隠れオタクの婚活奮闘記2

さてさて、だいぶ期間が空いてしまいましたが……前回のふりかえりをば、少し。

前回は学生時代からの好きな人(二次元)をふと思い出して、当時付き合ってた彼氏と別れたというところまで書いていたかと思うのですが。

オタクにすっ転ぶ前の話を、少し、しておきたい。私がどれだけノットオタクだったかを……念の為…記しておきたい。(謎の抵抗)


遡ること中学生時代。

中学時代はバリバリスポーツ少女(テニス少女)だった私。

部活で日焼けしまくっては頭の皮膚をめくり、「誰が一番頭の皮膚を長く(大きく)きれいにはがせるか競争しようぜ!」と、よくわからないことで盛り上がっていた。

そんな私は、ある日クラスの女子が少年ジャンプを読んでいる現場に遭遇する。

「何読んでるん?おもろいのんある?」

と聞いたのが始まりだった。

その子は当時 封神○義 というそれはもう面白い漫画にハマっていた。

「睦月はどのキャラがかっこいいと思う?」と聞かれ「私はこの人!」と主人公を指差して答えた。

主人公は太○望。今思えば、どうも自分は「ザ・少年顔!!」に弱いのかもしれない。

私が太○望が好きだと聞いた友人はニコニコしながらこう言った。

「太○望に会えるよ」

意味がわからなかった。何を言ってるんだこいつは?頭おかしくなったんか?太○望は漫画のキャラやぞ、会えるわけ無いやろ。そう言いたいのをぐっと我慢していると

「まぁ、コスプレしてる人に会えるよってことなんだけども」

と補足してきた。

なんとなく面白そうと感じた私は彼女にくっついて行き、いわゆるコスプレイベントに行ってみた。

いや〜〜、楽しかった!!!!

太○望がいた!!(コスしてる人)

太○望の隣に立ち、ピースなんぞして写真撮ってもらった。最高に嬉しかった。正直部活の試合に勝つより嬉しかった(その瞬間は)。

楽しんでる私を見て友人は満足そうだった。

しかし部活少女だった私は、その当時はそれ以上オタクの方面には行かなかった。ミーハーな感じでコスプレイヤーさんとの写真撮影を楽しんだだけ、という感じであった。

部活で忙しく、毎日練習と勉強と食べて寝ることで手一杯。当時は部活が大好きで部活のことばかり考えてたし、太○望(のコスしてる人)と並んでぴーすして写真撮ったのは楽しかった思い出の1ページとして静かに記憶から薄れていったのである。

高校生になっても部活少女だった私は、学校=部活するところ。だった。中学時代にライバルとして戦っていた他校の子たちと同じ高校になり、仲間になったことの楽しさよ!!

今まではお互い敵同志だったからピリピリとしてたのに、同じチームになって切磋琢磨しつつ、試合になるとチームメイトとして励まし合い応援しまくる……。楽しかった…!本当に楽しかった…!!

部活していると「○○先輩かっこいいよな〜!睦月、どう?!」とか行ってくる人もいたけど、部活に恋愛持ち込むな!!!と怒る私だった。(この頃から部活(や仕事)に恋愛絡められるとクソキレる)

本気で強くなりたい!うまくなりたい!と一生懸命頑張ってるところに、恋愛なんぞ持ち込んで浮かれるでない!!!けしからん!!しっかりやる気出せ!!!という感じのアレだった。

当時私の親友には 同じ部活内で付き合い始めた彼氏 がいたらしく、それを知らない私が「本気で部活してるときに恋愛なんか生まれる?部内恋愛とか意味わからん。真剣に勝ちに行くときに恋愛なんて私には無理やわ。」と言い放ってしまったもので、彼女は非常に申し訳ない…という気持ちになったらしい。

まじかよ……

ごめん。

(しばらくしてから「実は彼氏いるねん」と暴露された)

私がそう考えていただけで、親友にまでその考えを押し付けるつもりはもちろんなかった。私は不器用なので、一気に2つのことに本気で取り組めない。なので部活を一番に考える間は部活だけに集中したい………それだけのこと。でも今思えば、私の考えは心に留めておいても良かったかな?と思う。わざわざ周囲に自分の考えを言うことでもなかったかな…と。当時の親友の気持ちを考えると本当に申し訳なかったな…と反省である。

そんなこんなで、正直色恋沙汰が苦手な私は、部活というものに命をかけていたし、それで楽しくて満足だった。

教室で付き合い始めたカップルがイチャついてても、羨ましくとも何ともなかった。まぁ勝手にせぇや、って感じで視界にも入ってなかった(なぜなら私にとって学校=テニスするところ、だからそれ以外どーでもいい)。

高校三年生になって部活引退したあとは勉強を頑張った。

それなりにいい点数を取り続けていたので、かなりいい進路にたどり着けた。

先生方に「よくやった!」と褒められて、えへえへえへへ……とニヤニヤしていた。

部活も頑張って、勉強も頑張って、すごく一生懸命毎日を生きていた。

たまに「付き合って」と告白もされたけど「すみません、今は部活(勉強)が一番大切でして…」などと真剣に答えていた。

付き合ってしまうと、学校から一緒に帰らないといけないのでは…と考えると面倒くさかった。部活楽しかったな〜って余韻に浸って一人で帰りたかったし、その時間を誰にも邪魔されたくなかった。勉強だって大切だから、手を抜かずに勉強たくさんしたいし。デートとか言ってる暇ないし。てゆーか色恋沙汰で悩んでる時間が無駄な時間やとすら考えていた。

