見出し画像

名曲37 「It's all too much」【YUI】

ーー短期間だが一世を風靡した2000年代を象徴する存在ーー

【It's all too much(short ver)】

現在の20代以上は誰もが一度は聞いたことがあるだろう。YUIの楽曲を。

当時はまだAKB48が台頭しておらず、アイドルの盟主的存在がいなかった気がする。2007年のころ、当時学生だった私。学校で好きなアーティストは誰かとアンケートされたらまずYUIが浮かぶほど学生に人気があった。男子はアイドル的な視線でも見ていたように思う。

私はYUIにハマるのは遅かった。クラスの皆が「Rolling star」や「CHE.R.RY」を聴く中で私は後日後述するあるアーティストにハマっていたからである。

特に「CHE.R.RY」は一世を風靡した。男女ともに大人気であったと断定できる。さすがにこの曲はいいなと思った。しかし心に刺さるほどではないかなと思い、そのまま数年が過ぎた。

YUIを再評価したのは2009年だった。私はある音楽好きの友人と自宅で遊んでいたときのこと、彼はYUIが好きだった。音楽のYUIプレイリストなるものを作成し、垂れ流ししながらゲームをしていたところ、ある衝撃的な名曲が流れてきたのである。

それがこの曲だった。映画『カイジ』の主題歌であることは知っていたのだが、ちゃんとこの曲を耳にしたことはなかった。おそらく受験やらなんやらでテレビをちゃんと見ていなかったのだろう。

YUIの真に迫る、心に突き刺さるような歌い方にハートを撃ち抜かれた。前奏から既にかっこいいのだが、これが男性シンガーが歌っていても響かなかっただろう。アイドルでも、乃木坂46でも無理だっただろう。YUIのすごさを思い知った。YUIでなければ無理、実際カラオケで自分や他人が歌ったのを聴いても陳腐なものになる。

{ねぇ!教えてよ あるがまま生きてゆけるなら}

具体的にはこの部分、まさにサビの出だしなのだが、恋に近い感情を抱いた。ああ教えてあげたいよ。そんなに責めないでくれよ。ようやくYUIの魅力に気づいた瞬間であった。

YUIは正直歌がそれほどうまいわけではなく、声質で相当ポイントを稼いでいる。だがそんなこと関係ない。ハートを撃ち抜く強さを持っている。

余談だが、YUIの{素っ裸の心}というところにドキドキした男子学生は結構いたのではないか。いやそれほどYUIはアイドルだった。平成後期を代表する歌姫、松田聖子やLiSAに匹敵する存在だったのである。

【今日の名歌詞】

だって身体ん中 巡る感情に 支配されてんだ こんなんじゃダメさ
ねぇ そうでしょ?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?