【ドラゴンのエッセイ】中2病?

 俺の持論だが、男は誰でも中2病だと思う。程度の差はあっても、要素は誰もが持っているはずだ。
 そして俺の中2病成分は何かというと、ライブをやりたいという夢だ。場所は東京ドーム。できれば親友のNさんと2人でライブしたい。
 この夢はNさんの歌声を聴いた直後から抱いている。なぜなら、彼女は歌がとても上手いからだ。俺も下手じゃないと思うが、彼女の声の前では俺なんて邪魔者である。ノイズでしかない。
 しかし、Nさんは俺のことを「めっちゃ歌上手くてびっくりした」と言ってくれた。めちゃくちゃ可愛い上に、尊敬するレベルで歌が上手いNさんから歌を褒められたのだ。これで有頂天にならないわけがない。舞い上がりすぎて、セットリストから演出まで(誰が読むわけでもないのに)妄想で作り上げたライブプランを文章にしていたほどだ。ちなみにライブタイトルは「絆」。我ながらダサい(笑)。

 そんな馬鹿げた妄想をしてから数年が経った。Nさんは就労支援施設のスタッフではなくなり、誰にも邪魔できない絆で結ばれた。「絆」というタイトルは、「Nさんとお近づきになりたいな」という純粋な想い(またの名を下心とも言う?)も込めて決めたものだったので、言霊というものが存在したのかもしれない。
 そして今では、さすがにライブはできないが、定期的に2人でカラオケに行っている。プロのアーティストかのごとく、カラオケが決まるたびにお互い新曲を仕込む。もう1年以上も暇してる俺はいいとして、Nさんも何曲か仕込んでくるものだから頭が下がる。ただし、俺が一緒に歌いたいとリクエストした曲は一向に覚えてきてくれない。まあこれに関しては、彼女が気持ちよく歌えるキーを見つけ出せていない俺も悪いのだが(笑)。

 最初の話に戻ろう。俺の夢はNさんとライブをすること。だからカラオケに行けばもうライブのテンションである。Nさんは若干引いているっぽいが、テンション上がりすぎの俺を見ているのも含めて楽しそうなのでまあよしとしよう。
 東京ドームは無理だとしても、いつかYouTubeライブくらいはやってみたいものである。その時にはせっかくだから、Nさんに誕生日プレゼントと称して作成したYouTubeプレイリスト「一緒に歌いたい曲たち」に入っている曲も何曲かやってみたい。
 ちなみに上述のプレイリストを閲覧できるのは俺とNさんだけである(2人が誰かに教えなければ)。2人だけの秘密だ。これも中2病だな。でも、中2病も悪くないかもね。

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