体育会出身の新卒スタッフが、訪問介護の仕事を選んで良かったと感じることとは
-体育会出身ということで、まずは部活動について教えてください。
5歳から新体操を始め、大学の部活引退まで続けていました。高校3年生で団体優勝をして、大学では個人で全日本インカレに毎年出場していました。
大学4回生の12月の発表会で引退をしたので、就活中も就活終了後もずっと練習でした。練習にパソコンを持って行って、時間になると部室に行ってWEB面談や説明会を受け、また練習に戻ってという感じです。大会もあり、最後の年だからやりたいという気持ちは強くありました。部活のことを理解してくださる企業も多く、面談なども部活に合わせて実施してくれました。
-部活に打ち込む中で、介護職に挑戦しようと思ったきっかけは何ですか?
人と関わったり、高齢者の方と話すことが好きだったので、介護職に興味を持ちました。曽祖母が施設に入っていたことや、祖母と一緒に暮らしていて祖母の友人ともお話しする機会が多かったことも影響していると思います。
人と直接関わり、身体を動かす仕事がしたかったので、介護職の他はジムのインストラクターの選考を受けていました。でも、選考を受けていく中で「介護っていいな」と思うようになり、介護業界に決めました。介護の良さを感じたのは、新しいスキルをより多く学べると思ったからです。人と関わって直接役に立つことができ、スキルも上がっていくことに魅力を感じました。
私の同期も営業職ばかりではなく、教員、CA、事務など様々な職種だったので、「体育会出身=営業職」のイメージはありませんでした。介護業界への就職のことを話すと、同期にも「向いてそう」と言われました。家族も「そうなんだ、いいんじゃない」という反応でした。
-当社への入社を決めた決め手を教えてください。
musubiの障がい分野に行きたいと思ったからです。利用者様によって様々な障がいがあるので、ひとりひとりに合わせてサポートをする方がたくさんのスキルを学べると聞き、「学びたい!」と思って決めました。いっぱい学ぶことができれば、その分今後に生かすことができることを多いと考えたからです。また、私は毎日同じことを繰り返すことが苦手なので、その日によって利用者様からの要望が変わったり、新しいことを提案できる訪問介護が合っていると思いました。
内定までの流れは、musubi Groupのことは人材会社から紹介を受けて知り、5月初旬に説明会を受けて、6月初旬の最終選考後に内定という感じでした。内定承諾前に菊宮さんの訪問介護に同行させていただいたときも、障がい分野の良さを感じました。利用者様がとてもウェルカムな方だったので、「私はこのような障がいを持っていて、このように接してもらえると嬉しい。反対に、こういったことは苦手。」という内容のものをパソコンで用意してくださっていました。働いてるスタッフと利用者様の信頼関係を直接見ることができて、そのような関係が築けるってとても良いなと思いました。
-内定承諾後はどのように過ごされていましたか?
7月に内定を承諾しましたが、12月に部活の発表会があったので、入社に向けて動き始めたのはその後です。まずは初任者研修の講座に通い始めました。週2~3回のコースだったので、講座が終わって取得したのは2月頃だったと思います。
1月からはグループホームでアルバイトを始めました。musubiとは全然関係のない施設なので訪問介護とは形態が違いますが、家から近かったこともあり、そこで3か月ほど色々教えてもらいました。もともとはコンビニでずっとアルバイトをしていたのですが、介護のアルバイトも掛け持ちで始めた形です。介護の経験は全くなかったので、少しでも現場慣れしておこうと思って始めました。
-グループホームとは異なり、1人で訪問に行くということに不安はありませんでしたか?
介護の経験もほとんど無いので、出来るのかなという不安は正直ありました。でも、実際にやってみると少しずつできるようになることも増えていくので、面白いなと思っています。
それに、最初から1人で訪問に行くわけではなく、菊宮さんがずっと付いてきてくださっていました。「もう大丈夫って池上さん自身が思えるようになるまで付いていくから!」と言ってもらっていたので、安心して訪問に行くことができました。2ヶ月ほど付いていただいた現場もありますが、3~4回だけで1人で行けるようになった現場もありました。おおよその仕事の流れが分かれば、1人でも大丈夫と思えました。いざ1人ってなると最初のうちはやっぱり緊張はするんですけど(笑)でも、緊張していても仕事の流れや手順を覚えていれば、コミュニケーションを取りながら進めることができるので大丈夫です。
▼研修を担当した菊宮の記事はこちら
-たくさん学べる環境に魅力を感じられていましたが、入社されてみていかがですか?
