結成20周年Winnie特集+新譜『Boost』レビュー
今回は、今年で結成20周年を迎え、先日5年振りの音源発表となる新作ミニアルバム『Boost』をリリースしたばかりのロックバンド、Winnie(ウィニー)の魅力について語っていきたいと思います。
1.Winnieの魅力とは
①エモ+メタルな独自のサウンド
初期Jimmy Eat WorldなどのEMOや、Saosinに代表されるスクリーモを軸としつつ、ハードロック・メタル・グランジからの影響を織り交ぜた、完全に彼ら独自のスタイルが確立されています。『グッドメロディ+疾走感+ヘビィなギターリフ』が癖になること間違いなし。
②男女ツインボーカルによるハーモニー
私は男女ツインボーカルというものにめっぽう弱いのです。こだわり抜かれたコーラスワーク、ハーモニーに必ずや虜になるでしょう。
この2つの魅力が手っ取り早く分かる、最適な楽曲を貼っておきます。
Clash and Burn (2014年)
2.プロフィール
活動期間:2002年〜現在
活動拠点:日本🇯🇵東京
ジャンル:EMO/オルタナティブ・ロック
ポルカドットがバンドのシンボルマークであり、メンバーの楽器からアートワークまで、至る所でポルカドットが使われています。
<メンバー>
iori (vo,g) 写真左から2番目
紅一点のフロントマン。全曲の作詞を手掛ける。Winnieにポルカドットを持ち込んだ張本人で、ポルカドットのフライングVがトレードマーク。
okuji (vo,g) 写真右端
Winnieの頭脳・司令塔として、全曲の作曲・アレンジ・プロデュースを手掛ける。メタラーであり、Winnieにメタル要素を持ち込んだ張本人。
nassy (b) 写真左端
サポート期間を経て2022年に新加入。Winnieのベーシストは数回入れ替わっており、2011〜2019に在籍したabeの脱退後はサポートメンバーでliveを行なっていたが、今年ようやく固定された。
jin (dr) 写真右から2番目
2009年に加入。Winnieがメタル要素を強めていくのに比例してツーバスを取り入れるなど重厚なバンドサウンドの一翼を担っている。
3.全ディスコグラフィー紹介
2003年 1stアルバム
『First Class Speed Of Light』
全6曲収録のミニアルバムで、まだ彼らがメタル要素を取り入れる前のデビュー作。シューゲイザーからの影響も感じさせるノイジーなギターサウンド。録音状態は荒削りで疾走感もまだないですが、メロディとハーモニーの良さでは既にその片鱗を示しています。
2008年 2ndアルバム
『The Darkest Eternal Lights』
疾走感+ヘビィなサウンドを獲得し、唯一無二の音楽性が確立された5曲入りミニアルバム。そのきっかけとなった"Suck My Brain"、完璧なハーモニーが魅力の人気曲"Starlight Stereo"は本作に収録。
2009年 3rdアルバム
『Headquarter』
前作で得た"Winnieらしさ"を更に推し進め、よりメロディックに、より攻撃的なバンドサウンドを展開する全7曲のミニアルバム。キャッチーな1曲目"Sweep"と、ライブでも定番の四つ打ちナンバー"First Class Speed Of Light"は彼らの代表曲。
2009年 4thアルバム
『Dye Myself Black』
11曲収録の、自身初となるフルアルバム。疾走感溢れるロックナンバー"Who's Dreaming Deep"や、代表曲"Winner"、キャッチーでポップな大人気曲"Boys & Girls"まで、幅広く多彩なバリエーションを示した作品。
2011年 5thアルバム
『Synchronized』
5曲入りミニアルバム。これまでの力強いバンドサウンドはそのままに、より男女ツインボーカルならではの洗練されたハーモニーに磨きのかかった楽曲が揃っています。"This Storyends"と"Loveless"はライブ定番曲。
2012年 アルバム未収録シングル
『Forget Me Not』
アルバム未収録ですが、コレを紹介しないわけにはいきません。疾走感+ヘビィなサウンド+極上のハーモニーに加え、ユニークなMVも引っくるめて持ち味出まくりの大名曲。
2014年 6thアルバム
『Nostalgic Evolution』
全10曲を収録した、通算2枚目となるフルアルバム。本記事の冒頭で紹介した1曲目の" Crash and Burn"と、"Lightning Strikes"の2曲は特に人気が高い。
2017年 ベスト盤
『Greatful 15years Dead』
バンド結成15周年を記念して発売されたベスト盤。ライブで定番の14曲+新曲1曲で構成され、彼らの代表曲が網羅されている。新曲"Let It Die"はWinnie節全開なロックナンバー。
4.新作『Boost』レビュー
2022年 7thアルバム
『Boost』
ベスト盤を除けば実に8年振りのリリースとなる新作は、6曲入りのミニアルバム。前作から長い年月が経過しているものの、結論としては彼らの実力は一切翳っていません。本作も最高の楽曲たちを届けてくれています。
#1 R.I.P
約1分間の長いイントロからの歌い出しはまるで、前作からの8年間の沈黙を破るバンドの姿をそのまま映し出しているかのようだ。疾走感溢れるビート、男女ツインボーカルを交互に繰り出す掛け合いがスリリングなロックナンバー。
#2 Nobody Answers
巧みに緩急をつけたトリッキーなドラミングが印象的な楽曲で、静と動の使い分けが見事。テクニカルなギターも必聴。
#3 Freedom Bells
とにかく格好いいギターフレーズと、抜群のメロディセンスが炸裂する先行シングル曲。本作の顔。
#4 Lights Out
四つ打ちのビートによるダンサブルなナンバー。iori主体のボーカル
#5 Creatures of the Night
ライブでは数年前から披露されていた楽曲が待望の音源化。Winnie史上最も速いテンポで駆け抜けるロックナンバー。
#6 Alone Again
ミドルテンポでじっくりと聴かせる。この楽曲の主役は温かみのあるハーモニー。Winnieのアルバムにはこういう曲が必ず存在する。
◇
いかがだったでしょうか。EMO好き、オルタナ好き、メタル好き、幅広い層に刺さると思いますし、日本のインディーロックファンから洋楽ファンまで、まだ聴いたことがないという方は是非聴いてみてほしい存在です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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