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書評集

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歌人・虫追篤によるnote記事の中から、書評・歌集評をピックアップ。
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#短歌

書評:繰り返される生老病死|本間秀子『山茶花の家』砂子屋書房/2010.

書評、と銘打ちつつ、書評らしからぬ導入が続くことを許してほしい。 先日、実家の母と話して…

虫追篤
1年前
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書評:「やって来るすべて」を受け入れるかのように|染野太朗『人魚』角川書店/2016…

歌人・染野太朗の第二歌集。染野太朗は、1977年茨城県生まれで、埼玉県に育つ。現在、大阪府在…

虫追篤
2年前
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書評:ここから始まったもの、おそらく多数|俵万智『サラダ記念日』河出文庫/1989.

歌人・俵万智の第一歌集。俵万智は、1962年大阪府生まれで、その後福井県で育つ。1985年に連作…

虫追篤
2年前
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書評:どこまでも詩|笹井宏之『ひとさらい』書肆侃侃房/2011.

歌人・笹井宏之の第一歌集。笹井宏之は、1982年佐賀県生まれ。2005年に、連作『数えてゆけば会…

虫追篤
2年前
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書評:諧謔、ときどき死|岡野大嗣『サイレンと犀』書肆侃侃房/2014

歌人・岡野大嗣の第一歌集。岡野大嗣は、1980年大阪生まれ。2014年に、連作『選択と削除』で第…

虫追篤
3年前
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書評:近いものを遠くにえがく|九螺ささら『ゆめのほとり鳥』書肆侃侃房/2018

歌人・九螺ささらの第一歌集。九螺ささらは、神奈川県生まれで、2009年より独学で短歌をはじめ…

虫追篤
3年前
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書評:連作の魅力|工藤吉生『世界で一番すばらしい俺』短歌研究社/2020

歌人・工藤吉生の第一歌集。工藤吉生は、1979年千葉県生まれで、宮城県在住。2018年に「この人を追う」(30首)で第61回短歌研究新人賞受賞、あと同年、車にはねられている。 木下龍也の『天才による凡人のための短歌教室』の中で、「短歌の今後を背負っていく星たち」の一人として(そしてその歌集として)紹介されていたこともあり、京都の一乗寺の恵文社にて購入。 この歌集で一番印象に残ったのは、「連作」というものの面白さ。私はまだ、歌集を読み込んだ経験が少ないので、「連作」という形