介護技術はもちろんですが、利用者様は大学生から98歳の方までと年齢層が幅広いので、利用者様から学ぶこともたくさんあると感じています。最近ではNISAのやり方を教えていただいたこともあります(笑)業務や時間に追われるのではなく、たくさんお話もできていると思います。高齢の利用者様もいらっしゃるので、その方とお話をすることもとても好きです。
また、家事のスキルも上がりました。利用者様それぞれのやり方があるので、私の家には無い和室の掃除の仕方など、「あ、こうやるんだ!」という学びがたくさんあります。料理も入社前は味噌汁くらいしか作っていなかったのですが、今では色々作れるようになりました。鶏胸肉でつくるおつまみは自分でもお気に入りです。利用者様に食べていただいて、「美味しい」と喜んでもらえると嬉しいです。
-働き方についてはいかがですか?
カイポケという介護ソフトで介護記録を入力できるので、事業所に立ち寄る必要はなく、自宅から利用者様のお宅まで直行直帰をしています。事業所に行くのは月に数回ほどです。訪問の合間の時間が長い場合は、買い物に行ったり自宅に戻ったりしています。
水曜と土曜が固定の休みですが、平日休みの友達がいるので水曜日の方が遊んでるかもしれません。昨日もUSJ行ってきました、来月も行きます!土日の市役所とか病院は平日に休みある方が行きやすいっていうメリットはあると感じています。
-仕事をする中で、部活の経験が生きていると感じることはありますか?
失敗してしまっても落ち込んだり折れてしまうのではなく、「次また頑張ろう」と思えるメンタルです。利用者様にひとりひとりに合わせたケアをするために、覚えなければいけないこともたくさんあるので、ミスをしてしまうこともあります。利用者様も「次は頑張って」と言ってくださったりするので、その言葉に励まされることもあります。
部活では、仲間はちゃんと練習をしているのに自分だけ落ち込んでいると、その分置いていかれるような状況でした。毎日一緒に練習をしていてチームで乗り越えることもありますが、試合では1人1人がライバルになるので常に競争心はありました。「次また頑張ろう」と考えて頑張ってきた経験は、仕事にも活きていると思います。
-今の仕事の楽しいところを教えてください。
一緒に家を綺麗にしましょうという目標決めて進めている方もいるので、そういったことを一緒にやっていくのも楽しいです。いつまでにという期限は特に決めていませんが、部分的に少しずつ断捨離を進めていています。調理と買い物と洗濯の取り込みなど、決まってる業務が終わった後の残りの時間で行っている感じです。視覚障がいをお持ちの方ですが、何がどこにあるのかはほとんど把握されています。奥の方から物が出てきたときは、私が説明をして、必要なものかどうか判断してもらっています。
今ではだいぶ片付けが進み、家の面積が広くなりました。 利用者様も「おー、綺麗になった!」と喜んでくれています。目が不自由な方でも、綺麗になったことは音で感じていただくことができます。以前は音が吸収されてしまうくらい物が多かったのですが、片付いたことで音が響くようになったり、床がキュッキュッと音が鳴るようになったり。その音を聞いて「うわ、綺麗綺麗!」と言ってくださいます。自分から提案をして利用者様と一緒に行動して、結果的に暮らしが良くなったり喜んでもらえると嬉しいですね。
また、その方はカラオケがお好きなので、一緒に行けるように同行援護従業者養成研修の資格取得を目指しています。視覚障がいをお持ちの方の外出をサポートする資格です。「一緒に出掛けたり、カラオケに行ったりしたい」と言っていただいているので、それができるように養成研修を受講中です。
-仕事をする中で心がけていることはありますか?
決められた仕事をただやるのではなく、水道も綺麗にしておこうとか、プラスしてできること探すようにしています。「こちらから言わなくての気づいて動いてくれるから楽」と言ってもらえたりもします。あとは、利用者様がしたい生活に寄り添ってサポートができるように心がけています。「できることは自分でやりたい」と利用者様もおっしゃっているので、私がやりすぎないようにしています。
-部活に打ち込んでいる学生へメッセージをお願いします。
部活を引退してからも体を動かすことは続けてほしいこと、ここでの仕事は自分の時間が作れるということです。私はここで介護の仕事をしていることで、自分の時間もしっかり取れて体を動かしたりやりたいことができていると感じています。
部活を引退すると今まで頑張ってきたものが急に無くなってしまうので、時間が経って身体が鈍ってくると気分も落ちてきやすいと感じます。私自身、そのような時期は落ち込みやすかったりもしましたが、自分の趣味の時間や体を動かす時間を作るようになってからは、前向きになった気がします。体を動かしたり、自分の時間を作ることができる介護の仕事も選択肢に入れてもらえたらと思います。
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