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書評:昭和十二年のポップ|初山滋『たべるトンちゃん』(復刻版)ほるぷ出版/1976(原本は1937)
2年ぶりに開催された京都・下鴨納涼古本祭りにて、ふとこんな絵本が目にとまった。
著者の初山滋は、童話画家で挿絵作家としてよく知られているらしく、絵本作家は本業というわけではないらしい。しかし(あるいは、だから、なのか)、この絵本の話の展開はかなりアヴァンギャルドだ。特にラストの唐突さは衝撃的ですらある。
絵柄もとてもポップでモダン。シンプルな描線や大胆なデフォルメ。戦前日本の表現はどの辺まで行っていたのだろう、という興味もわいてくる。
内容の詳細は、ぜひ手に取って読んでもらいたいのでここでは記さない。復刻版の方はおそらく入手しやすいと思うので、是非。
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