。ただ、仕事をやるからには上を目指したいとは思っていたので、京橋の管理者になることを決めました。でも管理者の仕事は全くの未経験だったので、やはり不安も大きかったです。
-不安はどのように解消されていますか?
周りの方々の協力のおかげで、かなり解消されてますね。直行直帰OKの仕事なんですが、スタッフは事業所の近くに住んでいるので、ふらっと事業所に来てくれるんです。事務所に来たというよりもちょっと寄ったというような感じですね(笑)居心地が良いと思ってくれてたら良いんですけどね~。
私が忙しそうにしていたら、スタッフが事務作業も手伝ってくれます。私ひとりだと書類が溜まってしまうこともあって、とりあえず1箇所にまとめて置いて帰るんですが、翌日出社するとそれが綺麗にファイリングされていたりとか。私から業務をお願いすることもありますが、机の上を見てやるべきことを察してサポートしてくれる、そんな事業所のスタッフにかなり支えられています。
また、利用者様のご逝去などによって私の担当案件が減ったとき、「自分が頑張らないと!」と思ってくれるような、責任感の強い常勤ヘルパーもいます。「事業所の案件数や売上のことは管理者に任せきり」ではなく、常勤ヘルパーも自分事として捉えてくださってるのはとてもありがたく、心強いですね。
-今の仕事の楽しい瞬間はどんなときですか?
利用者様から「ありがとう」という言葉がいただけるのもやはり嬉しいですが、今の私にとってはスタッフと話をしている時間ですかね。私が今1番やるべきことは、これからも何気ない話ができる雰囲気をつくっていくことだと思っています。まだまだできるだろうと自分で思うので。色々な話を聞きたいですし、「少し前まではこのようなことで困ってたのですが、今週訪問した時にはできるようになりました。」という報告を聞くと非常に嬉しいです。
相談したいという気持ちはあっても、「いや、この話をするとこの人が余計に忙しくなってしまうんじゃないか」という気持ちが勝ってしまうことってありますよね。そう感じさせるようなことをしてはいけないなと常に考えています。
管理者になっても、利用者様や家族様に対する思いや対応は変わっていません。今まで放出の事業所でやってきたことを活かすことができていて、それが基本になっていると感じます。なので、どのような立場になっても、どこに行っても、利用者様に対して私が取る行動は変わらないと思います。
-スタッフと話をするときに心がけていることを教えてください。
まずこちらが話を聞くことです。普通なら「〇月〇日の〇時から事業所で話をしましょう」という形で面談を組むのが基本かと思いますが、京橋は少し違っています。訪問業務の間や終わった後、スタッフはよく事業所に顔を出してくれるので、面談日時を決めなくても顔を合わせたときに色々な話ができています。その方がやりやすいですし、話しやすいのかなと思っています。
1階のデスクで話すことが多いですね。話す内容は利用者様のことが大半です。嬉しい報告もあれば、「こういったときはどう対応していきましょうか?」という話もありますし、困りごとが小さいうちに気軽に相談できる環境があると思います。
-ご自身が困ったときはどうしているんですか?
もう全部永井さんに相談しています(笑)永井さんとは週1回のミーティングもあって、報告の場というだけでなく、できなかった部分へのアドバイスをいただいたりしています。新規依頼があったときにうちの事業所で受けられるのかどうか判断が難しいときに相談させていただくことが多いですね。
あとは、スタッフから色々な声が上がってくるのですが、そういったときに永井さんならどう考えて行動されるかということを聞いたりもします。ミーティング以外にも、社内SNSのチャットで連絡したり、文字で伝えるのが難しい時は電話をしています。
-エリアマネージャーの永井さんはどのような人ですか?
私よりも年下の方ですが、 見習わないといけない部分が多いと感じる方です。おおらかでただ優しいだけでなく、愛情のある厳しさも持っておられると思います。締めるところはちゃんと締めて、でもちゃんとフォローもしてくださる、理想の上司なのではと思います。
永井さんはホームでの高齢者介護やケアマネも経験されていて、私が経験していない部分をたくさん教えていただけるので、それがとても大きいですね。
-江本さんはどのような方と一緒に働きたいですか?
人柄が良いひとが理想ですね。1番大事なのは、やっぱり利用者様や家族様の話をちゃんと聞いて、理解できることだと思います。聞くだけなら誰でもできるのですが、ちゃんと理解した上で行動できるかどうかで差が出てくるのかなと。面接では、私は話し方を1番見ています。面接中に考えるのは、その応募者の方が、事業所で担当させていただいている利用者様と関わっているイメージが湧くかどうかです。
介護未経験であっても、本当に人柄さえ良ければ介護技術は入社してからで良いと思うんです。新しい仕事を始めるときは誰でも未経験からのスタートじゃないですか。人との関わり方をこれまでの人生で培ってこられている方に来ていただけたら嬉しいです。
-人柄がポイントですね。江本さんが利用者様とのやりとりで気を付けていることを教えてください
「勝手にしない」ということを肝に銘じています。決まっているサービスをただ行うのではなく、「このようにやらせていただいて良いですか?」と確認して、OKをもらってから介助しています。こちらの判断でしたことが、実は利用者さんがやってほしくないことだったということもあるかと思うので。ヘルパーごとに依頼内容を分けている利用者様もいますし、何より利用者様の自己決定を大切にしたいですね。
やはり日によって「今日はやってほしい、今日はいらない」ということもありますよね。「毎回同じで良い、今回も前回と同じで良い」という場合ばかりではないと思います。だからこそ、決め付けや思い込みっていうのは極力避けたい部分なんです。
利用者様によっては「もう毎日決まってるから勝手にやってくれていい」という人もいらっしゃるので、時と場合に合わせて対応できるようにしたいと考えています。訪問する際に自分でシミュレーションして、積み重ねていけば自然とできるようになります。
-今後京橋をどのような事業所にしていきたいですか?
気軽に意見を言い合える事業所、スタッフがふらっと寄ってくれる事業所にしたいです。永井さんのように、締めるポイントやルールは守って、でもフォローもしっかりしていきたいですね。優しいだけ・緩いだけになることは避けたいと思ってます。
また、今までミーテイングは2~3人ですることが多かったのですが、12月からは集まって全員が参加する方向で考えています。利用者様からの声や、問題への対処方法など、スタッフが「この機会にせっかくだから言っておこう、質問しよう」と思える場にしたいと考えています。
放出の事業所にいた頃のミーティングは、サ責以上のメンバーが参加するものだったのですが、その頃から「みんなでしたい」と思ってたんです。人数が多くなればなるほど難しくなってくると思うので、今のうちに形づくっておきたいと思っています。そして、スタッフにとってだけでなく、利用者さんからも「困ったときはmusubiさん」と気軽に相談していただける事業所になりたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?