…………そんな熱血部活少女(または勉学少女)だった私。

高校卒業前に、運命の出会いをするのである。

それが、のちのち私が隠れオタクとしてガチ恋勢的に愛を注ぐことになる ゆーと である。

またもやたまたまクラスメイトが読んでいた少年ジャンプをちら見させて貰ったときに、ゆーとに出会ったのである。

茶髪でクセ毛、お目々クリクリの小動物系。ボランチ!!!!!!ボランチ!!!!!!(2回言った)

一目で好きになった。恋に落ちた。イエス、フォーリンラブ。(キリッ)


ここから、数年後。第一回目に書いた「好きな人が忘れられないから別れてください」と、当時の彼氏を振った話につながるのである。

いや〜……ゆーとがホントに好きでして。何年経過してもゆーとが好き。ゆーとはずっとかっこいい。現実の男性と比べるのはよろしくないけども、やはり理想の彼氏はゆーとなのである。もうゆーと以外無理だった。

ゆーとが好きすぎて彼氏と別れてから数カ月。

私に彼氏がいないと知った友人から、謎に定期的に数人の男性を紹介された。

一人目は友人の彼氏の友達でバンドマン。あまり興味のなかった私は「バンドしてはるんですか〜すごいですね!ところでサッカーはしてますか?」と、ゆーとの面影を探して唐突な質問をしていたりもした。顔が違っても、ゆーとと同じボランチ(サッカーしてる人)ならなんとか萌えポイントとして加算できるのではないか…?!という、自分のテンションを上げるための なけなしの作戦 である。

そのバンドマンはサッカーはしていなかった。かわりに水泳をしていた。水泳は水泳で素晴らしい。しかし当時の私は水泳のアニメや漫画などにハマっておらず、「へ〜、水泳っすか…」とまったくの関心を示さなかった。いまなら関心を大いに示すのに(ふりー……)。

バンドマンの次に友人に紹介されたのは、バレー部だったという一歳後輩の男性だった。

同じ学校と聞かされても、まったく顔も名前も覚えていなかった。というか私は本当に身近な人のことしか記憶がない。「バレー部のかっこよかった子、一つ下の学年にいたやろ?あの子よあの子!」と興奮気味に言われても全く覚えてない。なぜなら学生時代は自分の部活(テニス)が恋人だったし、テニス以外に目もくれてなかったから。ほんっとに…申し訳ないくらい…なんにも覚えてない……。

いや年下とかマジで無理やわ、と断ったけど

いまならバレーというスポーツを萌えポイントとしてテンションあげてお付き合いできるかもしれない(はいきゅー…)。


こんな感じで、現実の世界の男性と付き合うとなると、何かしら萌えポイントを必死になって見つけないとテンションが上がらないのである。この状況は……間違いなく…

現実逃避

なのではないだろうか。

そんな現実逃避な私は、このあと新たな道を開くのである。

仕事の疲れを癒やすため&なんとか仕事を頑張ろうと気合を入れるために

少年ジャンプ

を毎週自分で買いはじめたのである………

ゆーと(ほいっする!)が好きといいながらも、私は毎週少年ジャンプを買っていなかった。

(単行本になるのを待っていた派。)

しかしもう、毎週少年ジャンプを摂取しないと体(こころ?)が無理だった。

なれない仕事…、しかも職場でも色濃い沙汰の話の餌食にされる………友人からやたら男性を紹介される……私に色恋沙汰の話を振らないでくれ…やっと好きでもない彼氏と別れられたのに……これでゆーと一筋になれるのに………毎週漫画で元気もらいたい……もうこれは少年ジャンプを毎週買うしかない…!!!

こんな感じで少年ジャンプを買い始めた。


漫画を読んでると、現実から距離を置けるのと同時に、頑張ってるキャラたちを見ると私も頑張らないとと身が引き締まる。

そんなこんなで毎週少年ジャンプで元気をチャージし、仕事を乗り切る。

はじめはほいっする!目当てだった少年ジャンプも、すべての漫画が大好きになり、一気に好きな作品が増えた。

わんぴーす、なると、りぼーん!など大好きな作品がたくさんの中、ある作品のお笑いセンスがツボにハマったものがあった。

Mr.FULLSWIN○(みすふる)という野球漫画である。

そもそもスポーツ少女だった私は、やはりスポーツが絡んだ漫画に弱い。

みすふるのキャラは個性的で、笑いのセンスもぶっ飛んでて、読んでて最高に元気をもらえた。お笑いだけではなく、真剣にがんばってるキャラたちの部活ストーリーをみて目頭も熱くなったりもした。

主人公キャラに弱い私は、案の定 あまくに (主人公)にハマった。

そして気づけばあまくにのコスプレをしていた。

ほんとに、気づけば…、である。

謎すぎる。

未だになぜ突然コスプレをはじめたのか……自分でも謎すぎる。

髪の毛をつんつんにして、学ラン着て、メイクして、一人でコスプレイベントに乗り込んだのである。

今思うと、ものすごいアグレッシブだな〜と自分に感心する。

中学時代に太○望のコスプレイヤーさんにあっていたのも大きいかもしれない。こんな世界があるんだ!と知っていた(頭の奥底に刻み込んでいた)からこそ、好きなキャラのコスプレしたら楽しそうだなと直感で感じたのかもしれない。

あまくにコスをして参戦したそのコスプレイベントから、私のオタクライフが加速し始める。

しかしずっと隠れオタクのままではある。

だれにもコスプレ始めたことも言わなかったし、友達もいなかったから(寂しすぎるやろ)。


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