名曲463 「Romanticが止まらない」【C-C-B】

ーー強烈なサウンドと唯一無二の個性ーー

【「romanticが止まらない」C-C-B 高音質 1985年 詞.松本隆 曲.筒美京平】

 今回も前日に続いて1985年の曲である。最近80年代ばかり取り上げているような気もするが、自分にとって「ちょっと古い」曲をという認識でいたらたまたま80年代が集中していた感じである。余談だが80年代生まれは憧れたものだった。90台と80台じゃずいぶん違う印象を受ける。小さかったころは「お兄さん」という感じだったが、いまや「おっさん」である。時の流れは厳しい。

 この曲の知名度は非常に高いだろう。インパクト絶大の前奏がすべてである。ありとあらゆるテレビ番組で流れたものだ。そして歌詞とタイトルもまたインパクト大。ロマンティック関連のすべてを持っていった。

  C-C-Bは俗に言う一発屋の部類で間違いない。元々はcoconut boyというグループ名だったのを略して名付けられたが、そちらは雑学クイズに出そうなレベルである。私もこの曲しか知らないし、テレビなどで見ることもあまりない。だがなぜだろう。一度目にしただけで永遠に覚えていそうな強烈な風貌なのである。特にあのメガネ。笠さんの見た目と声はまさしく芸能人、スターなのだ。

{誰かRomantic止めてRomantic 胸が胸が苦しくなる 惑う瞳に甘く溺れて Hold me tightせつなさは 止まらない}

 メロディーがこれこそ唯一無二の完成度。このタイプで(どんなのかわからないが)これ以上の曲はない。作曲は筒美京平。レジェンドの代表する一曲といっていいだろう。令和のいまでも受け継がれているメロディーだ。

 本当にいい曲はあまり語ることがない。ちょっとここからは脱線。

 私の母はC-C-Bかこの曲かはわからないが苦手だったという。母はちょっとやそっとじゃない音楽通(私の祖父が某音大の教師で作詞家なのだ)で、やたらと詳しい。私も曲を聴くのが好きな部分だけ受け継がれたようだ。

 私は苦手にならなかった。むしろ好きで学生時代から名曲認定していたものである。他人の意見に流されず、いいものはいいと言おう。これが私のモットーなのだが、この曲がもしかしたら関係していたのかもしれない。

 笠さんのハイトーンボイスはなかなかの価値に思えるのだが、これ以降のヒット曲がなかったのが残念。最後にひとつ予言をしておこう。そろそろドラム・ボーカルの人気バンドが、くる。

       【今日の名歌詞】

誰かRomantic止めて

 


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