書評:連作の魅力|工藤吉生『世界で一番すばらしい俺』短歌研究社/2020
歌人・工藤吉生の第一歌集。工藤吉生は、1979年千葉県生まれで、宮城県在住。2018年に「この人を追う」(30首)で第61回短歌研究新人賞受賞、あと同年、車にはねられている。
木下龍也の『天才による凡人のための短歌教室』の中で、「短歌の今後を背負っていく星たち」の一人として(そしてその歌集として)紹介されていたこともあり、京都の一乗寺の恵文社にて購入。
この歌集で一番印象に残ったのは、「連作」というものの面白さ。私はまだ、歌集を読み込んだ経験が少ないので、「連作」という形