歌集を読む→歌人に会う→歌集を買う→歌集を読む→短歌を送る
今日はタイトル通りの一日。
昨夜、こんなツイートがTLに流れてきた。
土曜日は、新刊の鈴木晴香の第二歌集『心がめあて』をどこかの本屋に買いに行こうと先週ぐらいから決めていたが、せっかくなから確実に置いてあって、しかも著者に会えるかもしれない、という楽しみもできると思い、大阪の「葉ね文庫」に行くことにした。
「葉ね文庫」は、大阪の中崎町駅のすぐ近くにある書店。歌集に強い、と聞いていたので以前から行ってみたかった書店だった。
痛恨の寝坊をしたものの、叡山電車に飛び乗り、京阪で一路大阪へ。途上、鈴木晴香の第一歌集『夜にあやまってくれ』を一気に読む。好きなもの・大事なものほど摂取への腰が重くなる、という私の悪い癖のせいでずっと積ん読になっていた歌集だったが、こういう「勢い」みたいなものを借りての読破も悪くない。
鈴木晴香『夜にあやまってくれ』も、大変魅力的な歌集で、改めてこの歌人が私は大好きなのだと感じた。詳しい感想・書評はいずれ別の記事で書くつもりだが、一番好きな歌の一つを引用しておく。まるで映画のようなカットの連続が頭に浮かぶ。艶かしい。
後ろ手に閉じてゆく夜ブラジャーとワンピースとネックレスと髪と
靴を脱いで(!)店に入ると、歌人の鈴木晴香さんが既に来店されていた。サインをいただくとともに、大変長い時間お話にお付き合いいただいた。短歌を始めたばかりの私にとって、刺激的で有意義で、なにより短歌がさらに好きになってもっと作りたくなる話ができて、とても嬉しかった。
特に、読んでも意味が取れず、一週間ほど悩んでいた永井祐のある短歌について、その歌の解釈やあらわすものを一緒に考えていただけたのは、まさに僥倖だった。
店主の方も、お店の雰囲気もすべてが居心地よく、また探していた歌集も見つかり、さらには、まだまだ読みたい歌集にあふれ、なんだったらそこに居ついてしまいたいお店だった。
『心がめあて』を含む歌集4冊と、短歌同人誌1冊を購入したのち、後ろ髪を引かれつつ退店。いつもなら大阪の古本屋をはしごしたいところだが、ご時世がご時世なので、そのまま帰路に。帰りの電車では購入したばかりの『心がめあて』を読む。途中、疲れから寝てしまったので、読破とまでは行かなかったが、こちらでも早速好きな歌といくつも出会えた。たとえばこれ。マスクをしていてよかった。
完璧なバタフライをしていたところライフセーバー直線で来た
帰宅したのち、「うたらば」2021年8月号に送る短歌を推敲し、「まずは数、まずは数……」と呟きながら、送信を完了させる。今月は計10首。さてどうなるだろうか。
ね?タイトル通りの一日でしょ?