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ガラスのカットに挑戦!


ガラスって切れる?

お客様「ガラス切れますか?」

切れます!とすぐお返事したいところですが…
条件があります。
大事なポイントは…
①切りたい物の状態(”母材”と言います)
②どういう風に切りたいか
の2点です。

今回の目的は「中を観察しやすいようにカットして欲しい」でした。

さっそくガラスの切断について調査・検討!
ガラスの加工方法は色々あるようですが
サンプル品をカットするとなると…
①ウォータージェットで切断
②ガラスカッターで切る
③砥石のような工具で削る
といった方法があるようです。

今回の形状だと…
①ウォータージェット
水が分散してしまったりうまく切れない

②ガラスカッターで切る
ガラスカッターは「傷をつけて割る」と言った方が近い切り方なのでNG

③砥石のような工具で削る
これならいけそう!

というわけで
「砥石のような工具で削る」という方法で挑戦してみたいと思います。

使う工具は
「電着工具」とか「メタルボンド工具」と呼ばれているみたいです。
これをフライスや旋盤といった工作機械に取り付けて加工します。

それでは、いざ挑戦!!
といきたいところですが…
お客様のサンプルは1つだけ!
失敗できません(汗)

というわけで、餅は餅屋
ガラス加工専門の工場に相談してみたよ!

飯山特殊硝子さん

こちらはものづくりのメッカ大田区
80年以上にわたって精密なガラスの加工をされてきた
株式会社飯山特殊硝子」さんです!

相談してみたところ一つの課題が…
「ひずみがどれくらい入ってるかですねぇ…」

「ひずみ」とは溜まってる力のことで
大きな力が溜まってると
ちょっとしたキズから割れてしまう可能性があるとのこと。

金属でも「ひずみ」が溜まってると
削った時に反ってしまうことがあるけど
ガラスも同じなんだ!

そうして担当の方がなにやら検査器のようなものを持ってきました。
そのレンズを通してサンプルを見ると…
「ひずみ」が目で見える!面白い!!

「これくらいなら…なんとかできそうです!」とのことで
もちろん絶対の保証はありませんが
トライしていただけることになりました。

数日後…
「できましたよ!」
との連絡がっ!

要望どおりのカットができ
お客様にも大変よろこんでいただけました♪
飯山特殊硝子さん、ありがとうございました!

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